2011年04月04日
震災後発売を延期したソフトはどうなるのか?
東日本大震災発生後、任天堂が3月17日発売予定だったスティールダイバーの発売を延期したが、先に4月14日発売のパイロットウィングスリゾートを発売することになった。
任天堂のCMはしばらくACジャパンの公共広告に置き換えられていたが、最近になって3DS本体のCMが復活してきている。そのうちパイロットウィングスのCMも見られるだろうが、スリムクラブを起用したスティールダイバーのCMはしばらく見られないようだ。
スティールダイバーの発売日が定まらないのは、もともと4月発売のパイロットウィングスと競合するため、4月に発売するメリットが薄く、ソフト発売が少ない時期に発売日をずらす広告戦略上の問題だと私は推測している。
5月以降の任天堂ソフトの発売日はまだ発表されていないので、現在調整中だろうが、おそらくはゴールデンウィーク明けから夏の間ぐらいにはスティールダイバーを発売するのではないだろうか?
しかし、海を舞台にしたスティールダイバーが津波被害を連想させるという理由であれば、しばらく発売できないかもしれない。
他社ソフトでも震災の影響は強く出ている。3~4月発売予定だったソフトで、延期になったソフトの一部はすでに新しい発売日が発表されているが、まだ発売日が定まっていないソフトも多い。
もともと3月は企業の決算期の影響で、ソフトの発売が多い。安定した売り上げが見込めるシリーズタイトルも多く発売される。
年度末に発売できない場合は、ゴールデンウィークあたりにずれ込むことになるが、もともとその時期に発売されるソフトは比較的多く、(ネット上の一部である意味)期待されているエルシャダイなども今月末に発売される。震災の影響で消費が冷え込んでいる中で、多くの競合ソフトと同時に発売するのは厳しい。場合によっては半年以上延期するソフトもあるのではないだろうか?
一番ダメージが大きいのは絶対絶命都市4が(延期ではなく)発売中止になったアイレムだろうか。過去のシリーズ作品も出荷停止の状態になっているようだ。前作ではゲーム中で災害マニュアルが閲覧できるなど、防災に役に立つ情報も含んだソフトなのだが、復興が落ち着いた頃に教育的要素を増やしたアレンジを加えて発売することはできないだろうか?収益の一部を義援金に充てるなどの配慮があれば非難も少ないと思うのだが。
いずれにせよ、今回の震災がゲーム業界に与えた影響は大きく、しばらくは自粛ムードが続くことになるだろう。6月のE3あたりで雰囲気が変わってくればいいのだが。