任天堂はニンテンドーDSを武器に、本気でゲームの枠組みを変えようとしている。
ニンテンドーDSのプロモーションサイトTouch-DS.jpで「全く新しいエンターテインメントソフトラインナップ」が掲載された。
タイトル
| 発売日
| 価格
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Nintendogs
ダックス&フレンズ
チワワ&フレンズ
柴 &フレンズ
| 4月21日発売
| 4,800円
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エレクトロプランクトン
| 4月7日発売
| 4,800円
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東北大学未来科学技術共同研究センター
川島隆太教授の
脳を鍛える大人のDSトレーニング
| 5月
| 2,800円
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やわらかあたま塾
| 6月
| 2,800円
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DS楽引辞典
| 6月
| 4,800円 |
※ハイパーリンクはamazonの購入ページ
ニンテンドッグスとエレクトロプランクトンは既発表タイトル。下の3つが今回の発表タイトルだ。
正式名称がとっても長い「脳を鍛える大人のDSトレーニング」は、その名の通り東北大の川島教授が監修したトレーニングドリルだ。川島教授はベストセラーとなった「脳を鍛える大人の計算ドリル」の著者である。このソフトは川島教授の学習療法をタッチパネルとマイクを用いて行うというもの。学習療法を簡単に説明すると、計算などの学習トレーニングを介して脳を働かせることで認知症(以前は痴呆症と呼ばれていた病気)の治療を図るというもの。くわしくはこの読売新聞の記事などを参照していただきたい。
確かにDSなら紙の上で計算をするのと比べて結果の集計などの面で利点は多そうだ。ペンを動かすことで指先の感覚が脳を刺激することもできる。
「やわらかあたま塾」も同じようなコンセプトだが特に監修者は記載されていない。どちらかというと最近よくテレビなどで見られるエセIQテストのようなものに見える。「大人のDSトレーニング」よりも子供向けでゲーム然としているようだ。
これらのソフトのコンセプトも斬新だが、もう一つ驚くべきはその価格。4,800円ならう~んとなってしまうが、税込み2,800円なら内容がどうであれ買っても損はないと思わせる。
そしてもう一つ、「DS楽引辞典」は三省堂の英和/和英/国語辞書の3点セット。入力方式が手書き入力とqwerty配列のローマ字入力、五十音の三種類が用意されている。容量を考えると、おそらく英語の発音などの音声は収録されていないと思われる。
スクリーンショットをよくよく見ていると分かるのだが、ピクトチャットと全くおなじ画面構成になっている。チャット機能を搭載していると言うことなので、おそらくピクトチャットと互換性を持ち互いに通信できるようになっているものと思われる。
辞書と学習ソフト、ついでにゲームか子犬を1つセットにしても3万円にもならない。おなじ川島教授の学習ソフト入った電子辞書が4万円以上することを考えてもオトクだ。実際は辞書の収録数は大幅に違うのだが、逆にタッチペンによる操作と通信機能まで備わっているしカラー表示だ。
任天堂はさかんに5~95歳がDSの対象年齢だと主張してきた。
正直言って今まで出ていたソフトはそこまで対象年齢は広くないので、ちょっと過大な宣伝文句だと思っていた。一番対象年齢の広そうなメイドインワリオでさえ、5歳や95歳には無理があるだろうと。
しかし、今回発表されたソフトは確かに5~95歳用だ。恐れ入った。95歳の認知症老人にDSを使って川島教授の学習療法をするのも、5歳の子供と一緒に子犬と戯れたりIQテストをしてみるのも非常に自然で無理がない。エレクトロプランクトンも子供に触らせたらいいおもちゃになるだろう。
そして辞書ソフトは子供がDSを買ったり、学校に持ち込むいい言い訳になる。いや、学校でやっちゃダメだぞ。