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2006年02月19日

ニンテンドーDSに関する任天堂の発表の略歴

どうも最近、任天堂の発表会の使い方が上手くなったなと思い、ニンテンドーDSがらみの発表のタイミングをまとめてみた。ついでに主要なソフトの発売日も掲載してる。

04年05月18日 "E3"開催
NINTENDO DSの仕様公開
07月28日 "NINTENDO DS"が正式名称であると発表
09月21日 NINTENDO DSの国内発売日、価格発表
10月07日 "NINTENDO DS PREVIEW"開催
本体同時発売タイトル発表
ポケモン最新作、FF3等の発表
11月03日~
11月28日
ニンテンドーワールドTouch! DSを全国5都市で開催
名古屋/大阪/東京/札幌/福岡
11月21日 北米でNINTENDO DS発売
メトロイドプライムハンターズ体験版同梱
12月02日 日本でNINTENDO DS発売
(初回出荷57万台)
メイドインワリオ発売
(初週 約12万本)
スーパーマリオ64DS発売
(初週 約12万本)
05年02月24日 ヨーロッパでNINTENDO DS発売
03月02日 nintendogsのパッケージ、発売日発表
NINTENDO DS本体新色(4色)発表
03月10日 "Game Developers Conference 2005"4日目
任天堂、岩田社長による基調講演
Revolutionの仕様を一部公開
(同日、ヨーロッパでNINTENDO DS発売)
03月14日 脳を鍛える大人のDSトレーニング発表
DS楽引辞典発表
やわらかあたま塾発表
03月24日 NINTENDO DS新色(ホワイト/ブラック)発売
04月21日 nintendogs(3パッケージ)発売
(初週 約14万本)
NINTENDO DS新色(ピンク/ブルー)発売
05月18日 "E3"開催
Revolutionの仕様、外観を一部公開
GAMEBOY micro発表
WiFiコネクション発表
05月19日 脳を鍛える大人のDSトレーニング発売
(初週 約4万本)
06月07日 "任天堂経営方針説明会"
すれ違い中継所の設置発表
06月09日 NINTENDO DS新色レッド発表
06月30日 やわらかあたま塾発売
(初週 約5万本)
任天堂前社長、山内相談役退任
08月08日 NINTENDO DSレッド発売
ジャンプスーパースターズ発売
(初週 約20万本)
08月18日 ゲームボーイミクロ発売日発表
08月17日 北米でNINTENDO DS値下げ
08月21日に$149.99→$129.99
09月13日 ゲームボーイミクロ発売
09月15日 たまごっちのプチプチおみせっち発売
(初週 約10万本)
09月16日 "東京ゲームショウ"開催
Revolutionのコントローラ公開
10月05日 "NINTENDO DSカンファレンス2005秋"開催
えいご漬け発表
もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング発表
国内でのWiFiコネクション詳細発表
FF3のスクリーンショット公開
11月14日 北米版MARIO KART DS発売
WiFiコネクション北米サービス開始
11月23日 おいでよどうぶつの森発売
(初週 約34万本)
WiFiコネクション国内サービス開始
12月08日 マリオカートDS発売
(初週 約22万本)
12月26日 都内で記者会見
本体販売台数が500万台突破と発表
4本のDSソフトがミリオンセラーと発表
12月29日 もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング発売
(初週 約41万本)
06年01月05日 NINTENDO DS品切れのお詫びを掲載
01月26日 えいご漬け発売
(初週 約23万本)
01月27日 NINTENDO DS Lite発表
02月10日 NINTENDO DS Liteカラーバリエーション発表
02月15日 "NINTENDO DSカンファレンス2006春"開催
7本のDSソフトがミリオンセラーと発表
DS地上波デジタル放送受信カード発表
ニンテンドーDSブラウザー発表
漢字そのままDS楽引辞典発表
DS美文字トレーニング発表
しゃべる!DSお料理ナビ発表
テトリスDS発表
03月02日 NINTENDO DS Lite発売予定
聖剣伝説DS CHILDREN of MANA発売予定
03月23日 "Game Developers Conference 2006"3日目
任天堂、岩田社長による基調講演予定
05月09-12日 "E3"開催予定

