2006年06月10日

任天堂経営方針説明会 テキスト起こし5


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テキスト起こし目次

任天堂経営方針説明会 テキスト起こし4の続き

・Wiiは次世代ゲーム機ではない
・携帯ゲーム機での変化が据置ゲーム機でも起こる
・任天堂は技術を否定しない、プロセッサ性能至上主義ではないだけだ
・暗に他社を否定しつつ、自社の過去も否定
・触りたくなるコントローラ

--任天堂経営方針説明会 テキスト起こし5 ここから--
(据置ゲーム機は不要か?)
このように、E3では大変な好評をいただいたわけなんですけれども、ま、世界全体で据置型から携帯型へのシフトが進む中で、据置型ゲームはどのような姿であるべきかと、いうようなことを私どもはずいぶん考えてきました。

ま、そもそも、世界全体でこれほどまでに据置から携帯へのシフトが進んでいるのに、本当に新しい携帯…んっ…失礼しました…本当に新しい据置型ゲーム機はいるんだろうかというような議論さえ、社内では、ずいぶん議論がありました。

そしてまた、そういうふうに疑問を持たれる方がいても、何ら不思議ではない状況ですから、私たちは、その疑問への答えを示さなければいけないというふうに思っています。

私たちは、「"携帯型か据置型か"という区別ではなくて、ゲーム機は生活の中にいかに自然に入っていけるか否かということで考えてはどうか」というふうに、今思っています。

もちろん、ゲームの中で、日常生活とはまったく違う別の世界に没入して遊ぶゲーム…、まあ任天堂で言えば、例えば『ゼルダの伝説』なんかが典型的なゲームでしょうけれども、そういうものはそういうもので、存在価値がありますし、そういうものを待ってくださっている世界中のファンの皆様に向かって、今後も、任天堂はそういうソフトを作っていくべきだと思うんですね。

しかし、これからゲーム人口をこれから拡大していこうということを考えたときに、全く別な世界…日常とは無関係な世界で遊ぶゲームだけではなくて、日常生活の様々なテーマと繋がっていて、日常生活の中に浸透していくようなゲーム、そういうものがあることで、生活の中にゲーム機が自然に入っていくかどうかと。

まあ、言い換えれば、結果、そのテーマに多くの人が興味を持てるのかどうかということが重要ではないかと思っております。

たとえば先ほどの、えー、DSの例で言えば、なぜ脳トレは売れたのか、なぜえいご漬けは売れたのか、なぜ常識力のソフトはタイトル(『日本常識力検定協会監修 今さら人には聞けない 大人の常識力トレーニングDS』)を聞いただけで欲しいと言ってくださる方が沢山いるのか、それは、日常生活と関わりがあるから…日常生活の中に自然に入っていけるテーマだからというふうに私たちは考えています。

(Wiiは次世代ゲーム機ではない)
任天堂のWiiのコンセプトはいわゆる「次世代ゲーム機」とは一線を画す、まったく新しい体験を提供するというのが考えです。

多くのみなさんは「次世代ゲーム機戦争」という言葉をよく使われます。ただ、これは、私はE3の時にも何度も繰り返し取材で申し上げたことですが、誤解を恐れずに申し上げれば、任天堂は次世代ゲーム機を作っているとは思ってないし、次世代ゲーム機戦争をしているとは思っておりません。

次世代っていうのは、今までの延長にある、次にあるものを意味しますから、従来路線の延長を意味する言葉です。

私たちは、そこに興味はありません。

今までの延長上に進んでも、マーケットが増え…広がるとは思えないし、ゲーム人口が増えるとは考えていないからです。ですから、私たちはまったく新しい体験を提供できるゲーム機を作る道を選択しました。

携帯ゲーム機では既に、プロセッサ性能至上主義からのパラダイムシフト(競争の仕組みの変化)が起こりました。DSとPSPが発表されたとき、今日の史上の状況を予測できた方はほとんどいらっしゃらないのではないかと思います。

2年前には予測できなかったような変化が起こったということは、どういうことかというと、いわゆるパラダイムシフトが起こって、"お客様"の定義、"ゲームと呼ばれるもの"の定義、そして、"マシンの魅力"の定義というものが一変してしまったからだというふうに私たちは考えております。

そして、これと同じ事が据置型でも起こりうるはずだというのが任天堂の考えです。それに基づいてWiiのコンセプトは組み立てられております。もちろん、何が正しいのかを決めるのは私たちではありません。世界中のお客様だと思います。

我々の、まったく新しい遊びの提案を支持していただけるのか、それとも、いわゆる次世代ゲーム機のもたらす豪華な絵、豪華なゲームが支持されるのか、私たちは、いま、「やることはやったので、審判を待つ」という気持ちです

ただ、E3の結果、そしてE3に来られた方々の反応を見て、私たちは強い手応えを感じることが出来ました。

(従来路線とは異なるWiiのコンセプト)
私たちはWiiにおいて、技術の進歩を従来路線とは異なる、活…方向に活用したいというふうに考えています。別に、私たちは技術の進歩を否定するつもりはありません。

