2015年09月26日
Kindle版コミックに一番必要なもの
Kindle版のコミックをよく買っている。4月に「Kindle PaperwhiteとKindle Voyageを同時に購入して、Paperwhiteを返品することにした」では、「Kindle本は400冊以上所有」と書いていたが、4ヶ月ほど経過したいまでは650冊ほどになった。なぜそんなに増えたかというと、ジョジョの奇妙な冒険を全巻購入したからである。
長年のジョジョファンなので、当然紙のコミックスでもジョジョは全巻持っている。だが、電子端末でいつでもどこでも読めることは最上の幸せである。そして、100冊を超えるジョジョの全ページが持ち運べるのだ。これは、非常に便利であり、実用的である。
具体的に言うと、同じくジョジョ好きの友人と飲食店で食事中に「ジャンププラス連載の温泉街のメデューサで登場した『オッパオン』という擬音は、花京院初登場シーンで承太郎の足を切った時の擬音『グッパオン』のオマージュである」という話をしたときに紙のコミックスだとその場で実際のシーンを確認できないが、Kindle版では容易にできるのだ。
※温泉街のメデューサ17話3ページおよびジョジョの奇妙な冒険 第3部 モノクロ版 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)91ページより引用
Kindle版全巻を揃えるのに結構な金額を支払ったが、いつでも好きなコマを確認できるというメリットの大きさに大満足だ。ただ、電子書籍版第六部までは文庫版がベースになっているため、頭の中にある「このページはこの巻のこの辺りにあるだろう」という記憶が使えないというデメリットもある。文庫版にしか収録されていない作者コメントもあるので、一長一短と言えるが。
リビングにジョジョ棚があり、もともと自宅にいるときはちょっと移動するだけで、どの巻にもアクセスできるようにしていたのだが、電子書籍版で済ませることが増えた。日焼けしないように普段暗くしている部屋に移動させることも検討している。
先日も、サイゼリヤでフレッシュチーズとトマトのサラダを食べたときに、第四部でトニオさんの店に訪れた虹村億泰が同じ料理を食べた時の感想を、本棚に手を伸ばさなくても確認できた。たいへん便利だ。
※ジョジョの奇妙な冒険 第4部 モノクロ版 3 (ジャンプコミックスDIGITAL)218ページより引用
ただ、90年代前半におけるウッチャンナンチャンのハーモニーと2015年現在の彼ら二人のハーモニーの意味合いはだいぶ違ってきているので、感想として適切かどうかは微妙なところだ。
完全に余談だが、前述のジョジョ好きの友人によると、ウンナンの二人がラジオ番組でジョジョ好きを公言したことに対する荒木先生からのアンサーがあのセリフだったそうで、二人は大いに喜んだそうだ。
さて、ジョジョ語りはこの辺りで終わって本題に入りたい。
このようにKindleでの漫画読みを楽しんでいる私だが、いくつかの不満はある。
その中で最大の不満は紙の本に収録されている内容が、100%電子書籍版でも読めるとは限らない点だ。
Kindle版の多くは、表紙と本編しか収録されていない。だいじな情報が抜けているのだ。
具体的には以下の内容が収録されていないことが多い。
・カバーの裏表紙
・カバーの背表紙
・カバーの下にある本体の表紙
・カバーの下にある本体の裏表紙
・カバーの下にある本体の背表紙
・カバーの折り返し部分の表側
・カバーの折り返し部分の裏側
まあ、これに関しては電子書籍はそういうものだろうと諦めつつあったのだが、最近は事情が変わってきた。
これらのページを収録する作品が増えてきたのだ。
最初の方の巻まではカバー下が収録されていなかったが、途中から掲載される作品も多い。まだ過渡期ということだろう。
同じ出版社でも連載掲載誌によって収録され始めるタイミングが違ったりするから、編集部の判断次第なのだろう。
紙の本と違って一応、アップデート版がリリースされて再配信ということも可能で掲載されていなかった部分を後日追加もできるわけだが、そういった対応をしているのは見かけない。残念。
低解像度だった書籍が後日高解像度になったのは何度かあった。ゆゆ式とか。
それで一番問題になるのは、買うまでこれらの情報が掲載されているかどうかわからない点だ。
Kindle版を買うか紙の本を買うかの判断材料として重要なのに、買わないとわからないというのは残酷だ。
商品ページにどこまでの情報が載っているのか掲載するか、気の利いた人がレビュー欄に書いてくれると助かるのだが。