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2005年11月30日

おいでよどうぶつの森日記 11月29日

ここ数日、夜寝るときとか、仕事で出かけているときにニンテンドーDSをWi-Fiコネクションに接続したままにしていた。ほぼフルに埋まったともだちリストのいない間に出入りして好き勝手やっているようだ

ニンテンドーWi-Fiコネクションは、「カンタン あんしん 無料」がコンセプトだが、どうぶつの森はかなり「あんしん」できる仕様になっている。おでかけをするには、直接電波の届く位置で通信するか、互いに相手のともだちコードを登録したうえでWi-Fiコネクション経由で通信するしかない。この、互いに登録する必要があるというのが重要だ。

一生懸命自分なりに作り上げた村も、悪意のある人が1人は入り込むだけで崩壊する。斧を振り回して全部の木を切り倒す。NGワードチェックをかいくぐって卑猥な言葉をちりばめた手紙や伝言板への書き込む。花を全部持ち去る。木の実を全部落とす─などなど。

実際の友達同士で通信し合えば、こういったことは少ない(…が、ないとは言い切れない)が、掲示板やblogを介してコードを交換した場合は、悪意のある人が混ざっている可能性がある。気にくわない人が村に入ってきたらとっととスタートボタンを押して通信を終了し、すぐにリストからその人のコードを消し去ればいい。これで二度とその人が入ってくることがなくなる。非常にシンプルだがセキュリティは高い。

自分のように本人不在で繋ぎっぱなしと言うのはレアケースだろうが、10時間以上放置していても村は無事だった。まあ、このゲームでそういう悪さをしても別に面白くも何ともないだろうしね。

他のプレイヤの行為をどこまで許容するかはその人次第だが、ちょっとしたことでも憤慨してすぐにリストから消してしまう人もいるかもしれない。だから、最低限のマナーは必要かな、と思う。

そこで、あくまで自分基準でうちの村のローカルルールを考えてみた。

・地形を把握するまでは走り回らない。
 →花の上でダッシュすると、花が消えてしまう

・特産品(うちの場合はオレンジ)以外のフルーツは持ち帰らない
 →100ベルと500ベルの差は大きいっすよ

・門の近くの地面においてあるモノは不要なモノなので勝手に持ち去って良いが、独り占めしない
 →家具は拾ってすぐに捨てれば、カタログに記録されるのであとで自分の村で買うことが出来る。

・店の周りにおいてあるモノは売却予定品なので手を付けない
 →店が閉まっている時間にプレイすることが多いので

・仕立屋に置かれたデザインを上書き(交換、展示)しない
 →持っていく(もらう)のはOK

・遊びに来たら手紙か伝言板への書き込みをする
 →誰が来たのかかわからないので

ちょっと注文が多いかもしれないが、お互いに気持ちよくプレイするためにこれぐらいは守って欲しい。
ただ、花を3,4個吹き飛ばしたからと言ってリストから外すことはないのであまり神経質になる必要はないよ。

2005年11月29日

おいでよどうぶつの森日記 11月28日

どうぶつの森とネットが融合したらどうなるか…。
NINTENDO64版のころからメモリーパック(メモリーカード)を経由したおでかけの不便さにイライラしていたプレイヤたちはネット対応版の登場を熱望していた。お出かけするために、自分自身もお出かけして相手の所に行かなくちゃいけないなんて…。要するに、その当時からみんな感じていたわけだ「このゲームがネットに繋がったらすごいことになる」って。

それがとうとう繋がった。しかも、「カンタン あんしん 無料」のニンテンドーWi-Fiコネクションで。さらに、まさかの同時プレイ対応!
完全に想像を超えた世界が展開されちゃったんだ。これはもう、望んでいたモノを完全に超えてる。
過去のシリーズをプレイしていない人にはわからないだろうけど、これって、すごい大事件なわけよ。ほんとに。

そんなオフライン時代の昔の話はさておき、やっぱりWi-Fiで繋がると楽しい。すごく楽しい。
この楽しさをうまく表現できない自分の文章力が歯がゆくて仕方がない。すごく楽しんでいて、面白いと感じているのに、このWi-Fiが面白い"理由"がわからない。説明できない。
…あれ?これ昨日も書いたな。

それにしても、まわりをうろちょろしているのがコンピュータの動かす住民じゃなくて、別のプレイヤになるだけでどうしてこんなに面白く感じちゃうんだろう?

お世辞にも使いやすいとは言えないチャットで会話するのも楽しいし、部屋を見せたり、見せてもらうのも楽しい。目の前で着替えて帽子やアクセサリーを自慢するのも楽しい。伝言板に意味不明な文章を書き込むのも楽しい。博物館を見に行って、収集の具合をチェックするのも楽しい。星座を見せ合うのも楽しい。相手の村でこっそりと要らない家具を埋めるのも楽しい。あえてコミュニケーションせずに、となりで釣りをするだけでも楽しい。時間を決めて何匹釣れるか勝負するともっと楽しい。

あー、もう何もかもが楽しい。楽しい!楽しい!サイコー!ヒャッホゥ!
気づけばものすごい時間繋ぎっぱなしにしちゃう魔力がある。

まだWi-Fiコネクションに繋げていない人は今すぐ通信環境を整えることをオススメする。オススメっつーか、説得したい。キミら、このゲームの面白さを10%も楽しんでないよ、損してるよって。まだ繋げていない人は、こちらの記事を参考にして環境を設定して欲しい。自分も自宅での無線LAN導入ははじめてだが、USBコネクタを使えば結構カンタンに繋がった。セキュリティソフトが邪魔してちょっと手間取ったけどね。ちなみに、このアダプタはオンラインショップ専売品なので店頭では購入できない。わざわざ店頭で「当店では販売していません」って書いてある店もあるらしい。

ま、とにかく、自分の村をウロウロする怪しげな服装の連中が、どこか遠くで実際に操作している"人間"だってのが楽しさを倍増させるんだ。それが実際に面と向かって会ったことのある人だったりすると、「あー、あの人がこのキャラを操作しているんだ」なんて考えながら楽しめちゃうわけだ。掲示板とかblogとかでコードを交換しても良いけど、実際の知り合いとプレイできるとますます楽しい。是非とも友達にもどうぶつの森の輪を広げていって欲しい。

追加:帰宅後、DSを開けると通信エラーもなく正常に動いていた。よしよし。門の前に放置していたフルーツや要らない家具がなくなって、代わりに色んな物が置かれていた。ポストにはお客さんからの手紙、そして伝言板には何人もの人からの書き込み。あー、みんなここで遊んでいったんだなって実感が。いやあ、本当に楽しい!

