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2006年09月28日

ポケモン行列リアルタイムレポート

短め行列午前7時30分、ポケモンセンター到着
限定版DS Liteの行列は20名ぐらい。
ソフトの行列は別の場所になってて良く分からない。
とりあえずテトリスで暇つぶし開始

7時40分、テトリスに飽きた!
やっぱ一人プレイはつらいわ。
ピクトチャットは誰もいないし、退屈。
小説を読むことにする

8時10分、屋外で小説を読むもんじゃないな
ぜんぜん集中できない
行列は10人ぐらい増えた
FF3のレベルあげ開始

8時45分、アルクゥがレベル99に!
他のキャラは70台だけどね
ソフトのほうの列を見に行ったが誰もいなかった・・・
暇つぶしに係員に突撃インタビュー

Q.Liteはどれくらい用意してますか?
A.いやあ、わっかんないっすねぇ。数百台はあると思うんですが。

Q.ソフトは?
A.いやあ、わっかんないっすねぇ。予約分が半分で残りが当日分ってのは聞いてますが、予約がどれくらいか分からないので・・。まぁ、今日中なら買えると思います。

数百台用意しているわりには行列が控えめだなあ。
たぶんまだ50人ぐらい。

9時30分、結構人が増えてきた。
100人ぐらい。
そろそろ販売開始するみたい。
あーしーがーしーびーれーたー。

9時45分、販売開始はやっぱり10時か
親子連れがうじゃうじゃ集まってきた。
開店直後に売り切れになるかなぁ

9時55分、行列の脇を見慣れた顔の人が通りかかった
あー!ルイージ一点豪華主義のにんてん道さんやないですか!
えっ?なんの行列かって?いやだなあ、ポケモンですよ、それに並びに来たんでしょ?え?違う?映画?平日の朝っぱらから?はぁ、休みですか。えっ?そ、そうですね、社会人が平日にゲームの行列に並んでいるのも変ですよね。お互い様ですか…。

その他諸々雑談をしているうちに午前10時、開店。

1台1台開封してドット抜け確認を客にしてもらってるため、非常に回転が悪い。先頭から20番目ぐらいだったのに、購入できたのは10分後。
積まれた段ボール箱を見る限りは用意されたのは200~300台ぐらいか。倉庫にまだあるかも知れないけど。
最終的な行列は全員に行き渡るにはギリギリな感じ。
きっと昼前に売り切れるだろう。

買ったよにんてん道さんと分かれてヨドバシカメラへ。だって定価でソフトを買うのがイヤなんだもん。
ヨドバシにも平日とは思えない行列が!レジの奥に山のように積まれたダイヤモンドとパールが飛ぶように売れていた。

というわけで、ダイヤモンドと限定版本体を手に入れました。

さらに本体を開くとニンテンドーDS Lite ジェットブラックとはまた異なる、ポケモンセンターオリジナル仕様だけの、メタリックブラックが塗装されている! クールでかっこいいね。
(「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」発売記念キャンペーン実施!!)
どうもジェットブラックとは色味が違うみたいなので、知人のジェットブラックを借りて後ほど比較してみる予定。

2006年09月28日

ポケットモンスターダイヤモンド/パール発売

ニンテンドーDS用RPG「ポケットモンスターダイヤモンド」と「ポケットモンスターパール」が本日発売される。各4,800円。

本作はバリエーションを含めると、ポケットモンスターシリーズの13作品目と14作品目に該当する。同系統の作品を1作としてカウントすると4作品目にあたる。第1作の「ポケットモンスター赤」と「ポケットモンスター緑」が発売されたのが1996年の2月28日。約10年が経過している。この10年のポケモンのあゆみは以前まとめたとおり。

12月2日に発売される任天堂の新型ゲーム機「Wii」用に開発が進められているソフト「ポケットモンスターバトルレボリューション」と本作は連動する。現在の所、バトルレボリューションは年内、つまり2006年12月の発売を予定している。

ポケモンセンターでは発売を記念して「ポケモンセンターオリジナルニンテンドーDS Lite ディアルガ・パルキアエディション」を発売する。16,800円。

通常、各ポケモンセンターは午前10時開店なのだが、本日に限り午前9時の開店となるようだ。ただし、ポケモンセンターフクオカだけは通常通り10時開店となる。まあ、あの場所だと回りの店より先に開けるわけにはいかないのだろう。午前2時ごろ、ポケモンセンターフクオカの近くに行って遠巻きに見てきたが、すでに数人が行列のようなものを形成していた。すごいなあ。夜が明けるころにもう一度行ってみようかなあ…。

以前書いた、初週の売り上げを予想するポケットモンスター ダイヤモンド・パール100人予想では、最終的に144名の予想が集まった。144人の平均は140万本弱。はたしてどれぐらい売れることか。というか、どれぐらい出荷されるだろうか。

2006年09月27日

次世代ゲーム機購入金額シミュレータ使用例

次世代ゲーム機購入金額シミュレータでいろいろと組み合わせを考えてみよう。煩雑になるので値引き率は省略した
※2006/09/27の時点での情報をもとに記事を構成しています。

1.とにかく安く楽しみたい!

◆Wii
Wii本体 25,000円
はじめてのWii 4,800円
----------------------------------------
合計  29,800円
========================================
◆プレイステーション3
プレイステーション3(20GB) 49,980円
麻雀格闘倶楽部 全国対戦版 5,229円
----------------------------------------
合計  55,209円
========================================
◆Xbox360
Xbox360コアシステムブルードラゴンパック 29,800円
メモリーユニット64MB 3,360円
----------------------------------------
合計  33,160円

やはりWiiがダントツに安いが、Xbox360もなかなかだ。PS3もソフト込みで以前発表された価格よりも安く収まっている。
Wiiはゼルダを買うとすると+2,000円になるが、それでもXbox360よりは安い。Xbox360は付属のソフト以外を買おうとするとそれなりに値段が跳ね上がる。HDDが付かないコアシステムではセーブにメモリーユニットが必要だが、これは結構な値段になっている。PS3は他のソフトの価格が見えないだけに、ソフトを買い足していったときにどなるかが分からない。

2.次世代DVDを楽しみたい!

◆Wii
未対応
========================================
◆プレイステーション3
プレイステーション3(20GB) 49,980円
----------------------------------------
合計  49,980円
========================================
◆Xbox360
Xbox360コアシステムブルードラゴンパック 29,800円
HD DVDプレイヤー 20,790円
----------------------------------------
合計  50,590円

これがXbox360陣営の最大の誤算。逆に言えば、この価格を見てPS3の値下げ額が確定したと考えてもおかしくない。この年末、Xbox360は「最も安い次世代DVDプレイヤ」として売り出すつもりだっただろう。実際、発表会ではそのような発言をしている。しかし、PS3の値下げの影響でもっと安価なBlu-Rayプレイヤが出現したことになり、最安値を更新されてしまった。ソフトが1本付くとはいえ、これは厳しい。ただ、Xbox360のHD DVDプレイヤーには付属するのに対し、PS3ではリモコンが付属しない。おそらく別売りで用意されるだろうが、それを加えるとXbox360の方が安い。
当然だがこのほかにそれぞれのビデオ代が必要。どちらのフォーマットも、しばらくは4,000~5,000円程度になるようだ。

3.思う存分楽しみたい!

