10年ぶりにテレビ周りを刷新した話
昨年度末になんやかんやあって収支がだいぶプラス寄りになって「なんかバーっとお金使いたいなー」という気持ちが自然発生したものの、生来の貧乏性でお金の使い方がわからない。
安直に高いものといえば家電だろということで、次世代Switchが出る前にゲームプレイ環境を最新化することにした。
[こうなりました]
以前のテレビは2014年に買った東芝「REGZA 58Z9X」という58インチの4K液晶テレビで、タイムシフトマシンという6チャンネルを常時録画して過去番組表から好きな番組を見られる、まあまあ狂った機能がついている。性能的には十分であと何年かは使えると思っていた。
[以前の環境(手前のMacは趣味のスパム報告を自動実行している)]
スピーカーとして、ソニーのブルーレイプレイヤー兼AVアンプ「BDV-N1WL」を使っていた。5.1chでリアスピーカー2台と有線接続するレシーバがあり、本体とレシーバー間は無線接続していて配線が(それほど)煩雑にならない便利な機器だった。
今回買い替えに至ったのはAVアンプ側の仕様が時代に追いつかなくなったことが大きい。大まかに書くと「ゲーム機→AVアンプ→テレビ」の順に接続しているが、AVアンプが4K映像に対応してないのでハイビジョン止まりになるし、「ゲーム機→テレビ→AVアンプ」だと5.1chにならずステレオ止まりになるという問題があった。
スピーカーを買い替えるならテレビも最新のものにしようということで、今回の買い替えに至ったわけだ。
ただ、前と同じSONYだとリアスピーカー付きのモデルで20万ぐらいはかかりそうでなかなか厳しい。他のメーカーで調べるとリアスピーカーにバッテリを搭載して電源ケーブルすら必要ない上に、リアスピーカーを本体の両端に接続して充電するという変形機構付きサウンドバー「JBL BAR 1000」を発見してしまう。
変態マシンはロマンだ。物欲をいい感じにくすぐってくれる。
[JBL BAR 1000の説明書]
テレビ自体は、以前からREGZA指名買いなので「55〜65インチの最新か1世代前のREGZAでいい感じの価格帯のもの」というぼんやりとした想定をして、テレビ売り場に向かった。
他のメーカーのテレビは無視してレグザ売り場に行く。レグザはかつては東芝の製品だったが、なんやかんやあってTVS REGZA株式会社という会社の製品である。
[テレビ売り場]
テレビ売り場の映像はとてもきれい。テレビ買ったらおまけとしてあの映像をUHDでつけてくれないものだろうか。レグザコーナーではアニメも綺麗に映ることを強調したいのかデモの中にアニメ映像も入っている。「ガールズバンドクライ」のPV(名もなき何もかも)が一斉に表示される。ちなみにTVS REGZAは川崎の会社で、ガールズバンドクライも川崎を舞台にしたアニメである。
レグザのカタログにもガールズバンドクライの作中キャプチャがサンプルとして掲載されている。応援しているらしい。
\#アニメ見るなら断然レグザ!/
— 【REGZA】 (@regza_official) November 2, 2023
レグザは#ガールズバンドクライ @girlsbandcryを
応援しています!🎶https://t.co/rgAXYz3nXN pic.twitter.com/z6MdujgxKs
テレビ売り場の広い空間で見ると55インチは小さく感じる。そもそも58インチ→55インチだとサイズダウンだし、65インチにしたい。
液晶と有機ELは店頭デモでだいぶ違う印象を受け、せっかくなら有機ELかなと思いつつも液晶と比べるとそれなりに高い。65インチだとなおさらだ。
タイムシフトマシン搭載の最上位モデルはとても手が出ない。
[井芹の自己主張が激しいカタログ]
どうするかなーと家に帰ってネットで値段を調べたら、ビックカメラで65インチの有機ELでタイムシフトなしモデルの1世代前のもの(65X8900L)がジャスト20万円で出ていた。新品ではなく、リファービッシュ品(再調整品)だった。ビックカメラでは店頭展示品は中古として扱うので、返品戻りか外箱破損とかだろう。しかも、サウンドバーと同時購入での値引きもあった。ちょうど買おうとしていた「JBL BAR 1000」も選べて2万円引きだ。