あと、毎週火曜16時~20時はWi-Fiコネクションのメンテナンス時間に割り当てられているようなので接続できないみたい。というわけで、今日は開放放置プレイはナシってことで。またいずれ。

2005年11月28日

おいでよどうぶつの森日記 11月27日

いやいや。楽しい。すごく楽しい。
この楽しさをうまく表現できない自分の文章力が歯がゆくて仕方がない。

自分がゲームのレビューを書くときには、「ここがこうだから、このゲームはおもしろい。」といった理屈(屁理屈)を使った説明をよくやる。
シリーズ物で前作と比較、似た作品と比較といった比較を用いて書くことも多い。絶対評価よりも比較評価のほうがカンタンだからだ。

手前味噌な話になってしまうが、自分が以前書いたbiohazard4のレビューは過去のシリーズと比べて「4」がいかに進化したのかをまとめ上げて、「4」が面白い"理由"が理解しやすいレビューになっていると思う。
同じようにどうぶつの森シリーズのレビューを書く自信がない。内容をまとめると、どうしても面白いゲームだと伝わらない文章になってしまうのだ。すごく楽しんでいて、面白いと感じているのに、このゲームが面白い"理由"がわからない。説明できない。

これが理系の限界かなあ、なんて思ってしまう。

そうだ、どうぶつの森は文系のゲームなんだ。
考えるんじゃない、感じるんだ。

よく分からない結論が出たが、要するに自分にはどうぶつの森がいかにおもしろいのかを示す手段がない。というわけで、大前提として「どうぶつの森シリーズは面白い」を定義として定める。定めさせてください。そうしないと話が先に進まない。

森、森+とシリーズをプレイしてきて、今回の「おいでよ」は本当に良く進化したと感じる。
いやあ、それにしてもタッチペンがこんなに便利だったとは。今までのスティック操作がこんなに不便だったとは。
それでも操作性がそれほど良いとは思えない。いろいろと不満はある。biohazard4のレビューでも書いたが、ゲームがおもしろいのは不自由を甘受するからだと思っている。やっぱり、どうぶつの森でもこの不自由さも面白さの一部なのかなあ。一つ面白い理由が見つかったかもしれない。

それはさておき、今作の進化(真価)はタッチペンじゃなくWi-Fiだろうなあ。繋がることで、「面白さが2倍3倍」なんてもんじゃなく、2乗3乗になっているって感じだ。

週末にWi-Fiを思う存分堪能したので、そのへんの話を書きたいところだが続きは明日って事で。

今日の出来事
・2度目の借金完済
・たぬきちの店が2度目のリニューアル
・色んな人とWi-Fi
・怪しげな人(茶髪ちょんまげ+メガネ+チアリーダ服)が乱入
※一番上の写真参照

[お知らせ] 本日(28日)昼過ぎから明日朝にかけてWi-Fi繋ぎっぱなしにしておく予定です。
当サイトのコメント欄などに、ともだちコード入れてたひとは登録済みです。
ただし、本人は不在なので話しかけても返事がないので適当に遊んでいってください。
通信エラーとかで途中で落ちちゃった場合は再起動できないので諦めてください。

2005年11月27日

おいでよどうぶつの森日記 11月26日

おいでよどうぶつの森をプレイし始めて最初の週末。
おともだちリストがすでに3ページ目に突入し、門を開くとものの数分で満員になってしまう状況に陥った。うーむ。

店が開いている時間にプレイできるとやはり効率が良い。次々と魚を釣ってそれを売る作業を延々と続けていた。売価が高いの魚がたくさんヒットしたり、よその村でフルーツを売ったりして2度目の借金返済のめどが立った。

今までのシリーズでは、毎週土曜の夜に駅まえで白い犬「とたけけ」によるギターライブが開催されていたが、今回もやはりとたけけのライブがあった。博物館地下の喫茶店の一角にあるステージに、とたけけが土曜20時前に登場。話しかけると準備中と言われた。20時開始のようだ。

今までと同じく、リクエストがあればその曲を、なければお任せで演奏される。出来れば新曲が聴きたいと思いお任せにしてみたが、演奏されたのは前作でも収録されていた「けけさんびか」。荘厳な音楽に載せてスタッフロールが流れる。とたけけの弾き語りにあわせて喫茶店のマスター、プレイヤ、とたけけ自身の表情が様々なアングルで映し出される。カメラワークもしっかりしたもので、なかなかいいスタッフロールだ。これを毎週楽しめると思うと非常に楽しみだ。


どうぶつたちに話しかけると、ときどき「あいさつ」や「くちぐせ」を変えたいのでアイデアが欲しいと言われる。みんなやるんだろうなあ、と思いつつ定番の台詞をぶち込んでみた。

ももこさん!テンション高すぎです!