※赤地は任天堂単独でのイベントもしくは会見での発表
 青地は任天堂単独ではないイベントでの発表
 黄色はウェブサイトやニュースリリースによる発表


2005年第一四半期ではサイト上での発表やGDC、E3等のイベントに合わせて動いているが、第二四半期以降はほぼ季節ごとに発表会を開いている。特に「NINTENDO DSカンファレンス」と銘打った発表会ではプレゼンテーションの内容をそのままサイト上で公開するなど、プレス向けでありながらユーザへの配慮を忘れていない。また、数年前からGDCやE3など海外向けイベントに積極的だった任天堂だが、昨年は今まで軽視していた東京ゲームショウでレボリューションのコントローラを公開するなど、特に日本のユーザを強く意識し始めた思える。この傾向が続くとしたら、E3後に国内向けのプレス発表会が行われそうだ。逆に言えば、国内向けのカンファレンスを終えたばかりの時期に開催されることとなるGDCやE3では、レボリューションは世界展開についての新たな情報が続々と出てくることが期待できそうだ。

ところで、最近よく任天堂がApple的だという評を目にする。今回のNINTENDO DSカンファレンス2006春ではたしかにApple的、というよりはジョブズ的だった。AppleのCEOのスティーブジョブズは一通り発表が終わったように見せかけて「One more thing...(もう一つ発表することがあるんだ)」と言って新製品を取り出すプレゼンで有名だ。今回の岩田氏のプレゼンはまさにジョブズ的なプレゼンと言えるだろう。好調な業績の発表、新しいソフトの発表、そしてもう一つ、ニンテンドーDSブラウザー。さらにもう一つ、地上波デジタル受信カード。最後に取り出したワンセグ対応カードが岩田氏にとって一番のサプライズだったのだろう。

さて、こうして一覧表にすると見えてくるものがある。
どうも不自然な時期に一部のニュースリリースを行っているようにみえる。例えば、ニンテンドーDSの国内向け発売日と価格の発表。これはまさに唐突だった。このスケジュールを見ると、本来は東京ゲームショウが終わり、一段落付いた頃に開催される「NINTENDO DS PREVIEW」で発表するつもりだったことが容易に推測できる。この日は東京ゲームショウ開催の数日前で、ソニーコンピュータエンタテインメントの発表会当日である。ニュースリリースを出したのはその発表会開催の直前である。発表会で発表されるであろうPSPの価格と発売日と比較させることが目的であったことは間違いない。

その当日午後、突然任天堂は自社サイトのトップページにニンテンドーDSの発売日と価格を掲載、非常に簡素なニュースリリースを出した。ニュースリリースの添付書類には概要が記され、ピクトチャットを内蔵することや本体の寸法、バッテリの持続時間などのスペックが初めて明らかになったものの、同時発売ソフトの発表もなく、明らかに急遽出したニュースリリースだと見て取れる。
具体的な時刻は不明だが、このニュースリリースが掲載されたのはPSPの発表会の開始1時間前と言われている。その結果、PSPの発表会は開始時間が20分程度遅れた…。以前から東京ゲームショウで販売店向けの発表を行うと言われており、その会場で当然価格と発売日が発表されるものだと考えられていたが、実際には発表されなかった。──開始時間の遅れ。その間に発表内容の変更が話しあわれたことは想像に難くない
2004年9月21日、この日が日本のゲーム史上において最もエキサイティングな1日だったと言っても過言ではない。

