指宿に行って砂風呂に入ってイーブイを探した
なんやかんやあって特に予定がないのに四連休が発生して家でゴロゴロするのももったいないなあみたいな話をしていたら、話の流れで「指宿で砂風呂に入ってイーブイ探しましょう」と友達に言われたので、指宿で砂風呂に入ってイーブイを探してきた。
砂風呂の快楽と恐怖
福岡から九州新幹線に乗り、楽天トラベルで適当に探したバブル時代に建てられたっぽい指宿の古びたホテルに泊まり、館内にある砂風呂を体験した。
脱衣所で全裸になり、専用のガウンを羽織り、スタッフに指示されるまま砂に掘られた浅い穴に寝そべると、両サイドから非常に手際良く砂をぶっかけられてものの数十秒で全身が暖かくて重い砂に包まれた。
程よい圧迫感と暖かさで肉体は心地よさを感じていたが、私の脳は全く別のことでいっぱいだった。
というのも、直近でNetflixの「地面師たち」を見ていたせいで、ハリソン山中が作業員に生き埋めを指示する様子が脳裏にチラついて離れなかったのだ。脳内ハリソン山中が淡々と人間に砂をぶっかけて身動きを取れなくする作業員をスマホ片手に後ろで微笑みながら「最もフィジカルで、最もプリミティブで、最もフェティッシュなやりかたでいかせていただきます」と囁いていた。
(※ハリソン山中は躊躇なく人を殺すが、生き埋めシーンはない)
誰かの恨みを買って生き埋めになったりしないような人生を送ろうを思える、いい経験だった。
こちらは風呂上がりにいただいたアイスキャンディーと地サイダー。
最近はビジネスホテルにばかり泊まっていたので、広縁がある宿は嬉しい。
ブイズポケふた全制覇
進化後のバリエーションも含めて9枚のイーブイポケふたが指宿市内に点在していた。
他に予定もないし自分の足で攻めたが、駅前の数枚以外はまあまあ距離が離れていて、そこそこヘビーだった。借りられるなら自転車を借りた方がいい。もしくはタクシーを併用すると良い。バスは便数がかなり少ないので運が良ければ。
到着した日に7枚を踏破し、残り2枚は翌朝に1時間かけて訪問した。
少し迷いつつも、すべてのブイズポケふたを制覇した後、駅に戻ったら便利な地図が置かれていた。
結構な歩行距離になったけど、他の地方のポケふた分散具合を見ると、駅周囲数キロでイーブイ達を全部見て回れるのはだいぶお得な気がする。
(指宿市 湯の浜6丁目の『にこにこ寿し』中にぎり2,000円)
遠方まで歩いたことで客が全員地元の常連客のリーズナブルでうまい寿司が食べられたのもとても良かった。
というわけで、指宿に行って砂風呂に入ってイーブイを探してきた話でした。
以下、余談。
今日は休みじゃ グフフ
「今日は休みじゃ グフフ」というネットミーム画像がある。雪が降って仕事が休みになってご機嫌なおじさんの街頭インタビュー画像だ。検索すればすぐ出てくる。
あの撮影地が鹿児島中央駅のすぐ近くにある。…というわけで行ってきた。
鹿児島まで来て最初にやることがそれかよ。
桜島の謎キャラ
砂風呂とイーブイとグフフ以外はノープランだったのでグフフの写真を撮ったあと、地図を見てたら桜島へのフェリーが低価格な上に高い頻度で出ていたので乗ることにした。
乗り場に行くと車が何台も乗るそこそこ大きいフェリーがひっきりなしに出入りしている。うっすら曇っていて桜島ははっきり見えないものの、噴煙を出しているのは良く分かった。
船内を散策していると、椅子の一つに拘束された謎のぬいぐるみがいた。マグニョン…?