他の住民も似たような感じで、ひたすらオーケー!と叫ぶやつも居たりする。なんてイヤな村なんだ…。

2005年11月26日

おいでよどうぶつの森日記 11月25日

今日のなか村は雨。
たぬきちの店が大きくなった。コンビニと名乗っているくせに24時間営業じゃない。なんてこった。

新たに斧とスコップを入手。さっそくWi-Fiでもらったさくらんぼとナシを家の周りに植えた。実がなるのが楽しみだ。もともとその村に生えていなかった果物はたぬきちの店で少し高めに売れるはずだ。

相変わらず深夜でしか遊べないが、Wi-Fiやるたびに時間を修正するのも面倒なので、正しい時間のままでプレイ。店が閉まっているので売却できない貝殻などが家の周りに散乱。釣った魚は少し広くなった部屋の床にビッシリと敷き詰められた。

なんとなく木を揺すっているとロッカーが落ちてきた。何ともシュールなシチュエーションだ。頭に当たったら死ぬぞ。部屋にロッカーを置いて目の前でAボタンを押すとメニューが開いた。ロッカーのなかにモノをしまえるらしい。持ち運べる数と同じく、15個入る。これで家の周りに散らばった貝殻や家具を片付けられるな。よくよく見るとページ切り替えボタンがある。6ページ、90個収納できるようだ。すげえ。どんなロッカーだよ。これで魚もしまえたら最高だが、それはできないようだ。残念

駅前で変な顔の猫を見かけた。あやしいねこだ。話しかけると顔を書かせてもらえた。なかなか難しい。
やっぱり、自分が書いた顔のまま他の村に遊びに行ったりするんだろうなあ。

村に新しい住民、「しもやけ」と「たいへいた」が引っ越してきていた。たいへいたはどうぶつの森+をプレイしていたときにも自分の村に居たなあ。

少しずつ個性を増していく村にだんだんと愛着がわいてきた。ますますWi-Fiでのおでかけが楽しみになる。

2005年11月25日

おいでよどうぶつの森日記 11月24日

Wi-Fi接続の前にDSの時計を正常に戻す。時間ずらしたまま通信するといろいろと害があるようだし。

USBコネクタでの接続は付属のCDからインストールするだけでカンタンに使える…はずだが、テスト接続で繋がらない。Norton AntiVirusがブロックしていたようだ。次の手順で通信を許可するように設定したら問題なく繋がるようになった。

Nortonを起動→オプション→インターネットワーム防止→プログラム制御→追加→「C:\Program Files\WiFiConnector\NintendoWFCReg.exe」→開く→許可→OK

無事接続できたのでともだちコードを交換した相手と通信開始…のはずがうまく繋がらない。やっと繋がったと思ったらすぐに切断された。結論から先に言うと、相手の無線ルータが悪かったようだが、画面に表示されるエラーメッセージではどこに原因があるのかわからないので繋がらないときのトラブルシュートは大変そうだ。

他の人に接続すると問題なく通信できた。チャットをしながら部屋を見に行ったり、釣りをしたり。ひたすらダラダラと村の生活を満喫する。どう楽しいのか説明しづらいが、すごく楽しい。みんなまだ始めたばかりなのに村に個性がある。当然地形は違うし、生えているフルーツも違う。早速フルーツを交換して、ナシとさくらんぼを手に入れた。スコップを手に入れたら植えてみよう。

通信を終えて自分の村に戻ると海岸にメッセージボトルが漂着していた。だれかが流したものが届いたのだろうと嬉々として開いてみると…見覚えのある文章、自分が書いた物だった!こんなこともあるんだなあ。部屋の前のポストには任天堂からの手紙が届いていて、マリオの帽子が添えられていた。

1時間ちょっと通信をしてUSBコネクタをさわると熱くなっていた。結構電力消費が大きいらしい。マニュアルにも「USBハブでは動作しません」とある。バスパワーハブだと電力が足りないんだろうなあ。自分はコンセントに繋がっているセルフパワーハブ経由だが、問題なく動作している。

お互いに同じ村にいるのに、戦うでもなく、一緒になにか作業をするでもなく、それぞれ好き勝手に釣りや散歩をしながらただダラダラとチャットをするだけ。これがどうしてこんなに楽しいんだろうか。もう少し日が経てばそれぞれの部屋に個性が出てきてもっと楽しくなるんだろうなあ。楽しみだ。

2005年11月24日

おいでよどうぶつの森日記 11月23日

深夜営業のゲームショップで発売日の未明に入手。早速プレイしたが、当然森の中は夜中だ。極悪守銭奴タヌキの店も閉まっている。やっちゃいけないことだと知りつつDSの時計をずらして昼にする。前作では店が発展したらコンビニになって営業時間伸びてたなあ。

プレイヤの名前は「あれっくす」、村の名前は「なか村」。村の名前の由来は適当に推測していただきたい。村の木に実っているのはオレンジ、タヌキチのお店で初日に売られていたのは虫取り網と釣り竿だった。初期住民はオパール、ももこ、メルボルン。全員女の子のようだ。

オレンジや貝殻をかき集めてタヌキチに売りつけ、虫取り網と釣り竿を入手。もう冬なので虫はあまりいない。ショウリョウバッタやコオロギなどを捕獲した。

釣り竿はキャスティング命。いかに魚影の前方に針を落とせるかがポイントだ。慣れればホイホイと釣ることが出来る。初日にして10種類を超える魚を博物館に寄贈することが出来た。

そのまま勢いに乗って最初の借金を完済。明日には家が大きくなるようだ。余った金で家具を買い占めたら、タヌキが店を大きくしたいと言いだした。改装のため、明日1日店を閉めるという。ゲーム開始2日目にしてお店が休業してしまうことに…。くそっ。店が開かないと釣りが満喫できない。

