スクウェアエニックスは2009年3月発売予定としていたニンテンドーDS用RPG「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」を2009年3月28日に発売すると発表した。未定だった価格も、税込み5980円と発表された。
公式サイトも正式オープンしているが、今のところ新しいスクリーンショットや動画は公開されていない。
その、ドラゴンクエストIXの発売日発表の席上で10作目の「ドラゴンクエストX」(サブタイトル未定)を、Wiiで発売することを発表した。発表されたのは対応ハードのみで、発売時期は明らかにされていない。
今までの発売間隔は大まかに書くと以下のような感じ
I(ファミコン)
→8ヶ月→II(ファミコン)
→1年→III(ファミコン)
→2年→IV(ファミコン)
→2年半→V(SFC)
→3年→VI(SFC)
→5年→VII(PS)
→4年→VIII(PS2)
→4年→IX(DS)
→?年→X(Wii)
最近の発売間隔のままだと4年ぐらい待たされそうだ。ただ、最近は前作が出た時点で普及していない新ハードで新作が出ていたので、今回のようにすでにWiiが十分に普及している状況を考えると、比較的早くリリースされるのではないだろうか?また、発売間隔が空いていた時期は旧作のリメイクが頻繁にリリースされていたが、現在はDSでIVとVのリメイクが発売済みでVIもまもなく発売予定というタイミングであることを考えると、間にリメイク作品を挟むことはないと思われる。
むしろ外伝的作品がIXとXの間にリリースされる可能性が高いのではないだろうか?
現在、アーケードで「ドラゴンクエスト モンスターズバトルロード」が発行カード枚数1億枚を越える大ヒットを記録しており、今までのドラクエを知らない低年齢層にドラクエの世界を認知されることに成功している。2006年末にニンテンドーDSで「ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー」が発売され、こちらも大ヒットしているが、こちらもユーザ層が比較的低いようだ。
スクウェアとエニックスがライバル企業だった頃はドラゴンクエストとファイナルファンタジーで客の奪い合いをしていたが、現在は合併して1企業になり、意図的にドラクエとFFのユーザ層を分けようとしている雰囲気がある。私見だが、FFは中学生~大学生以上、ドラクエは小中学生と昔のドラクエ世代(30代)を狙っているように思える。そうなると、ファミリー層の多いWiiでのリリースは非常に納得のいく選択ではないだろうか。そして、バトルロードで獲得したユーザ層をさらに定着させるための次の布石が出てくることは想像に難くない。
だとすると、IXとXの間にもう一度モンスターズシリーズを投入し、なおかつコミック化やアニメ化などの展開がある可能性は高そうだ。ドラクエIXの勢いが衰えないうちにたたみかけるようにWiiでリリースする可能性も高い。IXもまだ発売されていないが、制作が発表したと言うことはすでに開発に着手していると見て間違いないだろう。
来年度は(予定通りであれば)ファイナルファンタジーXIIIがリリースされるので、早ければ2010年度、2010年末か、2011年春にドラゴンクエストXが発売される可能性が高いのではないだろうか。
ドラクエXの衝撃で、忘れてしまいそうになったが、IXが3月の終わりに発売されることも興味深い。
このタイミングでリリースすると、発売日売上げが2008年度決算に計上され、その後の売上げが2009年度会計に計上されるというメリットがある。「ニンテンドーDSではロングセラーになることが多い」ことと、「ドラゴンクエストシリーズは初日に店頭に並んだ本数だけ売れる」という二つの事実を組み合わせると、初日出荷本数がスクウェアエニックスの懐具合次第で、大きく変動することが予想される。
要するに、今年度の業績が良ければドラクエIXの売上げを来年度にまわすために初日の出荷本数を絞る可能性がある。
確実に手に入れたい人は早めに予約しておいたほうが良さそうだ。なぜかすでに200件ほどのレビューが掲載されているamazonではまだ予約できないが、予約開始と同時に売り切れになる可能性が高い。こまめにチェックしておこう。
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