最近の話だと、Liteの発表が非常に不自然だ。直後に格好のお披露目の場である発表会を予定していたのに、なぜ中途半端に2点の写真だけの発表を行い、その2週間後になってようやく特設サイトが始動したのか?
やはり品薄に対する批判を回避するためであり、出回りつつあったリーク情報による混乱を沈静化するためだったと考えられる。本来は発売まで1ヶ月もないカンファレンスで始めて披露するつもりだったに違いない。発売前ギリギリでの発表もApple的で興味深いが、何よりその戦略をぶちこわして予定外に発表を前倒しにした判断力に感服した。品薄が続き、それがようやく緩和され始める時期に「来月新型が出ます」ではやっと手に入れた消費者は不満を抱くだろうし、かといって年末商戦で爆発的に売れている最中に「新型を作ってます」と言うわけにもいかない。消費者の不満を最小限に抑えた実に絶妙なタイミングの発表だった。

このように、本来はあとで発表するつもりだったものを前倒しにして発表する場合、ニュースリリースを用いるのは非常に都合が良い。これから立て続けに大きなイベントが続く。任天堂にとって何か予想外の展開があった場合、イベントで大々的に発表されるはずだった重大な情報が唐突にニュースリリースとして出てくることがあるかもしれない。レボリューションの仕様や価格など、具体的な情報が噂として漏れ始めたら要注意だ。

2006年02月18日

CEROの自主規制区分を変更、18禁を新設

17日にコンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、家庭用ゲームソフトで実施しているレーティング制度(自主規制基準)の年齢区分一部変更すると発表した(※pdfファイル)。レーティング制度はコンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)が実施している。よくゲームのパッケージにある「CERO」マークがこのレーティングを表している。

今回の変更で、今までの「18歳以上対象」が「17歳以上対象」と「18才以上のみ対象」の2区分に細分化される。CESAは販売店に18歳以上のみ対象ソフトを、18歳未満に販売の「禁止」を"お願い"する。このCESAの要請には罰則規定は存在しないものと思われるが、世論を考えるとこれを無視することは難しい。ゲームショップの大型化、チェーン店化が進行する中で、わざわざイメージを悪化するようなことをするはずはない。この区分変更は、実質的には「18歳以上対象」の「18歳未満禁止」への切り替えにあたると考えて良いだろう。

新制度への切り替えは5月末日を期限としており、3月から既存ソフトの再審査が行われる。再審査の中で17歳以上対象になるか、18歳以上のみ対象になるかが決定され、5月頭から順次新制度での販売が開始される。しかし、CEROマークはパッケージそのものに印刷されているわけで、区分が変わるなりマークが変更されるなりするとパッケージが作り直しになってしまう。在庫分は上からシールを貼り付けるなどして対処するのだろうか?また、追加出荷分は新区分でのパッケージに切り替わるとしたらコレクター泣かせになりそうだ。

ところで、誤解されがちだが18歳以上禁止の区分が出来たからと言って、いわゆる過激な性表現を含む「18禁」ソフトが家庭用ソフト業界に進出するわけではない。「18才以上のみ対象」にも上限を想定しており、あまりに過剰な表現はCEROの対象外となる可能性が高い。CEROの審査を通らないソフトは当然プラットフォームベンダー(任天堂やSCE、Microsoft)が発売を許可しない。

この制度変更がどれほどの効果を得るかは結局の所、販売店の努力次第ということになるだろう。CESAとしては「やるべきことはやった」と見せることが一番の目的ではないだろうか。大型店や家電量販店あたりは免許証の提示とかを求め出すかもしれない。また、会員カードなどを発行している店では年齢を把握している場合は、その情報を元に18歳未満の購入を断ったりする可能性もある。

さて、CEROのサイト上では過去のレーティング内容をデータベースとして提供している。制度の変更内容も含めて任天堂プラットフォーム上での代表的なソフトを一覧表にしてみた。

現在の制度 作品例 2006年6月以降

全年齢対象
一部を除く任天堂ソフトなど多数 A
全年齢対象

12歳以上対象
逆転裁判 蘇る逆転(カプコン)
悪魔城ドラキュラ~蒼月の十字架~(コナミ)
突撃!!ファミコンウォーズ (任天堂)
研修医 天堂独太2(スパイク)
超執刀 カドゥケウス(アトラス)
など
B
12才以上対象