一通り1人でプレイして抱いた感想は、今までのシリーズとほとんど変わらないなあ…というものだ。ただ、タッチペンはやはり便利だし、地平線が見える表現も面白い。おかげで非常に見通しが良い。3Dスティック+Cボタンユニット(またはCスティック)での文字入力も、ゲームパッドにしては優秀だったが、タッチパネルのソフトキーボードは便利すぎる。通常は五十音順だが、qwerty配列のアルファベット入力用のソフトキーボードでローマ字入力も可能。五十音配列に比べるとタッチする回数は増えてしまうが、キーボードになれている人はこっちのほうが便利だろう。

一通り遊んだあとで宅配便でUSBアダプタが到着。ちょっと設定に戸惑った(詳しくは明日記述する)が、とりあえず接続してともだちコードを取得。数人とコードを交換したが、繋げるヒマはなかったのでWi-Fi体験は持ち越しに。

と言うわけで、明日はWi-Fi初体験編の予定

2005年11月23日

おいでよ どうぶつの森は取扱注意

本日発売の「おいでよ どうぶつの森」はニンテンドーWi-Fiコネクション対応と言うことで、インターネット経由での通信プレイが可能になっている。家庭用無線LANや専用のUSBコネクタ、店頭に設置されたWi-Fiステーション、およびFREESPOTでの接続が出来ることは、先日書いたとおり

おいでよ どうぶつの森のソフトにはやや厚めの本編のマニュアルと、20ページ程度のWi-Fiコネクションガイドブックが付属する。おそらくガイドブックは今後のWi-Fiコネクション対応ソフトにも付属するのだろう。そのガイドブックによると、接続先の設定方法は3通りある。

1.専用のニンテンドーWi-Fi USBコネクタを使用する方法
2.「AOSS」、もしくは「らくらく無線スタート」を使用する方法
3.手動で設定する方法
※ニンテンドーWi-Fiステーションを利用する場合は設定自体が不要

このうちの3番は若干複雑だ。
設定項目は多岐にわたる。接続する無線アクセスポイントによって大きく異なるが、最低限必要なのがSSID(ネットワーク名)だ。これは英数字で記述されるもので、その無線LANネットワークに付けられた名前になる。メーカの初期出荷設定のままだとメーカ名やルータのモデル名になっている場合がある。FREESPOTではSSIDも「FREESPOT」で接続できる。

基本的には、このSSIDをニンテンドーDSのソフトキーボード上で入力する必要があるのだが、もっと簡単な方法がある。自動で検出する方法だ。
自動検出を開始すると、ニンテンドーDSに到達している無線LANの電波からSSIDを拾って一覧表に出してくれる。非常に手軽で便利だ。

無線LANで重要になるのはSSIDと他にもう一つWEPキーというものがある。これは無線LANの通信内容の暗号化する鍵で、無線LANで通信する双方がお互いに同じWEPキーを使う必要がある。これが設定されている場合は、ニンテンドーDSのソフトキーボードで入力する必要がある。設定にもよるが、場合によっては16進数の32文字を入力する必要があったりするので結構大変だ。ちなみに多くのFREESPOTではWEPキーが設定されていない。

先ほど、SSIDの一覧が表示されると書いたが、その一覧にはWEPキーが設定されているか、されていないか、DSと通信できる規格かを示す3種類のアイコンも表示される。さて、これがなにを意味するか?

おいでよどうぶつの森を購入したが、任天堂に注文したUSBコネクタはまだ届かないという状況で、試しにSSIDの一覧を表示させてみた。すると、3件のSSIDが見つかった。近所に強力な無線LANがあるようだ。最近の製品は到達距離長いしなあ。

そのうち一つはWEPキーが設定されていることを示す鍵付きのアイコンが表示されたが、残り2つは鍵が開いた状態のアイコンを表示していた。つまり、WEPキーが設定されていないアクセスポイントをさらけ出している家が近所に二軒あったということ。

WEPキーがないということは、暗号化されていないことと同時に、誰でも参加できるネットワークであることを意味する。これはFREESPOTと同じ状態なわけで、勝手に回線を拝借してネットに繋いだり、その家のパソコンへの進入を容易にする非常に危険な設定になっている。

ちなみに、「AOSS」や「らくらく無線スタート」といったワンタッチ系の設定システムは、専用のボタンを推すことで、初期設定の時のみ近距離でごく限られた時間だけ1対1で通信を行い、SSIDとWEPキーを渡す仕組みになっている。設定が簡単な割にはセキュリティは非常に高い。当然DSとの通信を行う場合でもWEPキーのやりとりをしているからワンタッチ設定後の通信内容は暗号化されている。

まあ、この機能はPSPのネットワーク設定画面やノートパソコンなど他の無線LANを搭載した製品でも当然搭載している機能ではある。基本的にはWEPも設定していない無線LANの電波を無尽蔵にばらまいている人が悪いと言えるだろうが、子供が適当にいじっている間になんか繋がっちゃったーなんて事になるかもしれない。パスワード設定されていないネットワークに参加することが犯罪行為になるのかどうかは判断できかねるが、それを利用してネット対戦を楽しむのはさすがに回線の不正使用でNGだろう。

要するにDSを使って無線LAN検出装置、こういう製品と同じようなことが出来るわけだ。
近所に本物のFREESPOTがないからと言って、間違ってもDSを持ち歩いて個人宅の疑似FREESPOTを探し回らないように注意していただきたい。いや、ほんとにダメだって。

2005年11月19日

ニンテンドーWi-Fiコネクションの接続方法を考える

まもなく「おいでよ どうぶつの森」がリリースされる。それと同時にニンテンドーWi-Fiコネクションがスタートする。以前、サービス内容に関しては説明をしたが、今回は通信を行うための環境構築について解説したい。

前回も書いたが、ニンテンドーDSでWi-Fiコネクションにつなげるには大きく分けて4つの方法がある。

  1. 構築済みの家庭内無線LANで設定を行い、ニンテンドーDSを参加させる
  2. ニンテンドーDS Wi-Fi USBコネクタ経由で接続する
  3. ゲーム販売店などに設置されたニンテンドーWi-Fiステーション経由で接続する
  4. 喫茶店やホテル、公共施設などでサービス展開されているFREESPOTを利用する