◆Wii
Wii本体 25,000円
Wiiリモコン * 2 7,600円(3,800円 * 2)
Wiiポイントプリペイドカード5000 5,000円
Wii Sports 4,800円
ゼルダの伝説トワイライトプリンセス 6,800円
おどるメイドインワリオ 5,800円
はじめてのWii 4,800円
バーチャルコンソール(ファミコン) * 2 1,000円(500円 * 2)
バーチャルコンソール(スーファミ) * 2 1,600円(800円 * 6)
バーチャルコンソール(NINTENDO64) * 2 2,000円(1,000円 * 2)
D端子ケーブル 3,500円
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Wiiプリペイドポイント のこり400ポイント
合計  63,300円
========================================
◆プレイステーション3
プレイステーション3(60GB) 60,000円
PS2/PS1メモリーカードリーダー 2,000円
コントローラ 4,725円
その他PS3用ソフト等 * 3 24,570円(8,190円 * 3)
Blu-Rayリモコン 3,500円
Blu-Rayビデオ * 2 8,000円(4,000円 * 2)
HDMIケーブル 4,000円
----------------------------------------
合計  106,795円
========================================
◆Xbox360
Xbox360 39,795円
HD DVDプレイヤー 20,790円
ワイヤレスコントローラ 4,725円
プレイ&チャージキット 2,100円
リチャージャブルバッテリーパック 1,365円
Xbox360プラチナコレクション * 3 8,820円(2,940円 * 3)
デッドライジング 8,379円
ブルードラゴン 7,140円
HD DVDビデオ * 2 8,000円(4,000円 * 2)
----------------------------------------
合計  101,114円
もう、骨の髄まで楽しむ感じで。Wiiは任天堂のソフトフルセット、さらに4人対戦も堪能できるように、リモコンも4人分付けて、バーチャルコンソールのソフトも込みで合計10本のソフトという大盤振る舞い。さすがにここまで買うと、6万円は超えてしまう。

PS3は控えめにソフト3本。せっかくなら無線LANでPSPとも通信したいということで60GBのモデルに、過去のソフトも楽しめるようにPS2/PS1カードリーダーもつけた。2,000円の予想は安すぎるか?PSソフトではあまり4人対戦というイメージがないのでコントローラの追加は1つだけ。Blu-Rayのビデオも2本付けて、リモコンもオマケで付けた。見事10万円突破。

Xbox360はPS3と似た構成にしたが、こちらは既に廉価版ソフトが出ているのでソフトは多めの5本。乾電池ではなく充電池と充電器ケーブルセット+充電池1個を付けてみた。やっぱり10万円突破。未発表だがPS3やWiiでも充電機能を使うとそれなりの追加出費は覚悟しないといけない。さすがに乾電池でやりくりするのは面倒だし、環境にもよろしくない。

PS3の価格改正の煽りを食ったのは、Xbox360だ。6万円超と2万円台という比較で割安感を演出したつもりだったようだが、価格面でのアドバンテージはほとんど失ったと言ってもおかしくはない。性能に目をつぶると、やはりWiiは圧倒的に安い。生産上のトラブルで年末商戦から撤退しかねないPS3の代わりに、Wiiがどれぐらい財布の紐をゆるめられるか、どうアピールしていくのか気になるところだ。

2006年09月25日

次世代ゲーム機購入金額シミュレータ

Wii購入金額シミュレータ改め、次世代ゲーム機購入金額シミュレータを作った。

※2006/10/04 発表されたPS3ソフト、ハード代金を追加。

東京ゲームショウに合わせて、PLAYSTATION3の価格改正やXbox360のHD DVDプレイヤーの価格発表など、刺激的な話題が飛び交う今日この頃、結局いくらぐらい予算を用意すればいいの?という疑問をスッキリ解決するために活用していただけると幸いだ。

行き当たりばったりでコードを書いた上に、ろくに検算していないので計算ミスがあるかも。

WindowsXPのIE6とFireFoxとOperaで動作確認済み。Safariでも動くらしい。ついでにNINTENDO DSブラウザーでも動作確認済み。ちょっとモッサリしたうえにレイアウトが妙な感じになっていたが、計算はできた。例によって例のごとく、携帯用サイトからは見られません。ごめんなさい。

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2006年09月22日

東京ゲームショウ開幕

東京ゲームショウ2006が開幕した。幕張メッセを会場に、24日までの3日間開催される。本日22日は関係者のみのビジネスデイで、23,24日は一般公開日となっている。

様々な新情報が飛び出すことが期待されているが、いきなり初っぱなから大ニュースが出てきた。

基調講演後の記者会見の中でSCE(ソニーコンピュータエンタテインメント)社長の久夛良木氏が、プレイステーション3の20GBモデルを62,790円から49,980円に値下げすることを発表した。価格はともに税込み。また、60GBにのみ搭載予定だったHDMI端子を20GBモデルにも搭載することが発表された。

60GBモデルはオープンプライスとされ、欧米での価格差や為替レートなどから実勢価格が75,000円程度と見られていたが、こちらはオープンプライスのままでどの程度の金額で販売されるか不明。また、欧米での価格を下げるかどうかは、今回触れられていない。

じゃあ最初の発表はなんだったの?という気がしないでもないが、Wiiとの価格差がギリギリ2倍以下(たった20円差だけど)になったことで、価格面で尻込みしていた人たちの関心を集めることが出来そうだ。あとは初日10万台という致命的な出荷台数と、20GBモデルと60GBモデルの比率が気になるところだ。

2006年09月19日

Wii発表の内容から任天堂の意図を探る

Wii Previewと題した発表会で、任天堂はWiiのほぼすべてを明らかにした。まあ、多少隠していることもあるだろうが、少なくとも発売日にどのようなものを見せてくるのかは明らかになっている状態だ。そこで、明らかになった情報をまとめつつ、過去の任天堂の動向と照らし合わせて任天堂の意図を探ってみよう。

まず、みんなが知りたいと思っていた、発売日と価格が明らかになった。日本での発売は2006年12月02日。狙ってそうしたのか、偶然そうなったのかは不明だが、ニンテンドーDS発売のちょうど2年後である。そして、価格は25,000円と発表された。これは消費税額を無視すればスーパーファミコン、NINTENDO 64、ニンテンドーゲームキューブに続いて4機種で同じ価格である。物価の王様と言われる鶏卵に匹敵する安定度に任天堂のこだわりを感じる。

ただ、コントローラを省いた本体のみの価格で考えると、いままでのハードよりも若干安いことが分かる。いままでの任天堂ハードでは1,500円のコントローラ2個、あるいは2,500円のコントローラを1個付属していたが、今回は3,800+1,800円=5,600円のコントローラを同梱する。このことからも、描画能力や処理能力といった基本的なマシンパワーよりもマンマシンインタフェイスに重点を置いたハード設計をしていることがよく分かる。