同グレード最新の65X8900Nだとゲーム用の様々な機能やWeb動画用の高画質化機能が強化されているが、検討時点で10万円以上の価格差があったので、だいぶ厳しい。65X8900Lは型落ち品のため大手販売店の大半はすでに完売、大手以外はアフターサポートが心配。価格的にもほぼ底値だろう。…じゃあ買うか、と注文した。
[でっかい箱。特に外箱破損はなさそうな雰囲気]
タイムシフトマシン付きの旧テレビは寝室に移動して今まで通り過去番組を録画してもらうことにした。そして、カタログを見ていて気づいたのだがレグザリンクという便利な機能があり、なんとタイムシフトなしの新テレビからLAN越しに旧テレビのタイムシフト機能を呼びだせる。これは助かる。
せっかくなので映像機器以外の視聴環境も良くしようと思い、ソファとテーブルとテレビ横の棚も買い替えた。だいぶ金を使ったぞ。
[ソファに腰掛けるヨギボーメタモンさん]
ここまで来ると1万円以下の買い物は誤差の範囲なので「Hue Playライトバー」を1本追加購入した。
これは、テレビの裏に設置する間接照明で、すでに4本持っている。これをテレビの右上、中央上、左上、右下、左下に配置し「Hue Sync Box」にHDMIケーブルで映像を渡すと映像にマッチする照明をリアルタイムに生成してくれる。これで、映像内の光源がテレビの外まではみ出して独特の体験ができる。
[映像とリンクする間接照明 トゲナシトゲアリ『空白とカタルシス』より]
Hue Syncを使った照明システムについては以前書いた記事を見てほしい。
Hue Sync Boxで映像とゲームを画面の外から強化する | N-Styles
大量に注文した大型家電、家具が次々と届き快適視聴環境が生まれた。
さすがに10年前の製品と比べると段違いだ。有機ELはやはり暗いシーンに強い。部屋の電気を消して映像を見ると、暗転するシーンでテレビの輪郭すらわからなくなる。4K HDR映像はとても美しい。スピーカーの迫力もある。音量を上げすぎると床が揺れるぐらい低音が出るし、5.1ch作品でも音に包まれる感じがする。ドルビーアトモス対応作品だとさらにすごい。Hue Syncによる照明の力もすごい。ソファも座り心地が良いし、昇降機能付きのテーブルも便利だ。注ぎ込んだ費用に見合う快適空間が生まれた。
[ソファの背もたれにリアスピーカーを置いた様子]
JBL BAR 1000は完全ワイヤレス分離式ドルビーアトモス対応サウンドバーとしては第一世代の製品だが、製品として異様に完成度が高い。第一世代の不満点を市場から吸い上げて改良した第二・第三世代ぐらいの貫禄がある。リアスピーカーと本体の結合部は磁石式になっていて着脱が容易だし、外したときにむき出しになる端子のために本体とリアスピーカーの両方に磁石式のカバーを付けられる。リアスピーカーの壁への固定は、壁掛け治具の凹部にスピーカーの凸部を上からスライドさせて固定させる形式になっていて、片手で着脱可能。もちろん音もいい。
本体と接続すると勝手にリアスピーカー内蔵バッテリの充電が行われるし、常時後方に設置する場合はType-CのUSB端子があるのでそこに電力供給すれば良い。消費電力は大きくないため、余りがちなType-AのUSB充電器とType-A to Type-CのUSBケーブルで十分だ。
[リアスピーカーと着脱式固定具]
今のところ欠点としては、ウーファーの低音がやや不明瞭に感じる。音楽のドラムやベースはかなり良いのだけど、低い男性の声に違和感を覚えることがたまにある。リモコンで低音レベルを5段階に変えられるので小さめにすれば違和感は減るが少し手間だ。また、出力規格が切り替わった瞬間には前面ディスプレイに「DOLBY ATOMS」などの表示が出るものの、今現在どの形式で出力しているか確認する手段がないことぐらいだろうか。せっかく専用アプリがあるのでそこで見られればいいのに。