それぞれのメリット、デメリットについてまとめてみた。

  無線LANネットワーク ニンテンドーDS Wi-Fi USBコネクタ ニンテンドー Wi-Fiステーション FREESPOT
価格
×
8,000円~3万円程度
+プロバイダ等の通信費用

3500円
+プロバイダ等の通信費用

無料

無料
一部有料スポットもある
手軽さ
×
設定が難しい

設定不要
通信中は パソコン起動が必須

設定不要

設定不要
便利さ

家の中のどこでも遊べる

家の中のどこでも遊べる
×
場所が限られる
×
場所が限られる
セキュリティ
×
正しく設定しないと危険
パソコンの情報が漏れるかも

DS以外とは通信をしないので
危険性は低い

心配不要

心配不要

ニンテンドーWi-FiステーションやFREESPOTは無料で手軽ではあるが、設置されているお店で何も買わずに店頭で何時間も無線通信をするのはあまり望ましくない。そういう人たちが増えると設置をやめる店もでてくると思われるので、長時間プレイするつもりならやはり自宅に無線環境を構築すべきだろう。

すでに家庭内にブロードバンドおよび無線LANの環境が構築されていれば、それを利用するのが一番便利で手軽だ。しかし、新たに無線LAN環境を構築するのは設定の難解さや価格、セキュリティの面で尻込みしてしまいがちだ。設定を間違えると通称「野良アクセスポイント」、だれでもアクセスできてしまう危険な状態になってしまう可能性がある。一方、ニンテンドーDS Wi-Fi USBコネクタであれば値段は手ごろ(amazonで3,324円)だし、設定も特に難しいところはない。だが、WindowsXPのパソコンを起動させたままにしておく必要があるのは少々面倒だ。ノートPCを持っている、もしくは購入予定の家庭であればいっそのこと無線LANを導入したほうがいいかもしれない。

一口に無線LANと言ってもさまざまな機器が販売されていて、どれを選んでいいのか分かりづらい。まず、今回の目的はニンテンドーDSでのWi-Fi接続だから、動作検証済み機器一覧に掲載された商品の中から選ぶのがいいだろう。

これから無線LANを導入するのであれば、オススメはBuffaloの製品だ。Buffaloは任天堂と提携してUSBコネクタを発売したり、後述するAOSS機能をニンテンドーDS Wi-Fiコネクションに対応させたりしていてニンテンドーDS Wi-Fiコネクションとの相性は非常にいい。本格的に無線LANでネットワークを構築しようとする人たちには物足りない部分もあるだろうが、ニンテンドーDSでの接続目的で新規購入するにはお手ごろな製品を多数出している。 対応機器リストにも非常に多くの型番が掲載されているが、多くは店頭では既に見かけないモデルだったり、無駄に高機能なものだったりする。ニンテンドーDS Wi-Fiコネクションのために買うのであれば以下の商品がオススメだ。

商品名(リンク先はメーカーの商品紹介ページ) amazon価格
IEEE802.11g/b 無線LAN AirStation
BroadBand ルータ エントリーモデル
WHR-G54S
9,380円
(9,800円)
IEEE802.11g 無線LAN AirStation
ブリッジモデル
WLA2-G54C
8,390円
(9,195円)
※()内の価格は無線LAN PCカードが1枚付属したセット商品の価格

WHR-G54Sはいわゆる無線ルータだ。ルータというのは簡単に言うと「複数台の機器を同時にネットに繋げるための機械」だ。ルータ機能を持たないADSLモデムなどに直接つなげて使用する。現在、パソコンが1台だけありADSLモデムなどと直結して使用している人は、パソコンとDSを同時に使用するようにしなくてはいけないので、このタイプを買う必要がある。有線ルータを使用している人が買い換える場合もこれに該当する。

WLA2-G54Cはルータ機能を持たない、無線LANアクセスポイントだ。大雑把に表現すれば「有線LAN→無線LAN変換アダプタ」となる。現在、有線ルータを使用していてそれに無線LAN機能を追加したい人は買うといい。ルータのLAN差込口に差し込むだけだ。

いずれの機器もAOSSという機能が搭載されている。ニンテンドーDSの無線LAN設定画面でAOSSを選び、無線ルータやアクセスポイントのAOSSボタンを押すだけで設定が完了するので非情に簡単だ。パソコンで操作する必要もない。AOSSで設定した場合は、設定時にパスワード(のようなもの)をやりとりするので「野良アクセスポイント」になる心配はない。

また、USBでも無線ルータでも同じことだが、広帯域の常時接続環境があることが大前提となっているので、まずは接続チェックページでつながるかどうかのチェックを行うことをオススメする。一部のマンションタイプのブロードバンドでは対応していない場合がある。これは対処のしようがないのでADSLに変更するなど抜本的な問題解決が必要だ。

設定が終わったら、友達とフレンドコードを交換して友達の村に遊びに行こう!ただし、くれぐれもマナーは守って楽しんでほしい。おいでよどうぶつの森の公式サイトには注意書きがある。ネットワークを利用したゲームは色々とトラブルがつきものだが、みんながマナーを守っていればきっと楽しめるはずだ。

2005年11月16日

だれでもアソビ大全が超楽しい

年末に向かって立て続けにソフトがリリースされる今日この頃。年末商戦のスタートダッシュとなる11月上旬には「だれでもアソビ大全」と「大人のDSゴルフ」を購入した。
結論から先に言おう。両方とも当たり、大当たりだ。とにかく楽しい。どうぶつの森マリオカートなどの大物が控えているが、もっと他のソフトを遊びたいという人は是非手を伸ばして欲しい。

