スーパーマリオ30周年記念ライブに感動した
9月21日に東京国際フォーラムで開催されたスーパーマリオ30周年記念ライブに行ってきた。距離的には大阪のほうが近いけど、まあせっかくだしマリオ好きのメンツを集めやすそうな東京の方で上限の6枚チケットをとりあえず確保して、友人から同行者を募って行った。
前日に東京入りして、安倍吉俊さんの個展を見たり、その近くでたまたま行われていた某漫画家の結婚パーティを遠巻きに眺めたり、ローストホースで店長に怒られたり、なぜかタレントさんとリアル脱出ゲームに参加してあと一歩のところで脱出に失敗したり、カフェでオーダーしてから1時間以上待たされたり、ライブまでの時間にいろいろあった。
開場時間に集合して、まずは物販コーナーに向かったのだが、どうも入場時間のだいぶ前から物販コーナーは先行販売していたらしく、会場限定のTシャツとマグカップは残念ながら売り切れ。なんとかパンフレットは買うことが出来た。
座席はちょうど中央部分の2階3列目。まあ、視界は広いのだけれどステージが遠い…。
ステージははてなブロックや土管で飾られていて、大変マリオっぽい。正面には大きなスクリーンもある。
客層は、30代男性がメインっぽい雰囲気ではあるものの、小学生らしきお子様もたくさん。女性も思っていた以上に多い。
多くの人たちにマリオが愛されていると感じた。
自分たちの席の目の前にはかわいらしい小さなマリオブラザーズがいた。
ライブが始まり、コンサートホールの照明が落とされる。
スクリーンにスーパーマリオメーカーの映像が流れる。
3Dワールド、Newマリオ、ギャラクシー、サンシャイン、マリオ64…、映像は30年の歴史を遡っていく。
30周年。とても長い時間だ。
リアルタイム世代なので、スーパーマリオの30年の歴史は、私自身の歴史でもある。
パンフレットに載っているマリオタイトルは一つ残らずプレイしている。
マリオワールド、マリオランド、マリオ3、マリオ2…
映像は1985年まで遡る。スーパーマリオブラザーズ。ゲームの歴史を変えた名作だ。
ゴールポールにつかまり、マリオが画面右に消えていくと、バンドメンバーが勢揃いしたステージが一気にライトアップされる。
30年間親しまれてきた名曲「地上BGM」が大胆なアレンジで奏でられる。
ファミコンの貧弱なサウンド、たった3音で構成されたお馴染みの曲が、金管、木管、弦、ピアノ、ドラムの豪華なバンドで彩られる。旋律は間違いなく数えられないほど繰り返し聞いたあの曲、だけど、確実に進化を遂げたあの頃と違う複雑なシンフォニーが30年の歴史の重みを否応なしに感じさせる。
頭の中で自分がゲームと向かい合ってきた30年の思いが一気に駆け巡り、全身に鳥肌が立つ。唇を噛み締めないと涙がこぼれそうだった。
続いて「スーパーマリオブラザーズ3メドレー」が演奏される。
初めて自分のお小遣いで買ったゲームソフトだ。
もう何年もプレイしていないのに、音楽とゲームの画面が頭の中で融合される。
そりゃ、繰り返し何十時間も遊んでいたのだもの、体に染み付いているよ。
その後も名曲が次々と流れてくる。どの曲も心にガンガン刺さっていく。
演奏される曲目も素晴らしいが、演奏自体もすばらしかった。
特に、川口千里さんのドラムが半端なかった…。なにあれすごい。どういうモノを食って人生送ったらあんな動きできるの。
途中のMCでゲストの紹介があった。
もともとサイトの告知でマリオシリーズBGMの作曲者である近藤浩治さんと、マリオシリーズのプロデューサーの手塚卓志さんがゲストで来ることは知っていたが、他にサプライズゲストがいた。
言わずと知れたマリオの生みの親、宮本茂さんだ。
会場は一気に沸き立つ。音楽のイベントなのに、演者でも作曲者でもない宮本さんが一番歓迎されるというのはどうかなと思うけど、まあしょうがないよね。
私も全力の拍手で歓迎した。後で確認したら、その時間帯にAppleWatchのアクティビティグラフで消費カロリーグラフが振り切れてた。
近藤さん、手塚さん、宮本さんのトークコーナーでは「スーパーマリオメーカーで、本来初代スーパーマリオに存在しないお化け屋敷と飛空船ステージが追加されたので、ファミコンの仕様どおりの新曲を近藤さんが作曲した」というエピソードを披露。実際に聞いてみるとわかるが、いかにも当時のファミコン・ミュージックらしい違和感のない仕上がりになっている。すごい。
また、宮本さんが開発中に効果音の追加要望をガンガン出してくるが、短い効果音でもBGMを1曲作るぐらいの手間がかかっていると手塚さんが訴え、宮本さんが「えっ、そうなの」ととぼける場面も。
途中、今回のために特別作られたスーパーマリオメーカーのコースを来場者がプレイするコーナーがあり、小学2年生の男の子が壇上でプレイした。なんと、近藤さんの生ピアノBGM付きだ。
ちなみにこのコーナーは撮影可となっている。
主催者側としてはもっとゆっくりプレイして音楽を楽しむコーナーと考えていたのだろうが、少年はあらゆる仕掛けを無視してダッシュで駆け抜けた。超Cool
最後は、宮本さんから手渡しでサイン入りのスーパーマリオメーカーのソフトをプレゼント。いいなあ。
その後も、バンド演奏は続く。重厚なクッパステージメドレー、金管楽器が特徴的な3Dランド・ワールドメドレー、そしておなじみのスーパーマリオワールドメドレーで一旦終了。
アンコールでは近藤さんがピアノソロで歴代マリオのアスレチックステージをメドレーで演奏。
ラストはバンド全員でスーパーマリオギャラクシーメドレーを奏でる。ウィンドガーデンの爽快なメロディが目頭を熱くする。スーパーマリオギャラクシーは、マリオシリーズで初めて生オーケストラサウンドを導入したソフトだ。今回のバンドに馴染まないわけがない。
最後はステージにバンドメンバーと宮本さんたちが並んで挨拶。
最高の時間をありがとう。
ライブ後は私が最初に任天堂ファンサイトを立ち上げた当時から親交のある任天堂ファンたちとの食事会。
「ウォール街」「キャベツ」「サウンドボンバー」「本郷さん」などの謎の単語が飛び交う濃すぎるトークをしていたせいで、なにを食ったのか覚えてないレベル。いい意味でひどかった。
それにしても、ライブは最高だった。
CDかBlu-rayにならないかなあ。何度でも聴き返したい。
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