15歳以上対象
ファミコンミニ ファミコン探偵倶楽部PART II
- うしろに立つ少女 前後編(任天堂)
研修医 天堂独太(スパイク)
バイオハザード 0(カプコン)
メタルギアソリッド ザ・ツインスネークス(コナミ)
など
C
15才以上対象

18歳以上対象
バイオハザード 4(カプコン)
バイオハザード Deadly Silence(カプコン)
Killer7(カプコン)
など
D
17才以上対象
Z
18才以上のみ対象

PS2と比べると絶対的なソフト数の違いはあるが、圧倒的に18歳以上対象ソフトが少なく、ほぼすべてと言っていいぐらいのソフトが全年齢対象となっている。やはり任天堂ハードのソフトは子供にも安心して遊べるソフトが多いのだろう。

ファミコン探偵倶楽部は登場人物の喫煙シーンが規制の対象となり、任天堂初の非全年齢対象認定を受けた。また、今月発売されるバテンカイトスIIが任天堂で4本目の非全年齢対象ゲームとなる。ナムコから発売された前作は全年齢対象だったんだが…。

ちなみに、CEROの審査はゲーム業界の関係者が行っているのではなく、公募で集めた一般市民が審査員となり実施している。逆に、ゲーム関係者の応募は断っているという。審査員は一通り講習を受け、審査基準に関する知識を受けた後で実際にゲームを審査する。CEROの規定(pdfで公開されているが、実際はもっと細かいと思われる)に触れる部分はないかを複数の審査員が審査する。ソフトによって異なるが審査時間は1~2時間程度だ。短いなあ…。例えばRPGの中盤で「性的なものを強く想起させる表現」を巧妙に織り交ぜたらスルーしちゃうよなあ。

まったくの余談だが、多くのゲームメーカーが正会員となっているCESAには「個人賛助会員」と言うものが存在する。CESAの目的に賛同し、年会費18万円支払えばなれるようだ。ちなみに正会員は売上高により18万~120万円だ。CESAの会員一覧を見ていると、個人賛助会員はたったの一人。どこのゲームクリエイターか?と見てみたら、彼女居ない暦34年と9ヶ月ゲイムマンさんだった…。すげえよ、アンタ。

2006年02月18日

太鼓の達人8にマリオ登場

アーケードゲームの展示会「AOU2006アミューズメント・エキスポ」が幕張メッセで開催中だ。
その会場で任天堂の協力のもとでスーパーマリオカートアーケードGPを開発、リリースしたナムコが新たなコラボレーションを披露した。ナムコの看板作品「太鼓の達人」の最新作「太鼓の達人8」にスーパーマリオブラザーズの楽曲が使用されることが決定した。

公式サイトで公開されているスクリーンショットを見ると、おなじみのグラフィックでマリオとルイージ、クッパが映っているのが見える。
具体的な楽曲名は不明だが、スクウェアエニックスやタイトーとのコラボレーション、およびナムコの自社作品から多くのゲームミュージックを取り入れる予定のようだ。

太鼓の達人の過去作はPS2やPSPに移植されているが、さすがにマリオはマズいだろう。「8」が家庭用に移植される場合はカットされるものと思われる。…もしくはRevolutionに?コントローラを2本持ってバチ代わりに?と想像するのは考えすぎだろうか。

2006年02月16日

NINTENDO DSカンファレンス2006春開催

任天堂は2月15日に都内で報道向けの発表会「NINTENDO DSカンファレンス2006春」を開催した。

ニンテンドーDS Liteの初お披露目を兼ねたこの発表会では好調を続けるTouch Generationsシリーズの新作発表やニンテンドーDSを用いた新たな試みが発表された。

今回新しく発表されたのは以下のソフト(※既報のソフトを含む)