大人のDSゴルフは今週末にダンロップフェニックストーナメントという有名な大会が開催されるが、その舞台となる宮崎のフェニックスカントリークラブが収録されている。その大会に準拠する形でこのソフトを使用した大会も開催される。まだトーナメントモードも途中なのでこの大会が終わった後にでも感想を書くことにしよう。

というわけで、今回紹介するのは「だれでもアソビ大全」
このソフトにはとにかくたくさんのゲームが入っている。全部で42種類。
わかりやすいように連番を振ってみたが、実際はこのような番号はない。

[おてがるトランプ]
1.ばばぬき
2.7ならべ
3.しんけいすいじゃく
4.ダウト
5.スピード
6.ページワン
7.アメリカンページワン
8.スローモー

[おとなのトランプ]
9.だいふごう
10.ポーカー
11.ブラックジャック
12.セブンブリッジ
13.ラミー
14.クロンダイク

[トリックテイキング]
15.ハーツ
16.ナポレオン
17.スペード
18.コントラクトブリッジ
19.ゴニンカン
20.ナップ

[和風ゲーム]
21.ごもくならべ
22.しょうぎ
23.はさみしょうぎ
24.ぐんじんしょうぎ
25.はなふだ
26.ぼうずめくり

[ボードゲーム]
27.リバーシ
28.バックギャモン
29.チャイニーズチェッカー
30.チェス
31.チェッカー
32.すごろく

[バラエティゲーム]
33.バランスゲーム
34.ことばさがし
35.ラストワン
36.ソーダゲーム
37.シーソーゲーム

[アクションゲーム]
38.ボウリング
39.ダーツ
40.おはじきゴルフ
41.おはじきビリヤード
42.おはじきじんとり

見ての通り、わりとどうでもいいゲームも含まれるわけだがそれでもこの数は圧倒的だ。定価3800円で42種類。1種類あたり約90円。100円ゲーセンの1プレイよりも安い。定価以下、たとえばamazonの15%OFF&送料無料で買うと約77円になる。マクドナルドの80円ハンバーガーより安い。今までのこの手のミニゲーム集はせいぜい10作品程度だったことを考えると異世界だ。多少気にくわないゲームが含まれていても、まあしょうがないかと思ってしまう。

これだけのゲームを収録していながら説明書は意外と簡素だ。しかも、ほとんど読む必要はない。なぜなら詳細なオンラインヘルプが搭載されていからだ。すべてのゲームについて、わかりやすいルール説明が付いている。まったくプレイしたことのないゲームでも、説明を読みながら遊ぶことで覚えていくことが出来る。わからない用語が出たり、トランプゲームの役を忘れてしまっても、プレイ中にヘルプを呼び出すことが可能になっていて非常に親切だ。それに、例えば将棋の駒をタッチするとその駒がどこに動くことができるのか指し示してくれるし、トランプゲームでは手札の中で何を出すことが出来るのかが画面に表示されるので戸惑うことは少ない。

インテリアの一部としてボードを見かけたことはあるが、まったくルールを知らなかったバックギャモンや、任天堂が大会を後援したりして名前ぐらいは聞いたことがあるがどんなゲームかまったくわからなかったゴニンカンなど、なじみの薄いゲームにこのソフトを介して触れることが出来た。これが非常に楽しい。あー、こういうゲームだったのね、と長い間モヤモヤたものがスッキリする感じがする。オンラインヘルプで軽くルールを確認して、こんなのカンタンカンタンと遊び始めると弱いはずのCPUに苦戦してしまう。伝統あるゲームが多数収録されているだけあって、ほとんどのゲームは非常に奥が深い。それを知るのもまた、楽しいのだ。

何度かプレイしたことはあるが、コマを用意したりルールを知っている審判を見つけるのが困難で10年以上遊んでいなかった軍人将棋に再び触れることが出来たのも大きな収穫だ。しかし、軍人将棋ほどDSに向いているゲームはなかなかないと思う。審判はコンピュータがしてくれるし、相手のコマに目印を付けることも出来る。対戦であればお互いの盤面は見えないので並べるときに段ボールなどで壁を作る必要はない。

ほとんどのゲームでローカルルールを適用できるのも素晴らしい。極端にローカルルールのバリエーションの多い大富豪はさすがにカバーし切れていない部分があるが、ある程度の設定は可能だ。ダーツに至っては「ハイスコア」「ゼロワンゲーム」「スタンダードクリケット」が選べる。これらはローカルルールというよりはまったく別物だ。粗悪なミニゲーム集だと別ソフトとしてカウントされそうな気がする。

また、一部のゲーム(クロンダイク/Windows付属のソリティアと同じゲーム)は1人専用となっているが、たいていは複数人対戦が可能になっている。当然、ダウンロードしてプレイすることが可能なのでソフトは1本だけあればいい。さらに、ゲームや対戦人数によっては思考時間が長くなりがちだが、ピクトチャットに似たチャットシステムを搭載しているので暇をもてあますこともない。しかもピクトチャットと違ってカラー対応だ。

上で示した33番以降のバラエティゲームとアクションゲームはこのソフトオリジナルのゲームが多い。はっきり言って1人で遊ぶとまったく面白くないゲームがいくつかあるが、対戦だと非常に盛り上がれそうなつくりになっている。スタンプラリーやチャレンジなど1人用向きのモードもあるが、このソフトは対戦のためのもの思ったほうが良いかもしれない。

まもなく発売となる「おいでよどうぶつの森」がWi-Fi対応第一弾ソフトとなるが、来年の今頃に「ネットでアソビ大全」なんて名称でWi-Fi対応版が出るんじゃないかと妄想している。