先陣を切って日本で行われたWii Previewを追うように、世界各地で発表会が行われ、それぞれの地域での価格と発売日が発表された。Wiiおよび過去の任天堂ハードウェアの、各地域での発売日をまとめてみた。

「なんだ、北米のほうが先か、日本よりも北米重視なのか?」と感想を抱いてしまうかも知れないが、これは感謝祭(= サンクスギビング、11月第4木曜日)商戦というアメリカの事情が絡んでくるだけの話であって、決して日本を軽視しているわけではない。よくよく見ると分かると思うが、ゲームキューブ、ニンテンドーDS、Wiiの3機種が発売された(される)日は、11月の第3日曜日になっている。だったら日本はそれより早く出せばいいじゃないかという意見もあるだろうが、日本は日本でクリスマス+正月という事情がある。12月に出したほうがなにかと都合が良いのだろう。特に今年は早く出しすぎるとポケモンとバッティングしてしまう。

たしかに北米重視の傾向はある。表をよく見れば分かるが、ゲームボーイアドバンスの時点で日本との発売日の差が次第に短くなる傾向がすでにあった。ハードウェアに限って言えば、製造上のトラブルがない限りは世界同時発売もそう難しいことではない。問題は同時発売ソフトと、それに続くソフトを十分に提供できるかと言うことである。10年前と違って、英語圏のサードパーティから十分な量のソフト供給が成されるようになってきたこと、任天堂自身も開発の段階からローカリゼーション(英語化)を行い、同時にリリースできるような体制を整えてきたことが原因としてあげられる。逆に言えば、この10年で北米市場が、任天堂を含めたゲーム会社にとって日本と同等、あるいは同等以上の価値を持つ市場に成熟したと言えるだろう。

ニンテンドーDSの時とたいして変わりのない日本市場と北米市場よりも、一気に発売日の接近してきた欧州市場、つまりヨーロッパが気になるところだ。10年前は8ヶ月以上も日本から発売が遅れていた欧州市場で、Wiiは日本での発売からわずか6日でリリースされる。例外的にゲームボーイアドバンスでは北米と欧州の発売日が近いが、これはシンプルなゲームが多く、言語要素が薄いためにローカリゼーションに要するコストの低いためと考えられる。

欧州市場における発売日接近しているのは、この市場がこれから重要になるのだと任天堂が考えている証拠だ。いや、これからではなく、すでに欧州市場は非常に重要なものとなりつつある。先日、ニンテンドーDSの販売台数が欧州市場で600万台を超えた。nintendogsが400万本、本体の2/3という信じられない本数が売れているという異常事態も影響しているのだと思うが、この販売台数は北米市場とほぼ同等だ。任天堂の岩田社長が以前講演で語ったとおり、日本:北米:欧州の比率が1:2:1であったいままでのハードとは異なり、ニンテンドーDSでは2:1:1というわけだ。余談だが、日本国内では既にニンテンドーDSの販売台数が1,000万台を超えているわけで、全世界では2,200万台程度になっているものと思われる。ゲームキューブは現時点で2,100万台程度。5年間の積み重ねを2年で追い越してしまったということになる。すごいなあ。

若干話がそれてしまったが、要するに欧州市場はこれから非常に重要ということだ。ただ、1パッケージに多くの言語を詰め込む必要があること、税制上の問題等で価格が高くなってしまうこと、国ごとに販売経路等が異なり売り上げの把握が難しいこと、言語だけではなく文化も各国に配慮しなくてはいけないことなど問題は山積みだ。ノンゲーマー層の取り込みで年齢の壁を越えた任天堂は、地域や文化の壁も突き崩すことが出来るだろうか。生産上のトラブルがあったとはいえ、欧州市場のみ来年3月まで延期という決断をしたプレイステーション3に対する反発が、地元では非常に大きいと言われている。3ヶ月のアドバンテージを持つWiiが欧州市場でどのような売れ行きを示すのか非常に楽しみである。

また、日本市場と、北米/欧州市場ではWiiの販売形式に若干の違いがある。日本ではWii本体の他にリモコン、ヌンチャク等のハードウェアだけが付属するのだが、それ以外の市場ではさらにWii Sportsがバンドル(同梱)される。このソフトは日本では4,800円で別売りされる。そのため、北米での販売価格は249.99ドル(3万円弱)、欧州では249ユーロ(37,000円程度)、ユーロを使用しないイギリスでは179ポンド(4万円弱)と日本と比べて高価だ。価格面で不利な印象を受けるのに、あえてバンドルするのは、象徴的なソフトをセットにすることでWiiのコンセプトをわかりやすく伝えるためというのが一番の理由と考えられる。また、海外の事情はよく分からないが、買ってすぐに遊べる、合計金額を考えなくて良いというシンプルさが好印象を与えるのではないだろうか。日本ではバンドルソフトが「抱き合わせ」と認識され、敬遠される傾向にあること、本体価格の25,000円を維持したかったのが同梱しない理由だろう。余談だが、NES(ファミコン)の発売の際にも、NOA(任天堂の北米法人)は光線銃を同梱するなどしていた。ニンテンドーDSにもメトロイドプライムハンターズの体験版を同梱している。このあたりの違いは国民性だろうか。

さて、このWiiを任天堂はどう普及させていくのだろうか。岩田氏は、Wii Previewで次のように語っている。

出会った周囲の方々にDSを見せていただいたことで魅力が伝わり、それが普及の大きな後押しとなりました。(中略)持ち運ぶことのできないWiiのような据置型ゲーム機では、DSのような形で魅力が伝わっていくことは期待できません。

(中略)ここまでDSが普及したという事実があっても、それだけではWiiの普及を100%保証できるわけではない、と私達は考えています。
(Wii Preview 社長プレゼン全文)

たしかにもっともなことだ。実際、昨年末に帰省したときに両親にニンテンドーDSを触らせたら、その日のうちに買いに走る羽目になった(まだ、ギリギリ在庫があった)。見せびらかしたら、知人がそのまま買いに行ったこともある。実際に見せる、触らせると言うことはものすごく重要なことである。しかし、Wiiではそれができない。じゃあ、Wiiをどうやってみんなに触らせるか?─これが一番の問題である。

任天堂はこの問題をどうやって解決するのだろうか?わくわくしながらWii Previewの全文を何度も見直した。見直した。動画でも確認した。だけど、どこにもこの問題の答えが書かれていなかった。岩田氏が語ったのは、「Wiiを買ったらこんな素晴らしい体験ができます」「Wiiは家族みんなで楽しめます」「Wiiは邪魔になりません」といったことだけ。どうやって無関心な人たちとWiiを接触させのか、その答えをまったく示していない。

メール(伝言板)機能を楽しませるために遠隔地の親類に買わせる?家族が買ったからワシも遊ぶんじゃ?すぐに起動するから来客時にも大画面で写真を見せられる?そんなことで本当にハードが普及するのか?1人1台になりうるニンテンドーDSとは違って、家族みんなで遊んだとしても、ハードそのものの販売台数が劇的に増えることはないと思うが。未体験者が触れる機会はどうやって増やすつもりなのだろうか。