欲を言えばテレビから離れた場所でのBGM用としてフロントスピーカーとウーファーの出力をOFFにしてポータブルのリアスピーカーだけでステレオサウンドを出せる機能があると便利だと思う。
JBL BAR 1000 サウンドバー/7.1.4ch完全ワイヤレスサラウンド
テレビ(65X8900L)に関しては、でかいは正義だし、黒が映える有機ELも正義だと感じる。リモコン上部にアホみたいに並んでいる各種映像配信アプリボタンも実際に使うと便利だ。番組表や録画視聴のUIのレスポンスも10年前のモデルと比べると格段に快適になっている。タイムシフトマシンも、隣の部屋にある旧テレビに繋いだHDDから呼び出しているはずなのに旧テレビを直接操作するより快適に動く。異様に動作が軽いので、録画データ本体だけ隣室のHDDから呼び出して、番組情報などのメタデータは新テレビ側に持っているっぽい。
[左が旧TV、右が新TVリモコン]
旧テレビにはタイムシフトマシン用に設計された、3TB×2台+1TB×1台を1つの筐体に収めた外付けHDDを接続していて、10年間動かしっぱなしだが安定して動作している。10年分の電気代は考えたくない。
新しいテレビにもタイムシフトではない通常の録画機能があるのでストレージを接続する必要があるが、今回はHDDではなくスティック型のSSDにした。これなら電力消費も少ないし騒音もないし配線も不要だ。テレビとセット購入で安く買えた。ありがとう、ビックカメラ。
[録画用1TB SSD]
テレビリモコンについたマイクに俳優の名前や番組名を呼びかけると、Youtubeや各種サブスクの出演番組、録画データ、タイムシフトマシン、これから放送される番組表を縦断で検索してくれる。これはFireTVでは実現できない機能なのでテレビ側のアドバンテージがある。
録画・タイムシフトの検索に関しては、番組だけでなく、その番組内の出演シーンまでピックアップしてくれる。どういうデータベースを持ってるんだ、これ…。AIとかじゃなく手動でメンテナンスしてそう。
映像配信サービスは「amazonプライムビデオ」「Netflix」「ディズニープラス」「Youtubeプレミアム」に加入している。Netflixとディズニープラスは比較的4K画質やドルビーアトモスの配信が多い。ただし、スタンダードプランでは対応せず、上位プランに切り替える必要がある。せっかくなので、両方ともアップグレードした。
さすがに4K映像は綺麗だし、ドルビーアトモスも良いサラウンド感がある。ただ、配信だとどうしてもビットレートが低めになるので物足りなさを感じる。フルHD+5.1chのBlu-rayディスクのほうが満足度が高い。気に入った作品は「配信があるからいいや」と思わず円盤を買うべきだろう。また金が飛ぶ…。
[機器の構成図(一部省略) 赤はHDMI、黄色は無線]
Switchに関してはHD画質だし、HDRもない、サウンドは5.1chまでだから、このプレイ環境はオーバースペックだが次世代Switchで活用できるだろう。Splatoon3はリアスピーカーをソファの近くに移動させて後方の音を強調してプレイすると臨場感があってとても良い。
PS5ではファイナルファンタジーVIIリバースやスパイダーマン、グランツーリスモ7などをプレイしたが、音も映像も素晴らしかった。空を見上げるとちゃんと太陽が眩しい。トンネル内外の明暗の差もはっきり感じる。
[グランツーリスモプレイ動画]
レグザを指名買いしている理由の一つに遅延の少なさがあって、実際に測定すると1フレーム(1/60秒)以下だった。測定は、Mac上でミリ秒を表示するJavaScriptを動かして、HDMI経由でテレビに出力し、Macの画面とテレビの画面の両方を撮影してズレを測定する方法を用いた。ただ、リフレッシュレートが60fpsなので、16.7ミリ秒以下の精度になる。1ミリ秒ズレと10ミリ秒ズレの区別がつかない、あくまで参考レベル。何度も撮影してほぼ全ての写真で同じ表示になっているので、まあ問題なさそうな感じ。
10年前のテレビだと16ミリ秒ズレの写真のほうが多かったので、改善されたのだろう。特に設定しなくてもゲーム機が接続されてるなとテレビが判断して勝手にゲームモードになってくれるのも良い。