タイトル メーカー 発売日 価格
瞬感パズループ 任天堂/ミッチェル 2006年03月02日 3,800円
漢字そのまま楽引辞典 任天堂 2006年03月 4,800円
旅の指さし会話帳DSタイ 任天堂 2006年03月 2,800円
旅の指さし会話帳DS韓国 任天堂 2006年03月 2,800円
旅の指さし会話帳DS中国 任天堂 2006年03月 2,800円
旅の指さし会話帳DSドイツ 任天堂 2006年03月 2,800円
旅の指さし会話帳DSアメリカ 任天堂 2006年03月 2,800円
ポケモンレンジャー 任天堂/ポケモン 2006年03月23日 4,800円
テトリスDS 任天堂 2006年04月 3,800円
ニュースーパーマリオブラザーズ 任天堂 2006年05月 4,800円
ニンテンドーDSブラウザー 任天堂 2006年06月 3,800円
DS地上波デジタル放送受信カード(仮称) 任天堂 未定 未定
しゃべる!DSお料理ナビ(仮称) 任天堂 未定 未定
DS美文字トレーニング(仮称) 任天堂 未定 未定
マリオバスケット3on3(仮称) 任天堂/スクウェアエニックス 未定 未定
ファイナルファンタジーIII スクウェアエニックス 未定 未定
聖剣伝説DSチルドレンオブマナ スクウェアエニックス 2006年03月02日 5,040円
コンタクト マーベラスインタラクティブ 2006年03月30日 5,040円
ゼノサーガI・II ナムコ 2006年03月30日 5,229円
テイルズオブザテンペスト ナムコ 2006年04月13日 5,040円
天誅 DARK SHADOW フロムソフトウェア 2006年04月06日 5,040円
ウイニングイレブン最新作 コナミ 未定 未定
真・三国無双DS コーエー 未定 未定
スーパーロボット大戦DS(仮称) バンプレスト 未定 未定
たまごっち新作 バンダイ 未定 未定
逆転裁判4 カプコン 未定 未定
甲虫王者ムシキング新作 セガ 未定 未定
オシャレ魔女ラブandベリー セガ 未定 未定
アッシュ(アルカイックシールドヒート) ミストウォーカー 未定 未定

※赤地は今回発表されたソフト

ようやく国内発売が発表されたテトリスDSや、どうぶつの森でかき集めた女児が飛びつきそうなオシャレ魔女など注目のタイトルも多いが、なんと言っても注目は、今年4月から放送が開始されるワンセグに対応した受信カードと、DSでウェブサイトの閲覧を可能にするDSブラウザーだろう。


ニンテンドーDSブラウザー(なんか語尾伸ばすのはイヤだなぁ)は、最近PC向けでもシェアを伸ばしているOperaが搭載されている。Access社のNetFrontと同様、いわゆるフルブラウザ搭載携帯によく組み込まれているソフトで、JavaScript等にも対応している。細かい仕様は組込先によって大幅にカスタマイズ可能なのでニンテンドーDS搭載版がどのような仕様になるかは不明だが、Flashにも対応する可能性もある。ただ、提携先としてAdobe(Macromedia)が記載されておらず、Operaとジャストシステムしか挙げられていないことからFlash Liteが非搭載の可能性も高い。
文字の入力はピクトチャット準拠のソフトウェアキーボードの他、楽引辞典ライクな手書き入力にも対応し、カナ漢字変換にはジャストシステムのATOK8が搭載される。ATOK8はPC版では定評のあるカナ漢字変換システムで、携帯電話にも多く採用されている。携帯電話で培われた予測変換機能がニンテンドーDSブラウザーでも生かされるようだ。
ニンテンドーDSブラウザーはDSカードだけではどうさせず、メモリカートリッジをGBAカートリッジコネクタに接続する必要がある。これはおそらくキャッシュとブックマークの保存のために使用される。通常、ニンテンドーDS Liteではゲームボーイアドバンス用ソフトを装着すると1cmほどはみ出すが、Lite専用のメモリカートリッジが用意される。また、公開されているスクリーンショットが小さいので判断が付きづらいがメール機能は搭載していないようだ。Yahoo!メール等のサービスを利用すれば代用出来るが。
なお、ニンテンドーWifiUSBコネクタ同様、店頭での販売はなく、オンライン専売となるようだ。