その後、桜島や鹿児島市内でも何度も遭遇することになる。
顔が全然違う…?と思ったら、マグニョンは個体名ではなく種族名らしい。
お土産にもいたが、荷物になるので買わなかった。
フェリー内にはうどん屋があり、短時間の航海にも関わらずそれなりに客が入っていた。あとで知ったのだが、どうもあのうどん屋は常連客に愛される地元の味らしい。また乗る機会があれば挑戦したい。
はじめての白熊
九州でよく食される「白熊」というスイーツがある。フルーツがたくさん入ったミルク入りのかき氷だ。幼少期からよく食べている。だが、それはスーパーで購入する氷菓で、本場鹿児島の白熊は食べたことがなかった。
というわけで、白熊発祥の店として知られる(諸説あり)「天文館むじゃき」に行ってきた。1月で完全に冬まっさかりだが、鹿児島は暖かく周りを見てもみんな白熊を注文していた。トッピングでみかんや黒豆などは想定の範囲内だったが、金柑が入っていたのには驚いた。かき氷部分が今風のふわふわ食感で想像の数倍おいしかった。妥協してプリン白熊のベビーサイズを注文したが、レギュラーでも良かったかもしれない。
翌日はさらに暖かく…という暑いぐらいで2日連続で白熊キメちゃうかーと訪問したものの、土曜日の昼下がりは長蛇の列で、妥協してテイクアウトの白熊アイスバーを購入した。フルーツたっぷりでとてもおいしかった。
その後、鹿児島中央駅に戻ると天文館むじゃきの支店があり、空席があったので入ってしまった。冬季限定のぜんざいセットをいただく。結果として、2日で3回白熊を食べてしまった。
指宿のたまて箱
揖宿から鹿児島市内に戻るときに特急「指宿のたまて箱」に乗った。事前予約が必要な特別車両で、JR九州が各県で展開しているD&S(デザイン&ストーリー)列車の一つである。
左右が白黒のツートンカラーの車体は「黒髪だった浦島太郎が玉手箱を開けたら白髪になってしまった」というストーリーを表現しているらしい。そんな残酷な。
座席の一部は進行方向に対して横向きのカウンター席となっており、車窓から錦江湾や桜島を楽しめる仕様となっている。
数日前に予約していれば特別な弁当を食べられたようだが、そもそも今回の旅行が思いつきなので弁当は買えず、車内販売でプリンをいただいた。車体と同じツートンカラーでおいしかった。
内装が凝っていて車内案内などのホスピタリティも充実しており、満足度が高い。機会があれば他のD&S列車にも乗ってみたい。
食べ方にルールがあるラーメン
鹿児島に行ったら食べるべきと言われたラーメン専門店「こむらさき」に行った。
「味の評価が高評価と低評価で極端」「店員の言うことをちゃんと聞け」という事前情報が与えられた。
店員さんは配膳時に「底から全体を混ぜてお召し上がりください」という。
脂少なめの豚骨スープで具として大量のキャベツと細切れになったチャーシューが乗っている。刻んだ椎茸や焦がしネギもある。一旦は指示を無視して、通常のラーメンのようにスープと麺と具をそれぞれ別に食してみる。
なるほど。
麺はかんすい不使用の蒸し麺で冷麦ぐらいの太さで真っ白でコシがない。普通のラーメン感覚だと「まずい」と評価するような味わい。
スープは塩味が強く、脂のパンチが足りない。これも好みが分かれる味だ。
チャーシューは硬めで味が濃く、ラーメンの合間に具として食すには主張が強い。
しっかりと混ぜて改めていただくと、麺にキャベツとチャーシューが絡みついて、自動的に口の中で合わさる。すると、麺に足りなかった歯応えをキャベツが補い、スープのパンチの弱さはチャーシューが補完する。柔らかな麺はすぐに胃に収まり、硬いチャーシューがその後を引き継ぐ。これは混ぜなきゃダメだわ。納得。
麺を食べ終えて残ったスープをいただくと、最初に口にした時と味わいが違う。具材から溶け出したうまみが溶け込んでいるようだ。
なかなか面白い体験だった。次に来たときはテーブルに置かれたニンニクなどの調味料を入れて味変も楽しんでみたい。
合法的に脱走するイルカ
1日目で移動中に他の観光客が一日乗車券を活用しているのをみて、そういうものがあるのかと、2日目に自分も購入した。600円で鹿児島市内の市電とバスに乗り放題。紙版もあるが、アプリ版が便利だ。
一日乗車券には各施設の割引サービスが付帯していて、桜島行きのフェリー乗り場の隣にある「いおワールドかごしま水族館」の割引券もあった。時間も余ってたので行ってみると、水族館の隣の水路に人が集まっていた。
水族館側に水門があり、そこから脱走したイルカが泳いでいる。一見すると川っぽい場所なのでちょっとびっくりする(実際は埋立地で挟まれた場所なので海の一部)
日中はイルカ水槽とつながった水門が開けられてイルカたちが自由に出入りできるようになっている。屋外だから水族館の入場料を払わずにイルカを観察できる。その上、一日3回小規模なショーまでやってくれるという。ちょうどいい時間に開催されるようだったのでそのままショーを堪能した。目の前でイルカがジャンプしてくれる。これが無料なのか。
無料で楽しむのも気が引けるので先述の割引サービスを使って館内も楽しんだ。錦江湾の生態系のコーナーはどの魚もおいしそうだった。
もう一度鹿児島に行きたい
突発的に無計画に行った割にはだいぶ鹿児島を堪能できたと思う。だけど、餃子の王将とは別会社の鹿児島王将や、老舗デパート山形屋の金生まんじゅうなど、食べたいなと思っていたものが他にもあったが時間が足りなかった。
フェリーのうどんも食べたいし、西郷さんの像も見てない。また機会があれば鹿児島に行きたいものだ。
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