« 2015年09月 | メイン | 2015年11月 »

2015年10月30日

FIRE TVで4K Netflixと大画面Kindle読書を楽しむ

amazonのFIRE TVを購入した。
Apple TVやChromecastのようにテレビに接続してネット動画を見るためのデバイスだ。

購入したのは安価なFIRE TV Stick(4,980円)ではなく、据え置き型のFIRE TV(12,980円)
それほど機能に差がないのに、なぜこちらを選んだのかというと4K動画を見たかったからだ。

昨年末に58インチの4Kテレビ(58Z9X)を買ったのだが、いままで4K動画をまともに見たことがない。
4K配信に対応したNetflixに加入しているのだが、それを組み合わせても4K動画を見られないのである。
なぜかというと、次の世代のZ10Xからは4KチューナーやNetflix機能が搭載されて、4K放送や4K配信動画が見られるのに、自分のテレビではその機能がないのである。
つまり、テレビ以外に4K映像を出力できる機器を別に用意する必要があるのだ。

4K配信のNetflixに対応したFIRE TVは最も安価に4K出力を得られる機器だろうと判断し、発表されたその日のうちに予約した。

Untitled

で、これが届いた。小さい。

続きを読む "FIRE TVで4K Netflixと大画面Kindle読書を楽しむ"

2015年10月20日

原作の映画化じゃない、独自の王道映画を撮った「バクマン。」

映画「バクマン。」があまりに素晴らしかったので2回目の鑑賞をした。
原作は「週刊少年ジャンプで連載をつかみとる原作・作画二人組の漫画家の物語」を、週刊少年ジャンプに原作・作画の二人組で描いて掲載するというメタ構造を取った作品である。

劇中で担当編集者の服部は二人の少年に「誰かの真似じゃない、君たちだけの王道漫画を描くんだ」と檄を飛ばす。この映画はまさにそれを体現した作品だ。

アンケート至上主義と揶揄される、本誌付属の葉書による人気投票による連載の打ち切りを堂々と解説し、編集者も実名で登場させるなど、漫画好きを喜ばせる漫画であった。大ヒットした作品ではあるが、本質的にはマニア向けだ。
さらに全20巻の長いストーリーの上に、セリフやナレーションの文字数が非常に多く、映像化するには密度が濃すぎる作品だったが、映画版では原作の要素を分解して映画のフォーマットに合わせて再構成している。漫画ファンが喜ぶ細かい業界ネタは優先度を下げられ、2時間の枠に物語のエッセンスを詰め込む事に集中した。

では、劇場版は漫画ファンをないがしろにしたのか?確かに、漫画好きから考えると疑問符が出てくるような展開、設定は多々見られるが、漫画に向かっていこうとする魂は変わっていない。
綿密に原作の構成要素を分解し、最低限必要な部分を抽出して、映画の文法に従った要素を加味して、それでもテンプレ的な映画にせずに独自の王道映画を作り上げた。その現場を想像しただけでゾクゾクする。

さらに漫画ファンを喜ばせたのが美術の仕事だ。
冒頭のシーンから登場する週刊少年ジャンプ編集部の雑然とした感じ、多くの作品のポスターが貼り出された編集部の廊下、主人公サイコーの伯父である川口たろうの仕事場に置かれたマンガやグッズの数々などその細部に渡るこだわりが生半可なものではない。
ジャンプ編集部はテレビなどで本物を見たことがある人なら再現度の高さに驚くだろう。また、劇中では全く言及されず、スクリーンの端に何度か見え隠れする程度だが仕事場の棚の上に江口寿史とゆでたまごによる、川口たろうあての色紙が飾ってある。手塚賞のパーティで二人からサインを貰ったという裏設定を反映させたものだ。

細部へのこだわりで忘れてはいけないのは、劇中で登場するスケッチや原稿の多くを漫画版の作画担当である小畑健が手がけていることだ。膨大な量の"本物の"絵が説得力を増している。この、劇中で使用されたイラストが画集として発売されている。

細部で嘘をつかずにひたすらリアルに世界を構築することで、ストーリー上の都合で大きく嘘をつかざるをえない部分を目立たせなくしているのだろう。この辺りの受け止め方は観る人次第だと思うのだが、監督の感性と合えば映画の世界に最高にはまれるだろう。

他にも、サカナクションが手掛ける劇中音楽とペンの音が混ざったサウンドの躍動感や、プロジェクションマッピングで白紙の原稿に絵が瞬時に浮かんで仕事場全体が漫画世界になる演出、エイジとのアンケートバトルでワイヤーアクション+CGを使った大胆な手法、亜豆が映るシーンだけ照明を変えてヒロイン感を出す表現など、語り尽くせない要素にあふれている。