OperaとATOKを搭載することで少なくともフルブラウザと同等の使用感は得られそうだが、ニンテンドーDSの2画面とタッチパネルがさらに使い勝手を向上させそうだ。タッチパネルは当然文字入力やリンクのクリック、機能選択、スクロール等の様々な用途に使用できる。2画面は単純にページを長く表示したり、一部を拡大して表示するために使用できる。
屋外でFreeSpotやWiFiステーションで使用するのは少し難がありそうなので、基本的に自宅で常時接続環境と無線LANが備わっている人用のものと考えて良いだろう。そのような環境では当然、パソコンでネットを見られるところがほとんどだろうが、意外と活用できるのではないだろうか?寝る前にベットの中で、パソコンのない部屋で、家族に見られずこっそりとインターネット。そういう用途に使える機器を必要としている人は間違いなく存在する。問題はいかがわしい使い方(具体的に言うと「エロ」)をさせたくない人たちにどう納得させるかだが、フィルタリング機能は搭載してくるのだろうか?キッズgooのようなフィルタリングを行うポータルを用意してくれるとありがたい。

ところで、任天堂+ブラウザ+メモリカートリッジという組み合わせで64DDを思い出したのは自分だけだろうか?あれはNetFrontだったが。


さて、その名称自体が昨年9月に決まったばかりでワンセグと言われてもピンと来ない人も多いかと思うが、いまいちパッとしない地上デジタル放送(地デジ)の中でもワンセグは密かに注目されている分野だ。アナログ放送を携帯機器で受信するとどうしてもノイズが入ってしまい、今まで携帯テレビはそれほど大きな市場にはなりえなかった。デジタル化されることでノイズやゴーストとは無縁になり、比べものにならないぐらい高画質の映像を広範囲で見られるようになる。どれぐらいの規模の市場になるかは分からないが、放送が開始前後から今まで存在していなかったワンセグ対応の受信機市場がいきなり形成されることになる。家電機器業界や携帯機器業界で壮絶なパイの奪い合いが予想される。そこにすでに600万台の普及、年内早々に1,000万台を目指すニンテンドーDSがいきなり参戦してしまった。このインパクトは大きい。

ワンセグを受信する端末は、専用端末、車載製品、ワンセグ対応携帯電話、ノートPC等のモバイル製品の周辺機器などがある。先日発表されたソニーのVAIOノートには他社に先駆けてワンセグを受信するためのアンテナを搭載したモデルがラインナップされていた。ソニーがワンセグに注目していることがうかがい知れる。すでにロケーションフリー対応で別のチューナなどから映像を飛ばすことでテレビを見ることが出来るようになったPSPが一歩進んでワンセグ対応の周辺機器を出すか、新モデルを出すことは想像に難くない。すでに300万台を販売している機器にワンセグ対応のアダプタを用意出来れば非常にメリットは大きい。大きな液晶もあるし、動画をデコードする機能はすでに内蔵してある。むしろ出さない方が不自然だ。そして、それが発表されるとしたらワンセグが放送開始される直前の3月に開催されるGDC、もしくは5月のE3だと予想していた(これ、予想記事書いておけば良かったなあ…)。そこまで予想できていても、まさか任天堂が先にやっちゃうとはまったく想像していなかった…やられた。

「テレビなんて持ち歩かない」という意見が多いことは十分承知している。だが、15年前は「電話なんて持ち歩かない」、30年前は「歩きながら音楽なんて聴かない」なんて意見が多数派を占めていた。20年前はゲーム機を持ち歩くことは誰も想像していなかった。ワンセグが10年後にどのように見られるだろうか?もちろん、先細りになって消えてしまう可能性もある。しかし、一部のメーカが寡占する巨大市場に成長する可能性もある。そういう新しい市場で、すでに600万人以上の新しモノ好きを手中に収めている任天堂は脅威にちがいない。重要なのは価格と広告戦略。どう転ぶか楽しみだ。