[遅延検証画像]
さて、この快適な視聴環境を作ってゲームの他に何をしているかというと、ここ数週間ずっとこれを見てる。
さきほどテレビ売り場について触れたときに書いた「ガールズバンドクライ」だ。
4話放送時点で、1話目のCG演出に注目が集まっているのを見かけて、とりあえず観てみるかと再生してそれ以降、毎週鑑賞している。ざっくり作品の概要を説明すると、性格に難がある17歳が上京して、性格に難があるギタリストと性格に難があるドラマーと出会ってバンドを組んで最終的に5人組になって音楽をやっていく話だ。ざっくりしすぎか。
面倒くさい連中がぶつかり合う人間ドラマが楽しく、主人公の井芹仁菜の暴力的な言動に魅了される。それ以上に3DCGを駆使したライブシーンがとても素晴らしく、楽曲のクオリティもあって、「この作品はいい環境で観たいな」というのが率直な感想だった。
次世代Switchに備えてテレビを買い替えようと検討したのは前に書いたとおりだが、次世代Switchの発売日も決まっていないこのタイミングで買ったのは、ガールズバンドクライの放送中に最高の視聴環境を整えたかったからでもある。もっといい環境で井芹(名前呼びは恐れ多いので自分は名字で呼んでる)の暴れっぷりを見たい。
6月14日深夜に放送された11話を観て、その判断が間違いなかったと確信した。
(ここから先はテレビ購入と全然関係ない話が延々と続く上に、未視聴勢に一切配慮せずにネタバレを書くので興味ない人は引き返してください)
9話を除いて奇数回はエンディングテーマの代わりにライブシーンで終わる演出が続いていたのと、10話で井芹が作詞するシーンもあったので11話で新曲を披露することは容易に予測できたが、どう考えても早すぎるタイミングでスタッフリストが表示されて困惑した。めちゃくちゃ豪華なステージ演出付きで新曲が披露されて、わー!最高ー!と呑気に観てたらなにかおかしい、間奏終わってもまだ演奏が続いてる。やりやがった…こいつらフル尺で新曲演奏したぞ!
音楽モノのアニメはたくさんあるが、作中での楽曲披露は基本的に1-2分程度に縮めたショートバージョンが使われる。ガールズバンドクライでも今まではそうだった。前例がないわけではないが、フル尺はかなり珍しい。普通、ショートバージョンを使う場合でも、舞台袖や回想シーン、モノローグを挟んで演奏部分の映像は極力少なくするし、寄りの絵を多めにして手元はなるべく映さない。音と同期させた手の動きはとにかくコストがかかるし、ライブシーンだけでは絵が単調で"持たない"からだ。しかし、後半に若干のカットインがあるものの、ほぼ全編にわたってステージを見せている。どうみてもテレビアニメの1話に注ぎ込む労力の量を超えてる。このアニメの予算はどうなってるんだ。
客を煽りながら歌声に魂を乗せてステージを動き回る井芹、最高のギターソロで井芹を導く桃香、楽しくて仕方がない顔でキーボードを弾く智、気遣うようにアイコンタクトを取りながらベースを奏でるルパ、ドラムを叩きながら満面の笑みで皆を見守るすばる、縦横無尽に動き回りながら彼女たちの姿を捉えるカメラワーク、心情を表すような激しいライティング。なんですかこれ、なんなんですか。パーフェクトじゃないですか。
演者以外の演出も良い。ステージ遠景と空を映し出す場面で、追いかけるように上手から下手に向かって飛ぶ2羽の鳥に、1羽の鳥が合流し、最後に5羽になって上空に飛び去る演出がすばらしい。5人のたどった足跡をなぞっている。挿入される5人の過去のカットもすごい。今までほぼ全編3DCGで表現してきたのに急に2D作画で描かれるので現在の5人との対比が際立つ。
ここに至るまでの10話分の締めくくりとして最高の11話だった。
4話からこの物語に触れて、5話のライブシーンで3人の衣装と演奏を見て「これはやべえ作品だぞ」と認識して、トゲナシトゲアリのアルバム「棘アリ」を買って、付属のBlu-rayでPVを繰り返し観た(すばるの"嘘つき"Tシャツも予約した)。
7話ではそのBlu-rayに収録された「名もなき何もかも」PVとほぼ同じ構成だが大きく演出意図が異なるライブシーンが披露され、全身に鳥肌が立った。
