2006年04月05日

CESA主催の賞がまた名称変更。10年間で4度目


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CESA(社団法人コンピュータエンターテインメント協会)が年に一度、東京ゲームショウの開催に合わせて発表している賞の名称が"また"変更された。新しい名称は「日本ゲーム大賞」…。これは、前に戻ってるじゃんとツッコミを入れて欲しいのだろうか。

過去の名称変更歴と、大賞受賞作品をまとめてみた。(96年は「作品賞」、それ以外は「大賞」)

開催年名称受賞作
備考
1996年CESA大賞'96サクラ大戦
第1回目
1997年CESA大賞'97ファイナルファンタジーVII
ゲームジャンル別部門を廃止
1998年第3回CESA大賞ゼルダの伝説時のオカリナ
名称を微妙に変更。一応、変更1回目
1999年第4回日本ゲーム大賞どこでもいっしょ
また名称変更「審査のしくみ、賞の設定などを見直し、さらに権威ある賞として~」
2000年第5回日本ゲーム大賞ファンタシースターオンライン
FF9/ドラクエ7/ムジュラは作品賞。ドラクエ7はベストセールス賞も
2001年開催なし-
2001年発売ソフトは第6回の集計対象となった
2002年第6回CESA GAME AWARDSファイナルファンタジーX
またまた名称変更「未発売作品を表彰する新カテゴリーを新設、大幅にリニューアル」
2003年第7回CESA GAME AWARDS太鼓の達人 タタコンでドドンがドン
ファイナルファンタジーXI
(大賞受賞は2作品)
グローバル賞新設/ベストセールス賞復活。ベストセールス賞はポケモンルビー/サファイア
2004年第8回CESA GAME AWARDSMONSTER HUNTER
INDIES部門新設
2005年第9回CESA GAME AWARDSドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君
作品賞はメテオスなど
2006年日本ゲーム大賞2006未定
またまたまた名称変更「ゲームファンはもとより広く内外に周知するために発展的に改称」

やる気あんのかって気がするのは自分だけだろうか。これだけしょっちゅう名称が変わる賞に権威もなにもないだろう。実際、賞を受賞したところで売り上げが変動するとも思えない。基本的に選ばれるのはCESA会員であるゲーム会社の作品なわけで、どうも自己満足でやってるような雰囲気を感じてしまう。

それはともかくとして、7月25日まで一般投票が行われている。この結果が直接大賞に結びつくのではなく、一般投票の結果を持ってノミネート作が選ばれる。ノミネートされた作品は業界誌編集者、流通関係者、クリエイターなどで構成された選考員によって選考が行われ、各賞が選ばれる。大賞と優秀賞については、一般投票の票数や売り上げ本数も考慮される。

まあ、なんだ。ちょっと分かりづらくて不透明な部分も多い選考方法だ。基本的には一般投票と売り上げで大賞が決まるようだが、選考員のさじ加減次第で受賞作が変わることもあり得そうだ。大賞はともかく、優秀作には「どうしてこんな作品が?」と思える作品が紛れ込むことも考えられる。

投票期間を考えると、つい先日発売され、好調なセールスを続けるファイナルファンタジーXIIが一番の大賞候補だろうか。他に、ファンの間で評価が高く、今のところファイナルファンタジーXIIを超えるセールスを記録しているおいでよどうぶつの森も受賞する可能性が高そう。少なくともこれらの作品は優秀賞はねらえるだろう。今までの同系統のソフトと比べて、100倍以上のセールスを記録した大人のDSトレーニングシリーズは、何らかの特別賞を受賞するだろうか。…このように容易に結果が予想でき、おそらくは大ハズレしないだろうと思われるところも、この賞の不必要さを表している気がしないでもない。

こういう怪しげな賞には、唯一のCESA個人会員であるところのゲイムマンさんに目を光らせて欲しい物だ。まあ、そのゲイムマンさんも相当プロフィールがあやしい。この御方は一応テレビとかにも出ているみたいなので、どっかの事務所に所属しているのかなあとぼんやりネット上で調べていたらトンでもないところに所属してた。悪役商会かよ!しかも悪役商会のサイトの連絡先メールアドレスがゲイムマンのアドレスだった。八名信夫さんのグッズとか直販しているみたいなんだが、メール出したらゲイムマンさんが対応してくれるのかなあ…。まあ、他のコワモテ俳優さんが対応しててもそれはそれで怖いが。

よくよく調べてみたら、Wikipediaによるとゲイムマンさんは悪役商会の経営者の息子だそうで。…納得。

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2006年04月01日:NITENDO DS Lightが発売に

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コメント

悪役商会とは。何と意外な。日本ゲーム大賞…初めて聞きました。プログラミング大賞かと思いましたが。ゲームオブザイヤーを決めるものなわけですね。
昔、ファミマガを買っていたころ、雑誌主催のゲームグランプリのアンケートにはよく応募してました。
確か、その年に出たゲームソフトを音楽、キャラ、操作性、オリジナリティ…などが5段階評価になっていて、一般読者が評価したものを集計して、大賞を決めてました。
他の雑誌でもやってるとこがありましたが、見比べると、同じゲームでもずいぶん違う評価を受けてるんですよねえ。

正直、大手ベンダーの持ち回りで大賞決めてるようにしか見えないので本当に価値が無いですね。ゲームに革命を起こしたと言えるよな『作品』にこそ、光を当ててもらいたいものです。

ゲイムマンさんの意外な経歴を知ってしまった…(苦笑)
フリーのゲームライターで個人会員なんて本当に大丈夫なんだろうかと心配でしたが、まさか「親の七光り」とは。

それにしても、CECAの対応はみっともない。
賞の名称変更といい、レーディング(CERO)といい、いい加減すぎる。
構成役員の大半がSCE寄りサードパーティ(任天堂は正会員ではない)だけに商業主義に走るのも頷けます。
業界関係者がお互いをヨイショし合ったところで、ユーザーには何の面白みもないですし。


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