2017年05月25日

ARMSはSplatoonの背中に追いつけるか?


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Switchの新規タイトルである「ARMS」が6月16日に発売される。先日、世界配信されたARMS Directでソフトの内容や体験会などの詳細が明らかになった。
このARMSの販売戦略は、明らかにWii UにおけるSplatoonの成功体験を元に組み立てられている。

5月27-28日、6月3-4日に全世界でARMSの先行オンライン体験会「のびーるウデだめし」が開催される。これはSplatoonおよびSplatoon2発売前に実施された試射会と同様のプロモーションだ。
ファイターの追加、ステージの追加、アームの追加が発売日以降に無料アップデートとして提供されるのもSplatoonと同様である。

ついでにいうと公式Twitterで少しずつ情報を出していく方式もSplatoonに近いものを感じる。

ソフトの中身に関しても、ジャンルが違う割にはどことなく似た雰囲気がある。
対戦に特化したゲーム内容、キャラのカスタマイズ、ゲーム内の独自言語の文字などからそのように感じられるのだろうか。
事前の情報が一切ない状態でいきなり映像で発表されたのもSplatoonに通じるものがある。

任天堂は、ARMSを第二のSplatoonにしようとしているのだろうか。ARMSは、Splatoonに追いつくことができるだろうか。

Splatoonはとにかく、第一印象からとてつもないインパクトを与えるタイトルで、第一印象は雷に打たれたような、恋に落ちたような感覚だった。続報が出るまで、何度も繰り返しプロモーションビデオやE3会場でのプレイ動画を見続け、脳内で仮想のSplatoonを遊べるようになり、オンライン体験会では「このゲーム、遊んだことある」と錯覚するほどだった。
E3で発表されたWii Uの新作「Splatoon」に見る、任天堂のアイデア
"Splatoon完成披露試射会"で見せた任天堂の新しい広告戦略

ARMSも、初出の映像でかなりのインパクトを与えてくれたものの、Splatoonのような革命的なゲームには思えなかった。必ずしも、ゲームの映像を初めて見たときの印象と、実際にプレイしたときの楽しさが連動するわけではないが、Splatoonの背中を追うタイトルとしては力不足に感じることは否めない。

また、任天堂の熱心なプロモーションに対して、Switchユーザ側から十分な反響がないように思える。先日のARMS Directでも、さまざまな新情報を出していながら、放送の最後におまけとして流された2分間のSplatoon2のPVに話題を持っていかれてしまった。すでに多くのファンを獲得したSplatoonと比較するのがかわいそうではあるが、もう少し注目されてほしいものだ。

もちろん、個人的にはARMSには期待しているが、任天堂がARMSに対して「Splatoonと同等の自信があるから、同様の戦略を取っている」という考え自体が違うのかもしれない。
以前、Splatoonの販売戦略について分析した際に、将来の展望として以下のように記述した。

Splatoonは、岩田前社長が最後に残した遺産であると同時に、ポスト岩田体制のスタートを象徴するソフトでもある。今後、任天堂の歴史を語る上で「Splatoon以前」「Splatoon以後」と分けられるぐらいのタイトルだと思っている。
任天堂株主が見るSplatoonのマーケティング

「Splatoon以後」、これが現時点でARMSを形容する最も適切な言葉ではないだろうか。
任天堂は、ARMSを特別にSplatoonに寄せてきたのではなく、今後の任天堂のスタンダードとなるビジネススタイルをARMSで試す、テストケースとみているのではないだろうか。

Splatoonの大成功は、任天堂にとってもイレギュラーな出来事であったことだろう。なぜ成功したのか分析し、今後に活かす必要がある。そのためのARMSだ。同じような戦略で販売した2つの異なるゲームソフトがあれば、比較ができる。

任天堂はARMSで二匹目のドジョウを狙っているのではなく、二匹目のドジョウが現れたときに確実に捕らえるためのトレーニングをしているのだと感じる。もちろん、ARMS自体がそのドジョウに化ける可能性は十分にある。

さて、ARMSは二匹目のドジョウになれるだろうか。実は、私はARMSをSwitch体験会ですでにプレイ済みである。

switch2017.01-6
任天堂はSWITCHにどんな未来を託したか?

プレイ時間は短かったものの、すでにゲームそのものには触れているわけで、ARMSが任天堂の全面的なプッシュに耐えうるほど面白いゲームであることは理解している。
ただ、たかだか数分のプレイでゲームの本質が見極められるはずもなく、Splatoonやゼルダの伝説 ブレスオブザワイルドのような、雲の上の存在に手が届くかどうかという点において、まだ不透明だ。発売が楽しみであり、期待はしているが、ヒットするだろうという確信はない。

まあ、購入後すぐにゼルダ史上最高傑作だと確信したブレスオブザワイルドに対して体験会の時点で「マップが広いだけのいつもどおりのゼルダだった」と感想を書いていた私が抱いた印象など、何の価値もないのだが。


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