それにしても、毎日のプレイを強いる教育ソフト、毎日散歩をせがむ犬、毎日雑草を抜く村、ブラウザ、テレビ…ニンテンドーDSはあまりに広範囲のアプリケーションを実装しているのにカードを差し込むコネクタが1つしかない。任天堂は一家に一台を超えた一人に一台のさらに先を見ているかもしれない…というのは考えすぎか。

2006年02月10日

ニンテンドーDS Liteのカラーバリエーションが判明

3月2日に16,800円で発売されるニンテンドーDSの上位機種「ニンテンドーDS Lite」のカラーバリエーションが公開された。Touch-DSの動画で見るとわかりやすい。

発売されるのは次の3色
・クリスタルホワイト
・アイスブルー
・エナメルネイビー

また、「GBAコネクタカバー」が新たに付属すること、GBAカートリッジが1cmはみ出してしまうことが分かった。

ニンテンドーDS Liteの発表時に可能性の一つとしてタッチペンを横向きに挿入することを予想していたが、タッチペンは実際に横向きに挿入することが分かった。また、旧タッチペンと比較して1cm長く、1mm太くなる。

スペック表を見ると、満充電に要する時間は4時間から3時間に短縮され、4段階の輝度調節で最低に調節することで電池が約2倍長持ちするようになった。ただし、最高輝度の場合は逆に短くなり、ニンテンドーDSの8割程度の時間しか持たない。

カラーバリエーションで青系統しかないのは少し残念ではあるが、半年以内に新たなバリエーションが出てくる可能性は高い。GBAカートリッジが1cmはみ出すのも残念だが、比較的使用頻度の低いGBAカートリッジコネクタにカバーを付けたのはありがたい。あの部分には意外とホコリが入り込むことが多い。

ところで、ゲームボーイミクロやニンテンドーDSで動画を再生するための「PLAY-YAN micro」の単品版が先日から在庫切れで販売されていない状態が続いており、再出荷が3月上旬となっていて、ニンテンドーDS Liteの発売日と被っているのだが、これは何か関連性があるのだろうか?偶然だとは思うが…。

2006年02月08日

累計3,000,000アクセスになりました

2000年4月20日に設置したアクセスカウンタが300万を超えました。何がありがたいんだかよく分かりませんが、みなさんどうもありがとうございます。

ちなみにこのカウンタで集計しているのはトップページのみで、携帯サイトも含めたページビューは現在1日あたり約3倍あります。…だからどうした、という話ですが。

2006年02月08日

2006年予想の中間結果報告

先日の2006年のニンテンドーDS2006年のレボリューションの予想だが、ぼちぼち結果が出始めてきた。というわけで、中間結果報告を行うことにする。
あとで見直したら明らかに予想で計算間違いをしていた箇所があるし、ニンテンドーDS Liteの存在を完全に無視しているし、なんだか大量に外れそうな予感がする…。
※このエントリは随時更新します。

ニンテンドーDSに関する予想

1) ニンテンドーDSの供給体制は告知通り1月中に改善され、2月には正常に入手できるようになる
×(2月上旬時点でまったく店頭で見かけない)

2) 年末に発売された「もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング」は前作ほど長期間売れ続けることはないが、2006年末までの販売本数は100万本を超える
×(100万本超えというのは当たっているが、1ヶ月というのは早すぎる)

3) 年末商戦の爆発力を失いつつも、順調に売れ続けニンテンドーDS本体の国内販売台数は2006年初秋に1,000万台を突破する
×(夏に1,000万台突破)

4) ニンテンドーDSの2006年末での国内販売台数は1300万台
→未定(※これはDSとLiteの合計と言うことで…。)

5) ニンテンドーDSの2006年末でのソフト装着率(ソフト/ハード比)は3程度、ソフトの国内累計販売本数は3,500万本を突破する
→未定(装着率は4ぐらいになりそう)