一応、発売前のWii体験会は実施される。─されるのだが、11月3日ポートメッセ名古屋、同12日インテックス大阪、同25/26日に幕張メッセでの開催だ。それ以上の詳細は今のところ不明。要するに3大都市圏のみなのである。ニンテンドーDSの体験会、NINTENDO WORLD Touch!DSでは5都市でやっていたというのに。そんなんじゃみんなに触ってもらえない。宮本さんも両手の指でWiiのマークを作ってる場合じゃない。っていうか、福岡でやれ

それはさておき、新商品のPRイベントで不安材料を出して、その解決策をあやふやなままにしているのはどうにも腑に落ちない。自信がないのだろうか?と思ったが、そうでもない。2006年度(2007年3月まで)の販売目標は世界販売台数が600万台予定で変わらないという。この600万という数字がどの程度か、過去の実績とならべてみよう。

任天堂プラットホーム販売予想台数/販売実績

発売時期がほぼ同じニンテンドーDSと比べるとわかりやすい。ニンテンドーDSは2004年度に527万台、ソフトを1,049万本販売した。それに対し、Wiiは600万台、1700万本を目標としている。強気だ。ソフトの販売台数については、据置型ハードと携帯ハードで装着率(ソフト/ハード比)が異なるのでニンテンドーDSとの比較ではなく、ゲームキューブと比べたほうがわかりやすい。ゲームキューブでは初年度に装着率3.78を達成している。Wiiの2.83は控えめだ。本体が600万台売れれば、ソフトは自然と1700万本に達するだろう。さらに日本以外の市場ではバンドルソフトの分も数えられるから、1700万本越えはさほど難しくないと思う。しかし、ハードの600万台はどうだろう。

600万台に繋がる好材料はいくつかある。欧州市場の販売開始が年内になっていることも、Wiiの予想数字が強気な理由のひとつだろう。また、岩田氏は否定していたがニンテンドーDSの好調さがWiiの売り上げに繋がる可能性もある。話題の任天堂が新ハードを出すという話が出れば否が応でも注目が集まる。さらに、任天堂がWiiそのものへの抱いている自信と期待も、600万台という数字をつけさせた理由のひとつだろう。

また、以前の予想では、この強気の原因が価格と発売日にあると睨んでいたが、結局平凡な価格と発売日が発表された。まあ、これは25,000円でもプレイステーション3の60GBモデルとは3倍の差が出て、人数分のコントローラといくつかのソフトを足してもまだWiiのほうが安いという状態なのだから、価格面で無理をしなくても十分に安価にみられると判断したのだろう。

しかし、そのあたりの好材料をかき集めても、4ヶ月強で600万台というのはかなり強気だ。1,800万台を1年間で売りさばくのと同じペースということになる。ゲームボーイアドバンスが最も売れた2003年度の実績よりも多い。少なくとも、今世紀に入ってから任天堂が単一のハードをこれを上回るペースで販売した実績はない。ただ、未確定の2006年度のニンテンドーDS販売台数が1,800万台を上回る可能性はある。もちろん、本体発売の最初の数週間は通常とは異なる売れ行きを示すため、単純に1年の売り上げと比較できるものではないが、ニンテンドーDSの初年度を超えるのは確実と任天堂は見ているわけだ。また、偶然かも知れないが(一応)先行して発売するプレイステーション3の出荷予想台数も同じく600万台である。

ただ、この数字はあくまで任天堂の願望であって、2002年度のゲームキューブ本体のように予想の半分以下の売り上げに落ち込む可能性だってある。

未練がましいかも知れないが、まだ任天堂は隠し球を持っているのではないかと自分は考えている。WiiChannelにとんでもないコンテンツをぶち込んでくるのではないか、前代未聞の規模でPR活動を展開するのではないか、それともまったく想像しない何かをしてくれるのではないか。ほぼすべてが明らかにされたが、発売までWiiには目が離せない。

まとめ(のようなもの)
・本体が高い言われてるけど、実は安くなってるんよ?
・欧州市場に注目。プレステ3のいない今がチャンスだ!
・欧米人はセット販売がお好き
・DSは売れたけどWiiが売れる保証はないね
・そうは言っておきながらWiiの販売目標は強気。
・強気の根拠はこれから明らかに!?

2006年09月15日

Wii購入金額シミュレータ

※2006/09/25 3機種対応になった新バージョンを公開
※2006/09/19 簡易グラフを追加した
Wiiの価格が発表された。
発売はちょっと先だが、あらかじめ購入予算を把握して直前にあせらないように、備えておこう。
というわけで、専用の見積もり計算機をJavaScriptで作ってみた。作成時間1時間強。テキトーに作っているのでソースは見ちゃイヤン。たぶん大丈夫だけど、計算間違っていたらゴメン。

WindowsXPのIE6とFireFoxとOpera、NINTENDO DSブラウザーで動作確認済み。ちょっとモッサリしたけど、ちゃんと計算できるDSブラウザは優秀だなあ。携帯用サイトからは見られません。ごめんなさい。

続きを読む "Wii購入金額シミュレータ"

2006年09月14日

Wii Preview開催、発売日と価格発表

14時から任天堂の報道向け新製品発表会、「Wii Preview」が開催されている。

発表会の内容は後日まとめる予定。とりあえずリアルタイム更新をしているファミ通のニュースエクスプレスブログゲーマガblog等をご覧ください。

Wiiの日本国内発売はニンテンドーDS2周年記念日である12月2日。ちなみ今日はゲームキューブ発売5周年。12月2日は曜日で書き表すと週の最後である土曜日。社会人も朝から並べってことだな。
価格は25,000円。価格は大方の予想通りのど真ん中ストレート。ある意味サプライズ。

同時発売に「ゼルダの伝説トワイライトプリンセス」、6,800円。邦題はまだですか。
さまざまなスポーツゲームを収録したWii Sportsは4,800円。こちらも同時発売。野球、テニス、ゴルフ、ボーリング、ボクシング。
メイドインワリオシリーズの最新作は「おどるメイドインワリオ」、5,800円。これも同時発売。
E3のときは技術デモと思われていたミニゲームも、9本詰め合わせて「はじめてのWii」として同時発売。4,800円。単品だと3,800円のWiiリモコンを1個同梱!デブ!じゃなくて、太っ腹!
メトロイド、マリオは2007年。

前述のように追加用のWiiリモコンは1個3,800円。ヌンチャクコントローラ、クラシックコントローラは各1,800円。結構高いか。同梱されるコントローラはリモコン+ヌンチャク1セットだけ。

バーチャルコンソールの価格の価格も発表。PCエンジン、メガドライブの他にMSXのソフトもリリースされることが発表されている。
ファミコン:500円程度
スーパーファミコン:800円程度
NINTENDO 64:1,000円程度
支払いはクレジットカードか「Wiiポイントプリペイドカード」で。
ポイントカードは1,000円/3,000円/5,000円の3種類。限定版でクラシックコントローラをつけた5,000円のカードを販売。ちょいデブ。