まあ、よく任天堂は、ハイディフィニションテレビ(HDTV、いわゆるハイビジョン対応テレビ)にも対応しないし、えー、機械の性能を上げることには興味がないみたいだし、技術の進歩に興味がないんじゃないかと、いうふうなことをおっしゃる方がいらっしゃいます。…そんなことはありません。

技術の進歩っていうのを、どんな形で使うのか、どういう方向に使うのかっていうことは、色んな選択肢があるというふうに思ってます。

もちろん、プロセッサ性能至上主義で、新しい半導体技術をハイスピードにするんだ、高性能にするんだ、という方向に振り向ければ、消費電力は大きくなりますし、筐体も大きくなりますし、冷却のためのファンで動作もうるさくなっていきます。

逆に、新しい技術を省電力…電力を節約する方向に振り向ければ筐体は小さくできますし、静かにすることもできます。

ここに邪魔にならないって書きましたが(※スライド:「薄く、小さく、邪魔にならない。/静かで、消費電力も少ない/TVのリモコンのように誰でも直感的に使えるワイヤレス・コントローラ」)、邪魔っていう表現を、ゲーム機を作っている会社の社長の発言としてするのはふさわしくないかもしれませんが、現実に、今のゲーム機を邪魔だと感じている方がたくさんいらっしゃるというふうに私は認識しています。また、それを前提に考えないと、ゲーム人口は広がっていかないと思っています。

今のゲーム人口というのは「ゲーム機は邪魔じゃない、自分はこれで受け入れる」って言っている方だけが、お客様なんです。「ゲーム機は邪魔だ」って感じてらっしゃる方かもしれない方にも、「じゃあ、こんな形ならいかがですか?」ということで、認めていただけないと、もう、大きくてうるさくてケーブルがごちゃごちゃしているだけで、もう、「1台もこんなものはいらない」というふうに考えてらっしゃる…特に家庭のお母さんというのはたくさんいらっしゃると思うんですね。

それと、えー、これまで、ゲーム機のコントローラというのは、基本的に、ゲームをしないときってのはいつも片付けられていた、というふうに思います。しかし、一方で、テレビのリモコンなどは常に片付けられずにだいたい手の届く場所に置いております。もう、お茶の間のテーブルの上とかでしょうかね。

で、私たちはお茶の間のテーブルの上にいつもWiiリモコン、これですね(どこからかWiiリモコンを取り出して持ち上げる)…えー、この新しいコントローラーですが、これが置かれている姿。そういうことをイメージしたらどうか、そういうライフスタイルが実際に起こりうるように出来ないだろうか、もし、それが実現できたら、その時に「ゲームと人の関係は変わる。」「ゲームと家族の関係は変わる。」「ゲームと家族の中でゲームをしない人の関係が変わる。」かもしれない。そういう思いです。

また、先ほど、えー、皆さんにもご覧いただいた「直感的なコントローラでテニスをする姿」というのは本当に誰にでも出来そうな動作で、多くの人が触ってみたくなると思います。

今までのボタンやレバーがいっぱいついたコントローラを、遊ん…ゲームで遊んでいる人が身の回りにいたとして、遊んでいる横に立った人に、「やってみる?」ってこうコントローラを渡そうとしたときに、普段ゲームをされていない方はほぼ例外なく、「いや、私には出来ないですから」と言って後ずさりしまうんですね。

ですが、逆に、えー、今日お見せしたような(コントローラの)使い方であれば、誰もが「やぁ、ちょっとやってみたい」と、逆に、「やってみる?」と言われる前に、声を掛けていただけるんじゃないかそんなふうに思っています。
--任天堂経営方針説明会 テキスト起こし5 ここまで--

あと20分ぐらい残っているなあ。
JOJO3部でいうと、DIOの館に入ったあたり

任天堂経営方針説明会 テキスト起こし6に続く


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2006年06月11日:任天堂経営方針説明会 テキスト起こし6
2006年06月10日:任天堂経営方針説明会 テキスト起こし4

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コメント

「審判を待つ」格好良いですね、岩田社長!! SFC以来になりますかねぇ~任天堂(据え置き機)にお世話になるのは、期待してますよ!!

 オイラには「据置型=ウィザードリィみたいな本格的なRPG」「携帯型=テキトーに簡単にしたゲーム」というイメージがあります。
 実際、携帯型では、外出先でマッピングしながらゲームはできません。プレイ時間の問題からセーブポイントも沢山作っておかなきゃなりません。作る側もある程度妥協しながら、作っていることがあるでしょう。
 そのおかげで、ゲームが取っ付きやすくもなってはいるのでしょうが。
 wiiが「邪魔にならないゲーム」を目指しているのなら、携帯と据置の垣根も取っ払ってくれそうですね。

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