2005年11月09日

ニンテンドーWi-Fiコネクション公式サイト開設

任天堂は11月23日にサービスを開始するニンテンドーWi-Fiコネクションサービスの公式サイトを開設した。

このサービスについては以前、内容をまとめているが、公式サイトを一読したほうが分かりやすそうだ。

個人的な話をすると、自宅にブロードバンド回線はあるが、無線LANは構築していない。WindowsXPのパソコンはあるので、この場合は「ニンテンドーWi-Fi USBコネクタ」を使用することになる。以前の発表では発売日は未定だという話だったが、サービス開始日および「おいでよ どうぶつの森」の発売日と同日となる11月23日の発売に決まった。ありがたい。
やはり、販売はPLAY-YANなどと同様に任天堂直販amazonなどのオンラインのみの限定となる。一般のゲームショップ来客層とオンラインショップの利用者層の無線LANに関する知識の差を考えると、まあ、仕方がないかなと思える。

閑話休題。公式サイトではゲームソフトの紹介もあり、今のところ「おいでよ どうぶつの森」と「マリオカートDS」の2本が紹介されている。おそらく年内に発売されるWi-Fi対応ソフトはこの2本だけ。年明けからじわじわと対応ソフトが増えていくのではないだろうか。


ただ、11月24日にPSP/PS2版と同時発売予定だったDS版ぷよぷよフィーバー2(チュー)12月24日に延期になった理由がWi-Fi対応のためだという噂もある。通常こういったアナウンスがある場合は嘘であっても「皆様により楽しんでもらうため」だとか「開発が難航しているため」だとか理由を併記するものだが、何も書いていないのはWi-Fi対応のためだからなのかなあと勘ぐってしまう。

Wi-Fiとは関係ないがamazonの商品ページを見ると、おいでよ どうぶつの森マリオカートDSも発売前からたくさんレビューがついている。これ、どう考えてもレビューじゃないよなあ。せめて感想は触ってから書こうよ。発売前にレビュー数26件ってなんじゃい。

2005年11月01日

GAME2.0について考える

Web2.0というものが流行っているようだ。詳しい説明は省くので、適当にgoogleなどで検索して調べていただきたい。簡単に言うと既存の技術を組み合わせたり、あたらしい概念を持ち込んだり、利用者同士をつなげたりして今までとは違うWebを、バージョン2.0だよということでWeb2.0と呼ぶらしい。別にそういう規格があるわけでもないので勝手に名乗っているだけのようだ。

そのWeb2.0になぞらえてゲームソフトでもGAME2.0というものを考えてみよう。Web2.0も勝手に名乗っているだけなので、GAME2.0も私が勝手に「既存のゲームとは一味違うもの」を定義したものと考えてほしい。GAME2.0だから面白い、GAME2.0ではないからつまらないという話ではない。ただ、そのソフトが新しいのかそうでないのかを区別しただけの話だ。

GAME2.0を次のように定義する

以下の項目のうち、いずれかの要素、もしくは複数の要素を含んでいるゲームソフトをGAME2.0とする

1.接続性
2.ユニークなインタフェイス
3.カスタマイズ性
4.プレイヤ自主性
5.説明書不要

一つ一つの項目について具体例を挙げながら説明してみよう
1.接続性
要するにオンラインプレイのことだが、インターネットに接続する必要はなく、ローカルでの接続も含んでいる。
例えば、通信ケーブルで2台のゲームボーイを繋いでテトリスで対戦をするのも接続性を持っていると言える。他のバージョンとの接続性を持っているポケモンはテトリスよりもGAME2.0的だ。プラットフォームで言えば複数本のソフトを必要としたゲームボーイよりも、1カートリッジ対戦に対応したゲームボーイアドバンスのほうGAME2.0的だ。ケーブルを排除したニンテンドーDSはよりGAME2.0を実現しやすいプラットホームだろう。

しかし、ただハードの機能を使っているだけではGAME2.0ではなくGAME1.5でしかない。つながればいいという話ではない。
ローカルで対戦できるだけではとてもGAME2.0とは呼べないし、オンラインプレイの際に煩雑な設定や不親切な課金システム、PKや嫌がらせの危険にさらされるのはGAME2.0的ではない。
例えばスリープ状態にしたニンテンドーDS同士を近距離に接近させるだけで通信できるようにしたNintendogsは、非常に通信が簡単でオリジナリティあふれていてGAME2.0的だ。接続の対象を限定したり、接続までの手順を独自の工夫で簡単なものにしたNINTENDO WiFiサービス上のおいでよどうぶつの森はGAME2.0的だ。おいでよどうぶつの森は、Nintendogsと同様のすれ違い通信機能をも備えているので、接続性だけで考えても十分GAME2.0だといえるだろう。

接続性でプラットフォームの垣根を越えることが出来ればかなりGAME2.0的だ。
ゲームセンターの対戦格闘ゲームなど頻繁に見るようになったカードシステムは、ゲームセンターと携帯電話を繋げた画期的なシステムだ。これはGAME2.0と言って良いだろう。
NINTENDO64とゲームボーイソフトを64GBパックで接続し、対戦が3D画面で遊べるようになるポケモンコロシアムシリーズはゲームというよりもツールという意味合いが強いので、それ自体はGAME2.0とは言いがたい。ただ、ポケットモンスターシリーズをひとつのソフトとみなせば、さまざまなソフトでデータを流用することが出来、非常にGAME2.0的だ。

2.ユニークなインタフェイス
これはハードに依存するところが強く、周辺機器を使うソフトはイロモノ的なものも多数あるので、GAME2.0の項目として入れるのには少し悩んだ。
だが、手の中に納まるゲームパッドやジョイスティックは20年以上変わらない旧時代の遺産のように思える。ゲームパッドもアナログスティックを搭載したり、振動機能や無線機能を搭載したりしているが、これらはよほどソフト側でうまく使いこなさないとGAME1.5にしかなれない。こうして長年少しずつ改良していったモノを切り捨て、全く別の系統のインタフェイスがゲームで有効活用されるのなら、それをGAME2.0と呼ばずしてなにをGAME2.0と呼ぶのだろうか?