年内に任天堂のソフトが30タイトル、その他メーカと合わせて60タイトル前後になるようだ。
その後、月に10タイトル程度が追加予定。
ゲームの選択画面には、天気予報を表示する機能があったり、写真(たぶんSDカード)が見られたり。やや蛇足っぽい機能も。

発表会後にnintendo.co.jpとかWii.com/jpで何かみられるかも。

2006年09月12日

次世代ゲーム機戦争が動き出す

東京ゲームショウが22日(金)から開催される。また、任天堂はマスコミや業界関係者向けにWiiの発表会を9月14日に開催する予定だ。これから2週間に渡り、日本の─いや、世界のゲーム業界が大きく動き出す。

日本でも既にXbox360は発売されており、据置型ゲーム機の"次世代ゲーム機戦争"は既に開戦している状態なのが、本命であるプレイステーション3(以下PS3)とWii周辺があわただしく動き出す今月は本格開戦とでも位置づけられるだろうか。この"本格開戦"に向けて、気になるポイントをまとめておこうと思う。

来年から大幅に規模が縮小されることが決定している、E3が5月に開催され、PS3の価格や出荷予定台数の発表や、「Wii Connect24」などのWiiのコンセプト発表が行われた。それ以降は各陣営とも沈黙を保っていて、少しずつ情報を小出しにしている状態が続いていた。この膠着状態を打開したのがPS3陣営だった。

PS3、欧州での発売延期、国内出荷数激減

ソニーコンピュータエンターテインメントヨーロッパ(SCEE)は11月17日発売予定だったPS3を翌年春、2007年3月に延期すると9月6日に発表した。同時に、11月11日の日本国内発売時の初回出荷台数が10万台、11月17日の北米初回出荷台数が40万台程度になることが発表された。理由は一部の部品の製造の遅れによるものだ。

具体的な数字を出されてもいまいちピンと来ないかもしれないが、10万台というのは正気の沙汰ではない。なんせ、前世代機のプレイステーション2(PS2)が最初の週末だけで100万台近くを出荷している。10万台はこの十分の一、XboxやXbox360以下の水準だ。製造上の問題でカラーバリエーションの延期をしたニンテンドーDS Liteのクリスタルホワイトの初回出荷7万台弱に匹敵する。これで混乱が起きないわけがない。さぞかし当日のテレビや新聞は行列の話題でにぎわうことだろう。

以前自分が分析したデータをもとに考えると、ニンテンドーDS Lite発売日当日に販売されたうち、3,000台程度がヤフーオークションで転売された。販売台数の約5%にあたる。平均すると定価の約1.4倍の価格で取引が成立している。これに近い─あるいはそれ以上のことがPS3でも間違いなく起こる。オープンプライスの上位機種が約75,000円として、同等の価格高騰が起きれば、転売屋は利ざやで3万円程度は手にすることが出来るだろう。これだけ単価が高いと、5%どころではなく、1割以上がヤフオクに流れる事態も起きそうだ。

これは別に転売を推奨しているわけではない。混乱が起きない程度に台数をそろえてから発売した方が良いと言いたいだけだ。一番気の毒なのは発売にあわせて開発を行っていたソフトメーカだ。10万台しか用意されていないハード向けにソフトを出して、一体何本売れるだろうか。本体が潤沢に供給される頃には旧作扱いになってしまう。開発コストはきっと回収できないだろう。

噂レベルの信憑性だが、開発ツールの遅れが原因でソフトの開発も思うように進んでいないという話をよく見聞きする。同様のケースを知っている。ドリームキャストだ。ドリームキャストはグラフィックチップの開発の遅れで、ソフトの開発環境も整わず、供給不足で初日に15万台しか出荷できなかったという。PS3も同じ運命を辿ることになるのだろうか?

PS3そのものは悪いゲーム機だとは思わない。ゲーム機の正統進化として、究極のマシンパワーを選択したのはまっとうな選択だと思えるし、HD画質に対応するのも時代にあっていると思う。欲しいか欲しくないかと問われれば、迷わず欲しいと答えるだろう。ただ、市場が望んでいる価格帯と倍ほどの差を付け、様々なしがらみの影響で発売時期も満足に選べない程に巨大化した固まりは、神の怒りに触れて崩壊したバベルの塔を思わせる。ゲーム市場に過剰な期待を寄せすぎなのではないだろうか。

各ゲーム機の価格比較PS2、値下げ

PS2が9月15日にオープンプライス(店頭価格20,000円弱)から16,000円に値下げされる。既にamazonではオープンプライスの商品を14,800円まで値下げしている。

16,000円というと、ニンテンドーDS Liteよりも安い。現在オープンプライスで実売価格が1万円を切っているゲームキューブには及ばないが、現役でたくさんの新作ソフトが供給されているハードがこの価格で販売されるのは驚異的とも言える。

廉価版の出ている旧作ソフトなら、ソフト込みで諭吉さん2人分。さらにソフト1本加えても、予想されているWiiの価格よりも安い。PS3と本体価格を比較すると1/4以下だ。ここまであからさまだと、PS3の魅力を理解できない層では勝負にすらならないのではないか。

PS3が予定通りの出荷量で発売され、豊富なソフトが供給されたなら、このタイミングでこのような価格改正を行っただろうか?せっかくの次世代機お披露目に水を差してしまいかねない。

これは、PS2でクリスマスと年末年始商戦を生き残るための価格改正、PS3の勝負のタイミングを全世界発売後の来年春以降に見据えている証拠とも言えそうだ。

ちなみにPS3の発売延期と出荷数量激減の発表の前日の9月5日。まあ、なんというか、露骨だ。PS3の生産トラブルの補填にPS2が利用されたとしか思えない。

Xbox360コアシステム発売

PS3の出荷量縮小の発表を受けて、最初に動いたのはマイクロソフトだった。翌々日の9月8日に「Xbox 360 コアシステム」の国内発売を発表した。発売は11月2日。PS3発売の直前だ。

マイクロソフトは東京ゲームショウの前に発表会を予定しており、おそらくはそこでコアシステムの発売を発表する予定だったのだろう。PS3の報道を受けて前倒しにした可能性が高い。

29,800円のコアシステムは、39,795円の通常パッケージから20GBのハードディスク、ワイヤレスコントローラ、リモコン、LANケーブル、D端子ケーブル等を外し、通常コントローラとコンポジットケーブルを追加したものだ。

通常版とコアシステムの価格差は約10,000円。9,975円のハードディスクと3,000円のメディアリモコン(Xbox360同梱品よりも高性能タイプ)を追加しただけで、通常版よりも高くなる。その上さらに、セーブデータの保存に3,200円のメモリーユニットも必要だし、コントローラやケーブルまで通常版と同等のものと交換するとさらに出費が必要だ。そう考えると、実はあまりオトクなパッケージではない。

ただ、発売記念パックとして2,940円の廉価版タイトルが2本オマケで付く。そのソフトが欲しいか欲しくないかは置いといて、ソフト代を抜いた本体のみの価格が、Wiiの予想価格の25,000円を割ってしまう。

