2005年01月12日

レビュー:さわるメイドインワリオ


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DSCN1196.jpgタイトル:さわるメイドインワリオ
発売:任天堂
開発:インテリジェントシステムズ
発売日:2004年12月02日
価格:4,800円(税込み)
amazonで購入

NINTENDO DSの同時発売ソフトの一つでジャンルは「さわる瞬間アクション」とDSで搭載した機能のうち、タッチパネルを駆使したミニゲーム集だ。

メイドインワリオシリーズは元々は64DDソフトの「マリオアーティスト ポリゴンスタジオ」の中に収録されているミニゲーム「サウンドボンバー」から派生したソフトで、今回の「さわる」を含めいままで4つの作品がリリースされている。

名称
機種
発売日
価格
メイドインワリオ
ゲームボーイアドバンス
2003年3月21日
4800円(税別)
あつまれ!!メイドインワリオ
ゲームキューブ
2003年10月17日
3800円(税別)
まわるメイドインワリオ
ゲームボーイアドバンス
2004年10月14日
4800円(税込)
さわるメイドインワリオ
ニンテンドーDS
2004年12月2日
4800円(税込)

一覧表を見ると分かるように、「まわる」から「さわる」の間が異常に短い。
「まわる」はゲームボーイアドバンスソフトではあるが、回転センサーをカートリッジ内に搭載した意欲作だ。

個人的に2004年の任天堂最高傑作と考えているドンキーコングジャングルビートで見せたプリミティブ(原始的)な体験を「まわる」と「さわる」から得ることが出来る。つまり回転センサーやタッチパネルのような刷新されたインタフェイスでゲームの上級者と初心者が同じように楽しめるようになっている。これに関しては両方のソフトはそれぞれ工夫をし、非常に高いレベルで新しいインタフェイスを楽しめるようにしていて素晴らしい。

しかし、新しい2つのインタフェイスでせっかく新しいゲーム体験ができるというのに、同じシリーズの連発と言うこともありどうしても似通ったゲームが双方に収録されているのが非常にもったいなく思える。両方とも買ってしまった人はちょっと損かとも思うがDSのGBAスロットに「まわる」を差し込んだ状態で「さわる」を起動するとちょっとしたおまけが出てくる。これで少し救われるかもしれない。

「まわる」の話は置いといて、「さわる」の話に戻ろう。
とにかくタッチパネルを中心としたゲームである。メニュー画面もすべてタッチパネル、メッセージの早送りでLRボタンを使ったり、中断のときにStartか↑ボタンを押すようになっているだけで、他はとにかくタッチパネルだ。非常に徹底している。画面を非常に激しく扱うのでこのソフトでプレイする前にはサードパーティ製の保護シートを装着した方が良いだろう。

収録されているミニゲームは同シリーズの既存ゲームをタッチパネルに焼き直しただけのものもごく一部含まれているが、ほとんどが新作で、ちょっと見ただけじゃプレイ方法も分からないようなのもあったりする。テンポ良く進むゲームの中で5秒程度のうちに解法を探し出し、画面をタッチして思い通りにクリアできるのが非常に心地よい。また、ゲーム画面が他の任天堂ソフトじゃなかなか見られない尖ったセンスで彩られている。このあたりは好みの問題になるが、プレイしていて非常に愉快だ。任天堂作品のパロディも多く含まれており、ファンにはたまらないものがある。

このようにタッチパネル主体ではあるが、マイクを使ってプレイするミニゲームも多く収録されている。また、短時間で2画面を同時に見るのは難しく、他のソフトでも動的な場面で2画面を活用することは少ないが、このソフトでも例外に漏れず上画面をあまり使っていないことが多い。おかげでスクリーンショットなどでゲーム画面を見ると上画面が寂しい印象を受けることもあるようだ。ただ、ステージ間のデモや比較的制限時間の長いミニゲームでは非常にうまく2画面を活用している。

このソフトを最初に起動したときに左利きか右利きかを聞いてくる。これはどういう事かというと、多くの場面で利き手によって内容が変わってくるのだ。この配慮はすごいと思う。まず、タイムリミットを示す爆弾が右利きだと左下に表示されるが、左利きだと右下に表示される。実際にプレイすると分かるが、これが逆になると自分の手のひらで見えなくなる場所なのだ。
他にも例えば画面内に手首が出て人差し指で投げ輪を受けるミニゲームで、右利きなら右手、左利きなら左手が出る。横スクロールするミニゲームなら右利きで右側に、左利きで左側に向かってスクロールする。画面左右半分を扱うミニゲームであれば自分の手のひらで隠れないように利き手側を中心にプレイすることになる。実際自分の利き手と反対側の設定にしてプレイすると確かにやりづらく感じる。また、先ほど使用するボタンについて書いたが、LRボタンが同じ機能、スタートボタンと↑ボタンが同じ機能になっているなどの配慮もある。

これはこのソフトの優秀さも示しているが、逆に言えば他のソフトでもこれと同じような配慮が必要であることも意味している。タッチパネルを主体とするならば、メーカ側には多大な配慮が必要になるようだ。
また、このことはタッチパネルを活用することで画面半分が犠牲になりかねないことも意味している。だからこそDSは2画面を備えているのだろう。

左利きの件はともかくとして、とにかくこのソフトは丁寧に作り込まれた良作だ。ジャングルビートと同じく革新さを備えながらそれだけでは終わらせない内容になっている。DSのデモンストレーションとしての役割は十分果たせている。ただ、そこまで深いソフトではないので、やり込めばわりと早い段階で飽きてしまうだろう。どんな人にでも安定してお薦めできるソフトだが、大絶賛するほどのものではない。

他にやるソフトがないのであれば買って損はない。そしてアシュリー(ゲーム内のキャラ)を堪能して欲しい。アシュリーはなかなかよくできたキャラだ。

最後に、このゲームと一部のDS本体の組み合わせで不具合が出ているので、クリアできないゲームがある場合は任天堂に連絡することをお薦めする。


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コメント

あの歌良いよねぇ(=´∇`=)

アシュリー大好き!


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