任天堂の20世紀、任天堂の21世紀 12章:NINTENDO64 2000年(2)

間を空けないソフト供給
次世代機が発表された後でもNINTENDO64ではソフトが出続ける。9月27日には任天堂発売でチュンソフトの「不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来！シレン城！」が発売された。NINTENDO64の主たる購買層が低年齢層であることを配慮し、今までの不思議のダンジョンシリーズとは一線を画した子供向けのCMを打ち、ゲーム内容もエンディング到達までの難易度を下げている。NINTENDO64のハード普及よりもむしろ、すでにハードを持っているユーザーに向けたソフト戦略であろうか。

続いて10月21日にレア開発の「パーフェクトダーク」が発売される。海外で人気のあった「ゴールデンアイ007」のシステムを使ったソフトで、メモリ拡張パックを必須とし同梱版と通常版の2つが発売される。さらに続いて11月10日にはマリーガルのノイズが開発した「カスタムロボV2」、11月21日にトレジャー開発の「罪と罰 地球の継承者」、11月27日にレア開発の「バンジョーとカズーイの大冒険2」が発売される。12月に入ってもソフトの供給は続く。12月7日にはハドソン開発の「マリオパーティー3」、12月14日に任天堂開発の「ポケモンスタジアム金銀」が発売される。

離れたサード
9月末から連続的に7本の任天堂ソフトが発売されたが、ポケモンスタジアム金銀を除いてほかはすべて任天堂以外の会社が開発を行っている。さらに、その間サードパーティー製ソフトはカプコンとコナミが1本ずつ出したにすぎない。NINTENDO64という限定された市場で確実に収益を得るのは任天堂だけになってしまったのだろう。プレイステーションと比較して狭すぎる市場、開発の難しいハード、圧倒的な任天堂の独占状態、姿を現した次世代機、どれをとってもNINTENDO64サードパーティーにとっておいしくない市場になってしまっている。しかし、任天堂の傘下に入り込みセカンドパーティーとして開発を行っている会社にとってNINTENDO64はどうだろうか。消費者が安心して購入する任天堂ブランド、豊富なCM枠など有利な状況がある。それに次世代機での開発でも有利に任天堂が動いてくれるかもしれない。

NINTENDO64はすでに任天堂の手から離れてしまったといっても過言ではないだろう。

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不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来！シレン城！

シレンが幼少の頃の物語。鬼たちの襲撃から築城によって村を守るためにシレンが不思議のダンジョンを冒険する。

毎回入るたびに地形が変わる不思議のダンジョンを、強化したり特殊効果をつけられる武器と防具、様々な効果を発揮する杖や巻物などを駆使し奥へ奥へ進んでいくシリーズ。新たに仲間のキャラや築城のための材料集めなどが加わっている。クリア後の隠しダンジョンも豊富。

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パーフェクトダーク

エージェントのジョアンナが潜入諜報活動を行ううちの大きな陰謀に巻き込まれていく、主観視点の3D願シューティングゲーム。
一時、タイトルが「赤と黒」という何とも言えない微妙なものに変更されそうになったが、結局元のタイトルであるパーフェクトダークで発売された。

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罪と罰 地球の継承者

食糧増産のために作り出した人工生物ルフィアンにより荒廃した未来の日本で主人公のサキや武装ボランティア、救済グループなどの戦いが始まる。

照準と自分の両方を同時に操作して銃を撃ちまくる爽快なシューティングゲーム。難易度はやや高め。開発元のトレジャーはシューティングゲームで定評がある。