すぐに手に入る。そこそこ面白そうなソフトが付いている。ネット経由で体験版をダウンロードしたりしなければHDDがなくてもとりあえず問題はない。価格も半額以下だ。どうせPS3は手にはいるまでに時間がかかるし、ソフトも出そろっていない。とりあえずXbox360を買っておこうか─。11月中旬、次世代ゲーム機を求める早い者勝ち競争の敗者達が、Xbox360を選択してしまう可能性が非常に高くなる。

すでに国内では負け戦ムードの漂うXbox陣営ではあるが、この混乱の最中になにか、コアシステム以上の駒を用意できれば、光が見えてくるかもしれない。Xbox360に外付けで接続する「HD-DVDプレイヤ」の価格がどうなるのかが一番重要なポイントだろう。もし、プレイヤが3万円以下でコアシステムとの合計金額がPS3(20GB)を下回れば、一気に優位性が出てくるのではないか。

Wii用チップ出荷開始

動いたのはマイクロソフトだけではない。任天堂も9月9日(北米時間9月8日)に、IBMを経由して発表を行った。Wiiのプロセッサ「Broadway」の出荷を既に開始している─と。「出荷を開始した」、ではない、「開始している」である。任天堂には既に初出荷のチップが到着しているとしており、Wiiの増産は既に始まっているものと見て間違いない。

これは、生産上のトラブルのあったPS3に対し、Wiiは予定通り十分な数量を供給できますよ、というアピールだ。

PS3同様、製造上のトラブルを起こし急激な出荷数量不足に見回れ、過剰需要の影響で今だ安定供給の兆しの見えないニンテンドーDS Liteと同じ轍は踏まないということだろう。

ちなみにPS3の今回のトラブルは、ソニー内部で生産しているブルーレーザーダイオードの生産計画の遅れが原因。プロセッサであるcellは正常に生産できているという。この、cellを製造しているのもIBMであり、Xbox360のプロセッサもIBMが製造している。─そうか、次世代ゲーム機戦争なんてものはなかったんだ。最初からIBMの一人勝ちだったんだ。

PS3の何が発表されるのか?

IBMの一人勝ちという冗談はさておき、これから数週間の間に次世代ゲーム機戦争を争う各社から、様々な発表が成されることだろう。

これはちょっと想像が付かない。なんせ本体がないのだ。年度内に確実に600万台を出荷すると言っているが、その自信がどこから来ているものか、どうも怪しいものだ。年内200万台というのも守れるかどうか。守れたとしても国内割りあては半分の100万台が精一杯。これじゃ少なすぎる。そもそも原因となっている製造上のトラブルが解消したのかどうかすら不明だ。

発表の内容次第で、本当の出荷台数が予想できる。大々的な発表が行われ、発売日未定ではない新作ソフトや発売後すぐに開始されるサービスが多数紹介されれば、トラブルの影響は初回生産のみで、その後の出荷予定に狂いがないことになる。

逆に違和感を覚えるほど控えめな発表であれば、現在発表している以上にトラブルが深刻で満足な台数が出荷できないと考えることができる。そうなってくると、前述の転売屋による混乱がますます激化することになる。

Wiiの何が発表されるのか?

一方のWiiは、間もなく関係者向けの発表会を行う。発売日、価格、同時発売ソフトが紹介されるに違いない。

発売日は11月上旬だと予想しているが、具体的にはいつになるだろうか。
当然、北米で先行して11月上旬に発売し、国内では下旬になる可能性もあるが、早く遊びたいという個人的な願いにより下旬の可能性は問答無用で切り捨てた。

11月上旬でも以下の3日が濃厚と見ている。木曜日は流通の都合でゲームソフトやハードが発売されやすい曜日である。
11月2日(木)
11月3日(金/文化の日)
11月9日(木)

11月5日は連休最終日なので、この日の発売はないだろう。
また、11月12日(日)も捨てがたいが、11月11日がPS3の発売日だ。さすがに避けるのではないだろうか。前に発売しておいて、在庫が店頭に残っていれば、PS3を買えなかった人たちの手に渡る可能性もある。

連休初日、木曜日の翌日ということで11月3日が本命だと思うが、どうだろうか。

価格は「25,000円を切る」とすでに宣言されており、予想はしやすい。おそらくは25,000円ではなく、もっと安い価格で発売されるのではないだろうか。ただ、他のゲーム機がやたらと高いので、Wiiでは価格面でのサプライズをするまでもないと判断し、極端に安い価格は付けてこないと予想できる。24,000円ぐらいが妥当だろうか。

同時発売ソフトとしては、変更がなければ「ゼルダの伝説」「RedSteel」「スカッとゴルフパンヤ」「Wii Sports」あたりは確実に出てくる。他にも意外性のあるソフトが多数でてきそうだが、Touch!Generations的な非ゲームユーザ向けのシリーズ物の第一弾が同時発売ソフトとして出て来ても面白そうだ。一部報道であったダイエットソフトが登場するかもしれない。

他にも、Wii発売前のプロモーションイベントの詳細が明らかにされるだろう。ニンテンドーDS以上に"触ってみないと分からないゲーム機"だ。発売前に多くのユーザに触れてもらえるよう、何か仕掛けてくるに違いない。

あれこれ予想をしているが、当たっていようといまいと、各陣営から様々な情報が出てきてこの数週間の間に疑問に思っていた部分がいろいろと明らかになってくるだろう。一体どんなサプライズがあるだろうか。

そしてあと2ヶ月もすれば、PS3が─そして、おそらくWiiも─発売される。これはもう、純粋に楽しみで仕方がない。

2006年09月08日

「社長が訊く Wiiプロジェクト」連載開始

任天堂は今年中に発売する新型ゲーム機「Wii」のプロモーションの一貫として、岩田社長による開発者インタビューを掲載した。文末に「明日に続きます」とあることから、毎日連載するものと思われる。

掲載初日の14日はハード編 第1回「最先端の技術を、これまでにない使い方で」と題し、総合開発本部長の竹田玄洋氏をはじめとした4人の顔写真と、インタビュー内容が掲載されている。しばらくハード編を掲載したあとでソフト編を掲載すると思われる。東京ゲームショウ開催前後で本体発売日や価格、同時リリースソフトが発表されると予想されているので、ソフト編が掲載される頃には具体的な情報が見えてくるのではないだろうか。

記事構成、レイアウトがなんとなくほぼ日刊イトイ新聞を思わせるが、気のせい?

