2015年に観た映画ベスト10
2015年が映画の当たり年であったことに、異論を唱える人は少ないだろう。数十年前のヒット作品の続編が次々と公開され、魅力的な新作映画も数多く登場した。
私も、世の中の映画好きには遠く及ばないが、月に3本以上のペースで映画を観に行った。
というわけで、そのなかで良かった作品の上位10作品をピックアップしてみた。
あまり地雷は踏みたくないので、観に行ったのは話題作が中心となっている。
そのため、意外性のあるラインナップにはなっていないだろう。
10位:心が叫びたがってるんだ
恥をかくシーンが苦手なので、そういうシーンがふんだんに盛り込まれたこの作品は、正直なところ二度と観たくないのだけれど、それでも作品自体は大変素晴らしかったと思う。
水瀬いのり声のちっこい女子におもいっきり罵倒されるというものすごくありがたい体験を得られる貴重な作品だ。冒頭の"お城"のエピソードも強烈で良い。大変良い。最高だ。
9位:おみおくりの作法
孤独死した人たちを弔う民生係の役人が、死者の足跡をたどって縁者を葬儀に呼ぼうとする。だが、リストラされることになり、最後の仕事を成し遂げるためイギリスを旅する様子を描く作品。
淡々と仕事をこなす真摯さと人々との出会いを丁寧に映し出していくだけで、ヘタすると眠くなるような映画だが、観終わったあとはなんとも言えない暖かさが得られるだろう。後味が最高だ。
8位:花とアリス殺人事件
岩井俊二が2004年の実写作品である「花とアリス」の前日談を同じキャストで10年後にアニメ作品として送り出した。
アニメといっても、実車で撮影した俳優をなぞってアニメ絵にするロトスコープという手法と3DCGのあわせ技というかなり特殊な技法で描かれている。予告編をみるとどういう絵面かわかるだろう。
この特殊な技法で映画を作るとどうなるか。
キンキン声で友達とはしゃぐ女子中学生の蒼井優がスクリーンに蘇るのである。最高である。最高なのだ。
7位:ベイマックス
4DX版を観た。
ベイマックスの外装に穴が空き、中から空気が漏れ出すシーンで、耳元からプシューとエアーが吹き出す。もう、それだけで最高だ。
6位:ジョン・ウィック
キアヌが愛するワンちゃんがギャングの息子に殺されて、キアヌがブチ切れしてギャングが壊滅するまで殺しまくる映画。
公園のベンチに座るキアヌや、女性に席を譲るキアヌが好きな人にはオススメできない。
そういう穏やかなオフのキアヌではなく、人を殺すキアヌを眺めるのが好きな人にはぜひとも観てほしい映画だ。
表情を変えずに至近距離で頭部にトドメの一発をぶち込むのがかっこいい。
敵ギャングが制服か?と思えるような同じ服装揃いなので群衆の中での乱闘シーンでも非常にわかりやすくていい。そういう不自然さを表に出すことを恐れずにひたすらキアヌが人を殺すシーンをかっこ良く描くことに執着した映画である。
人を殺すキアヌ最高。
5位:ガールズ&パンツァー劇場版
Amazonプライムに加入しておけば、テレビシリーズとOVAが全部見られる
【ガルパン】西住みほは逸見エリカのことなど眼中にない件を読んでおくと更に楽しめるだろう。
この作品を褒める人たちがパンチラが一切ない点を強調してるが、めちゃくちゃお風呂シーンあるじゃないですか。あんたらどこみてんだ。
それはともかく、安易なエロ路線に行かず、不可解な舞台設定や科学考証も完全スルーして、話がどんどん進み視聴者を無理やり納得させるパワーは圧巻。「いや、死ぬよね?」「死なないにしても大怪我だよね」「戦車内は安全性が保たれてるかもしれないけど西住殿めっちゃ外出てるよね?」とか思ったら負けなのである。
秋山殿かわいい、戦車最高と心の中で唱えながら鑑賞して、「ガルパンは良いぞ」とツイートするまでが様式美なのである。
4位:ジュラシック・ワールド
シリーズ4作目なので、いままでの作品のあらすじを知っておいたほうが良いだろう。
ジュラシック・パーク:島で恐竜を蘇らせたが、余計なことをして恐竜に殺される
ロストワールド/ジュラシック・パーク:別の島で、余計なことをして恐竜に殺される
ジュラシック・パークIII:島に余計なことをしに行って、恐竜に殺される
そして今作、ジュラシック・ワールドは最初の島で、また余計なことをして恐竜に殺される話だ。
単体でも楽しめるが、初代ジュラシック・パークを観ているとニヤニヤできるシーンが多い。
「あー、こいつ余計なことするんだろうなあ」「そして殺されるんだろうなあ」という期待通りに人がゴミのように死んでいく。最高だ。
3位:マッドマックス 怒りのデス・ロード
4DXでこの作品と出会えるとは、なんてラブリーな日だ。
映画館もめっちゃノリノリで普段より協力な設定にしていたのか、砂嵐に突入するシーンで笑っちゃうぐらいスモークを炊かれて画面が観づらかったけど、4DXで観るべき作品だ思った。
映画館の大音量で観るのもいいし、みんなで集まって一つ一つのシーンにツッコミを入れながら鑑賞するのも最高だろう。
2位:キングスマン
キック・アスが大好きな人なら間違いなく喜ぶ作品。
予告編を見るよりも、バーでの戦闘シーンを観たほうがどういう映画かよく分かる。
観終わったあと背筋がピンとなる。
サミュエルLジャクソン演じる狂った悪役も最高だ
1位:バクマン。
神は細部に宿るというが、美術スタッフやOP/ED映像を作ったスタッフの仕事っぷりが半端ない。
ジャンプ大好きっ子なので色々思い入れがあるシーンが多すぎて一般の感想と乖離していることは十分承知しているが、文句なしの2015年最高の映画だ。
関連記事:原作の映画化じゃない、独自の王道映画を撮った「バクマン。」
以上が2015年に鑑賞した映画ランキングだ。
2015年前半に観た映画は、後半のものと比べると正直なところ細かい部分の記憶が飛んでいて、どうしても不利になる感じがする。内容は覚えていても、その時どのように感じたのかまでは、はっきりと記憶に残っていないものだ。
マメに感想をまとめておくべきだなと痛感した。
さて、もう一つ紹介したい作品がある。
ランキング対象外:スター・ウォーズ/フォースの覚醒
2015年にフォースの覚醒は結局5回鑑賞したが、国内最高のクオリティでフォースの覚醒が観られるという大阪エキスポシティでレーザーIMAX版をこれから鑑賞予定だ。現在進行形で鑑賞が続いているので、2015年のランキングからは外した。
そもそも単年度ランキングに入れていい作品じゃない。いまのところ人生最高の映画に位置している。スター・ウォーズに少しでも興味がある人は絶対に見るべきだし、そうでない人はこれからスター・ウォーズを深く知ってほしい。
これほどの作品を生み出してくれてありがとう、J.J.エイブラムス。
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