2004年10月07日

ちょっと待って、その体験版って大丈夫なの?


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biohazard4体験版週刊ファミ通10月29日号増刊「ファミ通カプコン DOUBLE DISC EXTRA」に、カプコンが今冬にゲームキューブでの発売を予定している「バイオハザード4」の体験版が付属していることはご承知の通り。非常に出来が良く、普段はやらない攻略記事まで掲載したぐらいだ。まだ店頭に置かれているはずだ。遊びたい人は今すぐ買いに行こう。少なくともゲームの出来は非常によい。

ゲームの出来はよいのだが、体験版の販売形態には疑問を抱かずにはいられない。

フルモデルチェンジと銘打った今作は、既存の同シリーズとは様々な面で一線を画している。ゲームシステムの変更については攻略記事の方でさんざん書いたが、それ以外の部分で大きく変わったところがある。多少の語弊はあるだろうが、バイオハザードと言えばゾンビから逃げ、それを撃つゲームだった。だが、今回のbiohazard4では狂気に満ちあふれた村人たちが敵だ。集団で襲ってくる彼らを撃たねばならない。より一層の緊張感と恐怖を感じることが出来る。このフルモデルチェンジはbiohazard0で感じられたマンネリ感を打ち砕くようなパワーを感じる。

体験版のため、村人達の正体は明らかになっていない。─ 人間のように見えるけど化け物でした!ってオチも考えられる。─ だが、少なくともこの体験版の中で彼らは言葉を発し、村の中で仕事を営んでいる。これらの村人を正当防衛、あるいは先制攻撃で撃ち殺すさまはいままでのシリーズよりも遙かに暴力的で残酷だ。この体験版では村人を殺しまくるか、より残酷なシーンが流れるゲームオーバーシーン、つまりは主人公の死に様を見なくてはいけない。特にゲームオーバーシーンはゲームキューブで発売されるようになってから、映像がリアルになった分、残酷さが増している。

こういった内容に非を唱えるつもりはさらさら無いし、規制しろなんて騒ぐつもりもない。まして、暴力に満ちあふれたゲームをプレイした子供が犯罪に走るなんて馬鹿な考えは持っていない。だけど、判断の余地は与えるべきじゃないのか?

一応、DISCにはこう記述してある「このゲームには過激な表現が含まれています」。だが、本の表紙には小さなDISCの写真が載っているだけ、それに同じ文章が見えるが読める大きさじゃない。要するに買う段階ではわからないのだ。

バイオハザードが残酷なゲームなんて小学生でも知っている。わざわざ注意を書くまでもないだろう、と言う意見もあるだろう。だけどその小学生の親はそんなことを知らないかもしれない。彼らにはゲームの中身がどうなっているのか知るすべがないのだ。そして、知ろうともしていない。彼らの中には子供達に残酷なゲームで遊んで欲しくないと思っている人が少なからずいる。そして、この残酷なゲームの付いた本の代金、1,490円を支払うのも彼らだ。また、子供にこの本を手渡す本屋の店員も本のオマケの中身まで興味を持たない。

繰り返すが、ゲームが残酷だからといってそれを問題にするつもりはない。それでも、ゲームが悪影響を及ぼすという意見もたしかにあるわけで、それを異常なほど気にするタイプの人間が居ることは認めている。実証はされていないがこういう説がある。暴力的なゲームが与える影響は映像のリアリティが増すほど大きくなり、より残酷な映画などと比べ、自らの意思で操作する分、重大な影響を及ぼす可能性がある。─たしかに説得力はある。

ゲーム業界もそのような意見を重くみて昨年、CEROというレーティング機構を発足した。審査を行い「全年齢対象」「12歳以上推奨」「15歳以上推奨」「18歳以上推奨」の4段階でゲームの分類をする。成人向け書籍などのように販売の際に強制力や罰則はなくあくまで指標という位置づけではあるが、多くのゲーム会社が加盟している。もちろん、biohazardシリーズを発売するカプコン、ファミ通を出版するエンターブレインも会員だ。

本の記事によるとCEROでのレーティングは審査中だ。既存のシリーズは18歳以上推奨、ないしは15歳以上推奨となっている。おそらくbiohazard4もその枠内に収まるだろう。

biohazard4や関連企業に否定的な意見を持っているわけではない、体験版を見る限り、非常に良くできているし、売れて欲しいと思っている。出来が良すぎるが故に扱いは慎重にすべきだ。CERO審査で高位レーティングが予測されるソフトを注意書きもなしにオマケとして付ける体勢は誉められたものではない。

ここまで危惧するのにはそれなりの理由がある。攻略情報を掲載後、情報に漏れがないかネット上で調べていたときのことだ。明らかに子供、中学生程度が書いていると思われる文章で、残酷な表現を楽しんでいるような記述を目にした。ゲームに登場する村人たちを口汚く罵ったりもしている。たしかに、子供とはそういうものだ。否定するつもりはない。だが、親はこの状況を把握しているのだろうか?

ゲーム雑誌にCEROのレーティングを適用しろと言っているわけではない。だが、少なくとも、ディスクに載せた注意書きと同じものを表紙にちょこっと載せるぐらいの配慮はすべきではないだろうか?

この1,2年で「ゲーム離れ」と言う言葉をよく耳にするようになった。ゲームに携わる人はよく考えて欲しい、ゲームは誰のためにあるのか。ゲームで遊ぶ人にも考えて欲しい、どうしてゲームが好きになったのか。すべての人に考えて欲しい、ゲームはどうあるべきなのか。


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コメント

この重要な話を読めて良かった。
リアルさ…現実との差が縮まれば縮まるほど出てくる問題もありますからね。
雑誌にも内容によっては残酷表現表示が必要かもしれませんね。
選ぶ側だけでなく、売る側の真剣な態度が必要不可欠と。
暫くは教育と相反するものである気はしますが…

しかしながら面白そうなのでこっちも体験版を探して買ってみます〜

CEROが積極的にPRして、販売店や普段ゲームをしない消費者に周知徹底して頂ければ、どんなに残酷なゲームが出ても構わないと思います。パッケージにわかりやすく表示しているわけですから。

そうやってCEROががんばって活動しているのに、普段とは違う流通経路でレーティング表示なしに残酷な内容を含むソフトが消費者の手に渡る、これが一番問題にしたい部分なんです。

体験版だから内容短くて大丈夫、なんて言い訳をしていつまでも甘い認識でやってたら困るのは自分たちなのに。

あと、性表現では以前から厳しすぎるぐらい自主規制が徹底されていましたが、暴力表現に関しては意識が低すぎる気がするんです。

性器の露出のなんて基準なら線引きはたしかに簡単でしょうが、暴力表現は線引きが難しい。だからこそ、CEROにもしっかりやってもらわないと困ります。血の色が赤いからダメ!、緑だから人間じゃないので大丈夫!なんてことになってたら目も当てられません。


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