8話では井芹の感情が爆発して桃香にぶつけるシーンで何度も泣いた。これで主要キャスト全員が新人声優なのウソでしょ。
「あなたの歌で、生きようとおもった人間もいるんです」
— アニメ『ガールズバンドクライ』公式 (@girlsbandcry) May 27, 2024
TVアニメ『ガールズバンドクライ』
📺毎週金曜日24時30分~放送中📺#TOKYOMX #サンテレビ #KBS京都 #BS11
👇配信情報👇https://t.co/w2bECpd7md#ガルクラ #GirlsBandCry #春アニメ pic.twitter.com/VYLv84O50q
5話も、7話も、8話もその時点で最高到達点だと思ったが、10話で父親との因縁に終止符を打つ井芹に再び心を揺さぶられた。そして、それらをすべて超えていく11話だ。まだ2話残っている。更に超えてくれるのだろうか、
まだ決着がついていないダイヤモンドダストのボーカルとの対決や、エンディングで描かれるすばる断髪式がどうなるのか、気になって仕方がない。本当にあと2話で収まるのか、劇場版や二期があるのか。
ここ数週間、完全にガールズバンドクライに狂っていて、ずっと井芹たちのことを考えている。井芹は意見が食い違えば公共の場でも喧嘩をふっかけてきて、深夜の路上でペンダントライトを振り回して、居酒屋では仲間に飲み物をぶっかける"狂犬"だが、芯はしっかりとしていてウソはつかないし、甘え上手でもある。作劇上は明らかに異常者として描かれているのだが、厳格な父の教育と軽率に膝枕をさせてくる姉のせいで性格が形作られたことが理由付けとして存在していて説得力がある。
桃香が井芹に惹かれて「私の歌」(“マイハニー”とか”我が愛”レベルのやべえ二人称)と呼ぶのも、失った過去の自分を井芹に重ねていることがはっきりと描かれているし、その重ね合わせに井芹がいら立ち激昂するシーンもある。
性格が合わなそうなすばるが井芹に積極的に歩み寄ろうとしているのも、役者である祖母や自分自身にはない正直さを全面に押し出した丸裸の"正論モンスター"に魅力を感じたからだろう。ルパ智の共依存関係も様々なシーンで、明確に言及したり、言外に示唆したりしている。
キャラクタの性格と行動すべてに合理的な理由があって、説得力をもっているのはシナリオの力だろう。各話に散りばめられた要素がパズルのピースのように綺麗にはまっていく様子は見ていて気持ちがいい。
シナリオだけではなく画面内のあらゆる要素が過去の積み重ねの結果として出来上がっている。背中に「傍若無人」、胸元に「仁義」と書かれたボーカリストを唐突に出されても頭に疑問符しか出てこないだろうが、11話までの井芹の言動を考えると、これ以上彼女に似合う衣装はないと思う。
それらをフル尺のライブシーンでおさらいする構成はどうやって生まれたのだろうか。あまりにも見事だ。非常に心地よくて、11話を何度も繰り返し再生している。
視聴環境を整えたとはいえ、自宅では出せる音量に限界があるから、可能ならこの11話のライブシーンを映画館で観たい。
最近では「劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく!Re:」を2回ほど観に行った。オーディションシーンで演奏がうまくいかない様子を耳で明確に感じられたのはとても良かったし、ぼっちちゃんが喜多ちゃんに話しかけて逃げるシーンの走行音のサラウンド感は自宅ではなかなか再現できないと思った。すでに複数回みたテレビアニメの総集編なのに、何度も泣かされた。映画館の音響パワーはすごい。
ガールズバンドクライはすでに何周も見ているが、映画館の大画面と音響だと新たな発見がたくさん出てきて涙腺を攻撃するだろう。巨大スクリーンとクソデカ音量でこの作品を全身で味わいたい。総集編やライブシーン集でいいからやってくれないものだろうか。
結論。
視聴環境をどれだけ整えても映画館には勝てない。
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