さらに映画の最後に素晴らしいごほうびもある。漫画の背表紙をモチーフとしたエンドロールだ。過去の有名漫画作品をモチーフとして「キャスティング翼(キャプテン翼)」「ヒカルの照明(ヒカルの碁)」など、タイトルをいじって作者名が入るところにスタッフ名を入れてスタッフロールとしている。パンフレットにすべて掲載されているので、ぜひともパンフレットを買って、それぞれの元ネタが何か推理して欲しい。

2015年10月14日

おすすめ漫画50作品(Kindle版限定)

どうもブログ界隈でおすすめ漫画100選的なものが流行っているらしく、ちらほらと見かけるのだが、どうも血が通っていないものばかりで選者の顔が見えてこない。
漫画読みには一癖も二癖もあって、みんな売上・人気ランキング上位にあがってくる漫画ばかり読んでいるわけじゃない。劇画ばっかり読んでいたり、萌え四コマばかり読んでいたり、近代麻雀をひたすら追いかけていたり、何らかの偏りがあるものだ。漫画を愛する人達が勧めてくる作品からは、隠し切れない個性がにじみ出てくるのが普通だ。

まあ、それでも人が選んだものにケチを付けるのは粋じゃないので、漫画読みの端くれとして個性がにじみ出てくる選書をいっちょやってやるかと頑張ってみることにした。
ただ、本棚の縮小のため過去のコミックは割と手放しているし、数年間ページを開いていない古い作品と最近買った作品を1から100まで並べて評価することができるのだろうかと考えると、ひととおり買い直して読み返す必要が出てくることに気づいた。
幸いにしてここ3年ぐらいはほぼKindle版のみ買い集めているので、最近の作品に関しては手軽に整理できる状況にある。というわけで、若干特殊なレギュレーションとなるが、以下の基準で漫画を選んでみることにした。

・自分でKinlde版を購入していること
・最近10年以内に連載を開始している作品であること
・1作家1シリーズのみとすること

当然借りて読んだ作品とか、ネットカフェ等で読んだ作品とか連載だけを追っていてコミックスを買っていない作品は評価外としている。
最初は紙のコミックスで買っていて、途中の巻からKindle版に乗り換えた作品も含む。最近10年分に限定しているのは、たまに古い作品を買うこともあり、それがランキングに入ると妙に浮く感じになるため。結果的に、ほぼ最近5年以内の作品ばかりになった。
手持ちのKindle漫画は700冊ほどで、この条件に合う作品を選ぶと、短編集を含めてだいたい150シリーズ弱ぐらい買っていることになる。
そこから100作品選ぶと、正直勧めるには微妙なものも入るので、トップ50まで減らすことにした。

新しい漫画を買う際のきっかけはおおむねネット経由なので、ネットで話題になった作品が多めになっていることはご了承いただきたい。あと、漫画を勧めてくる友人の中に料理漫画研究家とラブコメ依存症患者が混ざっているため、そっち系の漫画の比率が高いこともあらかじめお詫びしておこう。

では50位から。

続きを読む "おすすめ漫画50作品(Kindle版限定)"

2015年10月01日

「どうぶつの森 ハッピーホームデザイナー」の攻略本4冊(合計3.6kg)を徹底比較

3年前の「とびだせどうぶつの森」の攻略本4冊(合計3.8kg)を徹底比較の続き。続編が出たなら、そりゃ同じことやらないとね。ということで、今回も4冊購入。

Untitled

以下のように表記する

週刊ファミ通編集部「どうぶつの森 ハッピーホームデザイナー かんぺきガイドブック」:ファミ通
電撃攻略本編集部 「どうぶつの森 ハッピーホームデザイナー ザ・コンプリートガイド」:電撃
ニンテンドードリーム編集部「どうぶつの森 ハッピーホームデザイナー 超完全カタログ」:ニンドリ
小学館「どうぶつの森 ハッピーホームデザイナー: 任天堂公式ガイドブック」:公式

先に結論

今回、1冊を選ぶなら前回と同じくファミ通を選ぶ。部屋の作例と住民紹介のボリュームがすばらしく、部屋のコーディネートという本作のコンセプトを最も体現している。ただ、索引が若干使いづらいので、慣れるまでは家具の情報は調べにくい。

続きを読む "「どうぶつの森 ハッピーホームデザイナー」の攻略本4冊(合計3.6kg)を徹底比較"

- N-Styles -