2006年09月04日

ポケモンセンターオリジナルニンテンドーDS Lite発売

9月28日の「ポケットモンスターダイヤモンド」「ポケットモンスターパール」の発売にあわせて、全国のポケモンセンターで「ポケモンセンターオリジナルニンテンドーDS Lite ディアルガ・パルキアエディション」が発売される。価格は16,800円。

先日発売されたジェットブラックとほぼ同等のものだが、フタの部分にディアルガとパルキアのイラストが印字されている。また、内側の塗装はジェットブラックとは異なり、メタリックブラックとなっている。

予約受付はなく、トウキョー、ヨコハマ、ナゴヤ、オーサカ、フクオカ、サッポロのポケモンセンター各店で数量限定販売されるのみ。一応10月下旬からオンライン販売も行われるようだが、早いもの順か抽選かは不明。いずれにせよ入手は困難と思われる。

2006年09月04日

レビュー:ファイナルファンタジーIII

タイトル:ファイナルファンタジーIII
発売:スクウェアエニックス
開発:マトリックス
発売日:2006年08月24日
価格:5,980円(税込)

電源を投入すると、「ファイナルファンタジーのテーマ」にあわせて2画面を駆使した美麗なムービーが流れ出す。
あれ、こんなシーンあったかな?へぇ、この場面って3Dで描くとこうなるんだ…と特に大きな感動もなくムービーを見終えるとタイトルが表示された。

「そのグルガン族の男は静かに語った・・・ この大地震でさえも単なる予兆に過ぎぬと」

一般に「クリスタルのテーマ」として知られる名曲プレリュード。その調べが響く中、淡々と語られる壮大な物語を感じさせるこのプロローグが表示される。16年の記憶がふつふつと蘇ってきた。懐かしさで胸が熱くなる。

序盤の展開はキャラクタ設定の変更の影響で、大きな変更がみられる。だが、その変更を抜きにしても内容を綺麗さっぱり忘れていることに驚いた。16年の月日は想像以上に大きい。

ストーリはすっかり頭から抜け落ちているものの、音楽だけはしっかりと覚えていた。当時PCエンジンのCD-ROM2が5万円以上した時代で、CDプレイヤはまだまだ高級品だった。新築の大きな家に住んでいた友人に、カセットテープにダビングされたFF2やFF3のサントラを譲ってもらい、繰り返し聞いていたような記憶がある。懐かしい。ちなみにDS版のサントラは9月20日に発売される。

このソフトが登場した1990年というのはゲーム機の世代交代の時期である。ファミコンの最後の大作が出そろい、ファンの間では新ハード、スーパーファミコンの噂で持ちきりだった。当時、スクウェアの最大のライバルであったエニックスが、ドラゴンクエストIVを2月に発売したばかり。それから約2ヶ月半の間を空けてこのファイナルファンタジーIIIが発売された。当時の自分に2本とも購入するという選択肢は許されておらず、結局FF3を選択した。それほど悩まずに即断だった気がする。

ドラクエ4とFF3に限らず、この2作品は何かと因縁が深い。これら2作品とポケットモンスターを加えた3大RPGと一般に言われる3作品の発売日と売り上げ本数を一覧表にしてみた。

3大PRGの発売日、売上本数 2006年9月現在
※売り上げ本数はYSOやWikipediaの情報を参考にした。

あとから発売されたファイナルファンタジーが、王者ドラゴンクエストをじわじわと追い詰めていっている様子が見て取れる。複数の開発陣で同時に複数のファイナルファンタジーを開発してるうちに、VIの時点で発売日がドラクエを追い抜いてしまう。

双方とも、プラットフォームがディスクメディアに移った段階で開発ペースが落ち、続編の発売に間が開くようになってしまった。特にドラゴンクエストはその傾向が強い。

2003年の4月に、永遠のライバルと見られていたこの2社が合併したのは大きな衝撃だった。近い業態なのに合併したのはスクウェアが映画で失敗したのが一番の原因だと言われることがある。しかし、ドラクエが発売される年かどうか売り上げ高が大幅に増減する不健全な経営状態の解消と、ファイナルファンタジーと発売のタイミングが被った場合に共倒れになる危険の回避も、エニックスがスクウェアとの合併を決めた一因といわれている。

さて、ファイナルファンタジーIIIのレビューからずいぶんと横道にそれてしまったので話を戻す。

前作ファイナルファンタジーIIがジョブシステムやレベルを排除し、独自の熟練度システムでRPGの新たな可能性を模索した意欲作であった。また、主要キャラの4人にはフリオニールなどの名前が与えられ、それぞれに個性を与えることによりドラマ性が重視された。ゲーム開始後すぐに4人目のキャラが離脱し、以降様々なキャラがストーリ展開に応じて入れ替わり、場合によっては離脱に死を伴うなど、ストーリ重視の展開が目立った。

今作では成長システムを初代ファイナルファンタジーに近い、オーソドックスなシステムに戻した。また、主人公達4人は「4人の少年」とひとくくりにされた。4人のキャラクタというよりは、1つのパーティとしてストーリが展開する。主人公達の掛け合いはほとんどない。4人のパーティは固定で、ストーリ上行動を共にするキャラクタが登場しても戦闘には参加しない。また、FFシリーズの特徴のひとつであるアクティブタイムバトルシステムは、次作から取り入れられたシステムであり、今作の戦闘では敵味方が原則1回ずつ行動するターン制を採用している。

毎回独特なシステムを取り入れるFFシリーズにおいて、比較的オーソドックスな造りのIIIはある意味異端だと言えるかもしれない。それでもこのソフトのファンが多いのは、非常に軟性の高いジョブシステムとそれを効率的に利用する必要の出てくる適度な難易度、中盤の意外なストーリ展開などが理由としてあげられるだろう。そして何よりラストダンジョンの凶悪な長さと難易度がファンの心を引きつけて止まない。結果、先行して発売されたドラゴンクエストIVには及ばなかったものの、FFシリーズとしては初めて売り上げが100万本を突破した。

今作は16年にもわたって移植やリメイクが行われなかったわけだが、結局のところ、「タイミングが悪かった」のが一番の要因で今まで発売には至らなかった。開発途中、あるいは企画途中で発売を予定していたプラットフォーム(ゲーム機)が史上から事実上消えてしまったり、開発コストを回収できるほどの売り上げを見込めなくなり、泣く泣く発売を中止せざるを得なかったようだ。実際、ワンダースワン版のFF3は開発を進めており、開発途中のスクリーンショットが雑誌に掲載されたが、発売するメリットが見いだせずに中止せざるを得なかったようだ。

紆余曲折を経て、ニンテンドーDS版がリリースされた。当時あれだけのめり込んでいたのにストーリをすっかり忘れてしまうほどに、16年の月日は長い。プレイした人たちからも内容を忘れられ、現在のファイナルファンタジーのファンの大半は未プレイ、もはや新作といっても差し支えないだろう。特に海外では未発売で、DS版の発売を心待ちにしていたファンが多いことだろう。ハードウェアがニンテンドーDSであることに、とやかく言う人もいるが、開発期間やハード性能、普及率の面から考えるとDSでのリリースは最適解であったと思う。

グラフィックが3Dに変更されたが、当時の雰囲気は完全に再現しており、あの場面も、あのボスも、あのダンジョンもすべてファミコン版の面影を感じさせる素晴らしい造形になっている。そして何より、クリアに生まれ変わりつつも、16年前の記憶を蘇らせる至高の音楽が奏でられる。

