2004年12月01日

任天堂の20世紀、任天堂の21世紀 11章:NINTENDO64 2000年(1)


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低年齢層対象ソフトのヒット
前年末の発売ラッシュの後、2000年のNINTENDO64は静かにスタートした。この年、任天堂発売のソフトで最初に出たのは「星のカービィ64」である。3DCGを使って描写された2Dのアクションゲームで、開発は任天堂と長いつきあいのあるHAL研究所である。低年齢層を中心にヒットし、最終的に70万本以上を売り上げて2000年の全ゲームソフトのなかで9番目に売れた。HAL研究所は続いて釣りゲーム「糸井重里のバス釣りNo.1決定版!」を発売するがヒットには至らなかった。

資源の流用
4月には久しぶりの任天堂開発ソフト「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」が発売される。しかしこれは完全な新作ではなく、「ゼルダの伝説 時のオカリナ」のシステムをベースとした作品である。まったくの新作のソフトを作るよりも手間はかかっていないはずだ。やはり任天堂の主力は次世代機に向けられているのだろう。

セカンドの活躍
6月、ファミコン時代の名作エキサイトバイクを3Dにリメイクした「エキサイトバイク64」が発売される。開発はレフトフィールド。モトクロスという特異な題材とすぐに転倒するストイックなゲーム性が災いして市場の反響は冷ややかだった。その後、任天堂の看板キャラクターであるマリオを題材としたソフトが2本連続して発売される。「マリオテニス64」と「マリオストーリー」だ。前者は1999年にマリオゴルフを作ったのと同じ、キャメロットの手によるもので、後者は任天堂の開発機材の制作などで任天堂と協力関係にあるインテリジェントシステムズが制作をした。マリオのブランドイメージか、ゲームの質が良かったのか双方とも非常に良い売れかたをする。

安定期へ
2000年の前半を終え、NINTENDO64は安定期に入ったといえるのではないだろうか。ハードウェアのシェア増を第一目標とし空回りし続けた以前と比べて、ゆっくりとしたペースで確実にユーザーを満足させるソフトの供給が行われるようになってきた。なにが変わったのだろうか?セカンドパーティーと呼ばれる開発会社の取り込みが最も重要だったと思われる。1998年末から振り返ってみると任天堂自社開発で1から作ったソフトは1本もない。自社開発ソフトはバージョンアップに留まったポケモンスタジアム2と、前作からシステムを継承したムジュラの仮面だけである。それなのにヒットを飛ばし続けられたのはセカンドパーティーの存在に他ならない。

こうして少数精鋭をうたい、サードパーティーを受け入れなかったがために魅力あるソフト数を提示できなかった任天堂が、セカンドパーティーを大量に取り込むことによって狭い市場ながら確実に売り上げる体制を整えた。それはまるでプレイステーションに敗北したNINTENDO64市場を実験的に新たな体制を模索する土壌として利用しているかのようである。目の前の勝利よりも未来の市場での基盤の構築を。任天堂はそう考えているのではないだろうか。そして、その中で開発チームはその基盤にのるソフトウェアの開発を水面下でひっそりとすすめる。

この後、任天堂は次世代機の発表を大々的に行う。

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星のカービィ64

ゲームボーイで発売された「星のカービィ」シリーズの最新作。敵でも何でも吸い込み、能力をコピー、ミックスできるカービィが奪われたクリスタルを求めて冒険する。

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糸井重里のバス釣りNo.1決定版!

スーパーファミコンで発売されたソフトの続編。ゲームのウソっぽさをなくし、バス釣りの基本を踏まえた釣りが楽しめる。

巻き上げ負荷も味わえる「つりコン64」で遊べばさらに臨場感を味わえる。

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ゼルダの伝説 ムジュラの仮面

3日間で月が落ちてきてしまう世界でリンクがムジュラの仮面を求めて冒険する。独特の雰囲気と気の利いた台詞回しが特徴。時のオカリナの直後のストーリーである。

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エキサイトバイク64

モトクロスを題材としたレースゲーム。ミニゲームとしてファミコン時代の前作を収録するなど内容は非常に豊富。コースエディット機能もある。

とにかくよく転ぶ。慣れるまで非常に苦労するが、慣れてしまえば自由自在にマシンを操れるようになる。しかし、タイムアタックをするようになるとわずかなミスで大幅なタイムロスとなってしまうため何度も何度も挑戦しなくてはいけない。

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マリオテニス64

オーソドックスなテニスゲーム。ボールをリングにくぐらせるモードや、コートが傾きアイテムが出現するモードなど多彩なモードで長く楽しめる。

マリオテニスGBと連動し、育成したキャラクターでプレイが可能。初心者も安心して遊べる難易度だが、とことんやりこむことができる。

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マリオストーリー

アクションRPG。2Dのペラペラなマリオが相変わらずクッパを倒すために冒険を繰り広げる。当初はスーパーマリオRPG2という名称で発売されるはずだった。


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この記事の前後の記事
2004年12月01日:任天堂の20世紀、任天堂の21世紀 12章:NINTENDO64 2000年(2)
2004年12月01日:任天堂の20世紀、任天堂の21世紀 10章:NINTENDO64 1999年(2)

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