ニンテンドーDSにはタッチパネルとマイクという入力デバイスがあるが、これがあるからと言って、ニンテンドーDSのソフトが全てGAME2.0というわけでもない。あくまでソフトでどのような工夫をしているかがGAME2.0かどうかを分ける。

大合奏!バンドブラザーズではタッチパネルを使用する難易度があったが、あくまでおまけ。むしろプレイの邪魔になっているとみる人も多い。これはGAME2.0ではない。
犬に触れる、犬に呼びかけるというアクションがそのままプレイスタイルとなるNintendogsはまさにGAME2.0だ。GAME1.0の世界ではどうあがいても、犬とのふれあいをこれ以上再現することは不可能だ。

ニンテンドーDS以外のハードにも目を向けると、XboxLiveなどで使用されているヘッドセットマイクはGAME2.0的だ。オンラインFPSでヘッドセット越しに仲間と通信する行為はまさにGAME2.0だろう。

また、任天堂の新ハードRevolutionも続々とGAME2.0を生み出してくれそうな雰囲気をかもし出していて、非常に楽しみだ。


3.カスタマイズ性
ゲームが真にインタラクティブになるには、情報発信源がゲーム開発者側にだけ存在するようであってはならない。プレイヤがあれこれいじれて、それを他のプレイヤに渡せるのが望ましい。
ただ、単純にデータを作って渡すだけならクリエイション系のソフトは昔からあるのでGAME1.0にしかならない。何らかの差別化が必要だ

パソコン用のオンラインFPSではMODと呼ばれるものがある。マップやシナリオをユーザが作成して配布するものだ。出来の良いMODだと市販されたりもする。それを入手して動かせば、まったく別のゲームに生まれ変わったりする。ゲームに不満があるなら作り変えれば良い。これはまさにGAME2.0だ。

そんな大々的なものじゃなくても、プレイヤがデータを作り、配布や交換が出来る仕組みがあればゲームをより長く楽しむことが出来る。それに、データの作成自体を目的のソフトであればセーブデータに愛着がわいてくることにもなる。ポケモンのセーブデータにしても、Nintendogsの飼い犬にしても、長時間プレイした結果生まれた産物だ。愛着がわいてくるし、他のプレイヤに見せびらかしたくなる。これが単純にパラメータをMAXにしたRPGや、全ステージクリアしたアクションゲームのセーブデータであればあまり愛着もないだろう。これがGAME2.0かどうかを分ける違いだ。


4.プレイヤ自主性
GAME1.0の世界では目的が固定されていた。ラスボスを倒す、早いタイムを出す、高いスコアを出す、隠し要素をすべて出す。そういった目的が課せられ、それをこなすことしか出来なかった。プレイヤは遊んでいるのではなく、遊ばされている。そこに自主性はない。

それならば、いっそのことゲームからエンディングを排除してしまえば良い。Nintendogsがまさにそれを体現している。プレイヤはそれぞれ好きなように遊ぶことが出来る。開発者が作ったレールの上を走る必要はない。

オンラインゲームで敵を倒すことなく延々とチャットを続ける行為もGAME2.0的だ。
また、オンラインゲームではプレイヤたちから意見を吸い上げた結果でゲーム自体の修正を行うこともあり、自主性は非常に尊重されている。

FPSなどの対戦ゲームなどで設定項目を非常に細かく設定できるものであれば、自主性は高いといえるだろう。


5.説明書不要
ゲームはゲーマーのものだったのはGAME1.0の時代の話だ。GAME2.0で遊ぶのに分厚いマニュアルは要らない。
チュートリアルやオンラインヘルプの充実はもちろんのこと、そういった補助的な機能を搭載するまでもなく説明書不要のゲームが望ましい。

メイドインワリオシリーズがまさに説明書不要。5秒で完結する単純なミニゲームをテンポよく楽しませる心地よさはGAME1.0の世界では味わえない。まさにGAME2.0だ。

告白すると、これは全5項目だとキリがいいと思ったので付け足しただけだ。


と、まあ自分基準でGAME2.0を定義してみたが、どうだろうか。あくまで私の個人的な見解なのでいろいろと反論はあると思うが、なんとなくGAME2.0というものが見えてこないだろうか。


さて、ゲームの進化を語る中で必ず出てくる項目に、今回あげたGAME2.0の要件に入っていない項目がたくさんある。
・美しいグラフィック
・迫力あるサウンド
・大容量
・総プレイ時間
などだ。
冒頭で詳しい説明を省くと書いておきながら例えるのはどうかと思うが、Webに例えてみる。

操作性のいまいちなWeb1.0なサイト。そこでいくら綺麗な写真を掲載したり、良い音楽を配信したり、長い文章を読ませたりしてもそれがWeb2.0になるわけではない。
GAME2.0も同じことなのだ。
GAME2.0に美しいグラフィックやサウンドは不要だと断言しても良い。

しかし、新しい概念でゲームを作るとなると、続編として発売することは難しくなる。そして、今のゲーム業界では続編があらゆる面で有利だ。大ヒット作の続編であれば予算も多く出るだろう。
だが、GAME2.0は多くのデメリットを受けるが、それは逆にメリットにもなる。低予算であれば挑戦的な内容に出来るし、そうすれば売り上げ目標も下がる。単発ソフトなら前作のプレイヤに媚びる必要もない。お金をかけて作った美しいムービーシーンを見せつけるためにプレイヤの貴重な時間を奪う必要もない。

実際のところ、プレイヤにとってそのソフトがGAME1.0なのかGAME2.0なのかは、はっきり言えばあまり関係なく、面白ければそれで良い。だが、いつまでもGAME1.0ばかり出し続けているようであればゲーム離れは進行していくだろう。


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