6) ニンテンドーDSの2006年末での全世界での本体販売台数は2800万台
→未定(予想変わらず)

7) ニンテンドーDSの2006年末でのソフト販売本数は8000万本
→未定(もう少し売れるかも)

8) サードパーティ製の新作ソフトで100万本を超える大ヒットが生まれる
→未定(FF3に期待…)

9) ポケットモンスターダイヤモンド/パールは2006年中の発売には至らず、2007年冬に延期される
×(9月発売決定)

10) 12月に単月販売台数は120万台程度。2005年の年末商戦には及ばない
→未定(まだまだ先の話なので難しいところ)

11) ニンテンドーDSの2006年最大のヒット作は1月の時点では未発表のタイトル
→未定(このままだとポケモンかもっと脳トレだなあ

12) ニンテンドーWi-Fiコネクションの対応ソフトの販売数に対する接続ユーザ数は10%程度
→未定(こういう数字が発表されるかどうかも分からないので不明のままかも)

13) 店頭でのUSBコネクタ販売は行われない
×(一部店舗で販売されている)

14) Wi-Fiステーションの設置店舗数はほぼ横ばいであまり増加しない
→未定(今のところ変動なし?)

15) ゲームボーイアドバンスの後継機について2006年中に正式な発表は行われない
→未定(発表する必要性が感じられない)

レボリューションに関する予想

1) 2006年3月下旬にカリフォルニアで開催されるGAME DEVELOPERS CONFERENCE(GDC)2006でレボリューションの細かい仕様が公表される
×(発表されたのはメガドライブとPCエンジンへの対応のみ)

2) GDCではレボリューションはコードネームのままで正式名称の発表はない
◎(発表されなかった)

3) 5月に開催されるエレクトロニックエンターテインメントエキスポ(E3)のプレカンファレンスで発売日、価格、正式名称が発表される
×(事前に正式名称が発表された)

4) レボリューションの正式名称は"NINTENDO"と日本人にもなじみの深い英単語を1つもしくは2つ組み合わせたものになる
×(Wiiってなんだよ!!!)

5) レボリューションの国内発売日は11月中旬
×(12月2日発売決定)

6) レボリューションの北米発売は日本に先行、11月上旬
×(先行するのは当たったが、発売は11月下旬)

7) レボリューションの北米価格は149.95ドル
×(ソフト1本同梱で250ドル)

8) レボリューションの国内販売価格は19,800円。E3プレカンファレンス後の記者会見で発表
×(25,000円)

9) レボリューションの北米ソフトの中心価格は49.99ドル
◎(まあ、これは当たっても驚かないか)

10) レボリューションの国内ソフトの中心価格は6800円
○(4,800~6,800円)

11) E3後に都内で記者向けの発表会を行い、国内向けサービスとしてポータルサイトとの提携が発表される
×(ポータルではなくチャンネル機能を自前で実装してきた)

12) 一般ユーザ向けの体験会少なくとも全国6ヶ所以上での実施が発表される
×(三大都市圏のみ)

13) 体験会の開催期間は7月~8月
×(7~8月にはなかった)

14) 発売日前に都内でゲームとは本来無関係な企業とのコラボレーションイベントが複数開催される
→未定(DSでもやっていたし、今回も…ね)

15) 同時発売タイトルは任天堂が4作品
◎(やっと当てづらいところを当てた…)

16) 同時発売タイトルはサードパーティが5作品
×(もっと多かった)

17) 任天堂の同時発売タイトルにメイドインワリオがある
◎(おどるメイドインワリオ)

18) 任天堂の同時発売タイトルにマリオが主人公のアクションゲームがある
×(マリオなし)

19) 任天堂の同時発売タイトルのうち新作は2本。うち1本は定価が安めに設定される
◎(大正解!新作2本と続編2本。「はじめてのWii」はリモコン込みで4,800円という驚異的な低価格)

20) マリオ新作はマリオ64とはかけ離れた内容の異色作となる
→未定(ギャラクシーはマリオ64と比べてどうなんだろ)


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