無個性だった4人の少年は、それぞれ名前と異なる見た目が与えられ、序盤に1人ずつ仲間に加わっていくように変更された。この変更は、無味に近かったストーリに適度な香辛料を加えたような良い効果を現している。旅の途中で仲間に加わるノンプレイヤキャラと、4人のうちの1人を密接に関わらせることで、主人公だけでなく、他のキャラクタにも個性を感じさせる結果となった。大幅に受け止める印象が異なるのに、オリジナル版から、台詞は(おそらく)ほとんど変更が行われていない。原作へのリスペクトと、現代に合わせたアレンジ、このバランス取りが実に秀逸だ。ストーリがより重厚になった印象を受けた。

ファミコン版のジョブチェンジシステムは非常に優秀で、途中、効率的に攻略するために特定のダンジョンで4人とも魔法使い系になったり、竜騎士だけのパーティになったりするなど、ジョブをアレコレと試すように作られていた。しかし、最後に得られるジョブがあまりに強く、最終的にジョブが忍者2人と賢者2人に帰着してしまう問題があった。リメイク版ではそれぞれのジョブの特性が大幅に変更された。ジョブの特性の他にも、熟練度システムやジョブの得られるタイミングなど、ジョブ回りでのアレンジが非常に大きい。その結果、プレイヤごとに様々な組み合わせのジョブが試されるようになった。今作の最大の特徴とも言えるジョブチェンジシステムが、16年の時を経て完成されたといっても良いだろう。

ラストダンジョンのリメイクにはいろいろと苦労があったことがうかがい知れる。ネタバレになるので詳しくは書かないが、「ある程度簡単にクリアできるように変更が加えられているが、極悪な要素は残ったまま」と表現しておこうか。これに関してはどうアレンジしても、逆にそのままにしておいても多方面から苦情がくるのは間違いない。簡単にしすぎたら、「あんなのはFF3じゃない」と当時のファンに叱責されるし、難しいままだと「クリアできないよ」と若いユーザに泣きつれる。DS版はうまいぐあいに落としどころを見つけてきたと思うのだが、いかがだろうか。

長い長いダンジョンとラスボスを超えると、感動のエンディングが待っている。このエンディングがまた素晴らしい。ファミコン版ではモノローグと後日談が描かれ、当時のファミコンソフトとしては比較的長いエンディングだった。途中、ファミコンの表示能力の限界に挑戦しているかのような、驚きのシーンがあるのだが、それも含め見事に再現、3D化している。何度も見返したい気がするが、正直あのダンジョンをもう一度通るのは面倒だなあ。…そういえばファミコン版の時も同じ事考えていたっけ。

懐かしさが評価を5割り増しにしているような気もするが、多少古くささは感じるものの、非常に良くできたRPGだ。ファミコン版を未プレイの人たちにもプレイして欲しい。中ボスで全滅してダンジョン突入前まで戻ってしまう悔しさを是非とも堪能して欲しい。昔のRPGは、そこら中にセーブポイントのある最近のRPGとは違って親切ではないのだ。

このようにほぼ文句なしの大絶賛なのだが、問題がないわけではない。まず、目が疲れる。テトリスを24時間やっていたときよりも妙に疲れた。原因は分からない。フレームレートが低いのだろうか?ついでに言うと、眠い。2,3時間連続して遊んでいると戦闘中に何度も眠気に襲われた。寝る前に遊んでいたというのもあるのだろうが、雑魚との戦闘が単調なのは否めない。そして、通信機能の存在には首をかしげざるを得ない。Wi-Fiやワイヤレス通信で他のプレイヤと手紙のやりとりが出来るのだが、入力インタフェイスが致命的に悪いし、手紙の送った件数で隠し要素が出るというのも腑に落ちない。1人プレイオンリーでよかったと思うのだが、何か事情があったのだろうか。作品自体の出来が良いだけに残念である。

2006年09月01日

ポケットモンスターダイヤモンド/パールの売り上げを予想しよう

9月28日に発売されるポケットモンスターダイヤモンドポケットモンスターパールの発売週の売り上げをみんなで予想しようという企画を進行中。当サイトの企画じゃないんだけど協賛ってことで。本当はバナーを張ってくれと言われたんだけど、それも面倒だし、ずっとFF3やってて更新サボってたからその穴埋め代わりに記事として書くことにした。FF3はちゃっちゃとクリアしたので今度レビューを書く予定。

「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール100人予想!」についてはYSOのサイト内にある企画ページを参照されたし。締め切りは9月27日。200人で予想を競い合うのが目標らしい。

集計データに週刊ファミ通のものを使用することと、発売日の関係上、発売初日から4日間の売り上げを予想することになる。また、ダイヤモンドとパールの2バリエーションの合算された数値が売り上げとして採用される。

募集開始から2週間程度経過しているが、現在の各人の予想は90万本から160万本の間に収まっている。自分も既に参加しているが、予想を1,386,928本としている。

まず、過去のポケモンシリーズで初動が最も大きかったのが、ポケットモンスター金銀の143万本。その後、プラットフォームがゲームボーイアドバンスに切り替わったルビー・サファイアが125万本。やはりこれらに近い数字に落ち着くだろうか。

現在のところニンテンドーDSの国内販売台数は1,000万台強ある。ゲームボーイアドバンスの1,000万台突破が発売28ヶ月後で、これはルビー・サファイアが発売された半年以上先の話だ。つまり、ルビー・サファイア発売当時よりも受け皿が広いということになる。125万本以上は出荷してくるのではないだろうか。…100万本の初回出荷という噂もあるが。

いろいろと批判のある予約キャンペーンのおかげで順調に予約数も伸びているようだ。各店で受け付けていたフィギュア付き限定版は、店舗によっては数時間で、長いところでも1週間程度で完全に品切れになった様子。今現在、通常版ですらamazonで規定数量に達したらしく、予約を見合わせている状態だ。

そのような状況なので、出せば出すだけ売れると思うが、200万本超の出荷をすることにメリットがあるとは思えない。ファイナルファンタジーXIIやドラゴンクエストVIIIが200万本前後の初週販売をしているが、商品が売り切れることはなく、容易に入手できる状況だった。それは消費者にとってありがたいことではあるが、今回のポケモンの場合、ソフトが品切れせずに容易に入手できるのはあまり望ましくない。ニンテンドーDS本体の品不足が続いているためだ。

欲しいソフトが発売され、容易に入手できる状況なのに本体が手に入らないという状況は、相当印象が悪いだろう。いっそ両方とも手に入らないほうがまだマシだ。それに、今はポケモンだけにソフトの製造ラインを使わせるわけにはいかない。オリジナル版が140万本しか売れていないファイナルファンタジー3のリメイク作が、初週で50万本も売れていて、追加出荷を待っている状態になっている。他にもソフトが売れまくり、売り上げランキングの上位をニンテンドーDSのソフトが占めている。ハードの製造工場もフル稼働だろうが、ソフトの生産もギリギリのライン達している可能性がある。

そのあたりを加味して、出荷本数は150万本と予想した。これだけの規模になると、4日間で即完売というのは考えづらい。そこで消化率は9割とする。これで135万本。このあたりが妥当なラインだと思う。旧作のポケモンが全部で386種類、発売日が9月28日なので若干補正して1,386,928本。それっぽい数字になった。…うん。完璧だ。

思いっきり外れてたら笑ってくれ。


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