2004年10月28日

PSPとニンテンドーDSを比べてみた


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 ※主な情報元は各発売元のサイトに掲載されたスペック表だが、一部情報はマスコミのサイトから収集した。
  プレイステーション・ポータブル(PSP) ニンテンドーDS
価格 PSP
20,790円(税別 19,800円)
PSPバリューパック
26,040円(税別 24,800円)
15,000円
発売日 日本:2004年12月12日
北米:2005年第一四半期予定
日本:2004年12月2日
北米:2004年11月21日
外寸
(幅x高さx奥行き)
約170 x 23 x 74mm
(最大突起含まず)
148.7 x 28.9 x 84.7mm
(折りたたみ時)
重量 約280g
(バッテリー44g含む)
約275g
(内蔵充電池、タッチペン含む)
バッテリー 専用バッテリーパック
(3.6V/1800mAh)
ゲーム時4~6時間
動画4~5時間
内蔵リチウムイオン充電池(NTR-003)
(3.7V/850mAh)
単品売り予定なし
持続時間:6~10時間
フル充電時間:4時間
ディスプレイサイズ 4.3インチ 16:9ワイドスクリーンTFT液晶 3インチ 半透過反射型TFTカラー液晶
(上下画面とも)
画面解像度 480x272ピクセル 256x192ピクセル
(上下画面とも)
画面画素数 130,560ピクセル 合計98,304ピクセル
画面色数 1,677万色 26万色(上下画面とも)
画面その他 - 抵抗膜方式透明アナログタッチスクリーン
(下画面のみ)
音声出力 ステレオスピーカー内蔵
ヘッドホン端子搭載
ステレオスピーカー内蔵
ヘッドホン端子搭載
音声入力 マイク端子 内蔵マイク
マイク端子
入力インタフェイス 方向キー上下左右
アナログパッド
△/○/×/□ボタン
L/Rボタン
START/SELECT/HOMEボタン
POWER/HOLDスイッチ
ディスプレイ/サウンド/音量+/音量-ボタン
ワイヤレスLANスイッチ
OPENボタン
方向キー上下左右
タッチスクリーン
A/B/X/Yボタン
L/Rボタン
START/SELECTボタン
電源ボタン
ボリューム(スライド式)
内蔵マイク
入出力端子 UMDドライブ
メモリースティック デュオスロット
USB端子
外部電源供給端子
本体電源入力端子
ヘッドホン/マイク端子
赤外線端子
DSカード差し込み口
GBAカートリッジ差し込み口
ステレオヘッドホン接続端子
マイク接続端子
ACアダプタ接続コネクタ
無線規格 IEEE802.11b
RSAセキュリティ社の暗号化技術搭載
IEEE802.11対応
プロトコルは任天堂独自のもの
RSAセキュリティ社の暗号化技術搭載
無線機能 インフラストラクチャーモード
アドホックモード(最大16台)
※最大通信人数はソフトにより異なる
屋内30メートル(11Mbps時)
屋内91メートル(1Mbps時)
屋外120メートル(11Mbps時)
屋外460メートル(1Mbps時)
到達距離10~30メートル
最大通信人数はソフトにより異なる
ピクトチャット時最大16台通信可
※「大合奏!バンドブラザーズ」で
 「大合奏プレイ」モード時は
通信人数に制限なし

無線経由での1カード複数人対戦対応
無線経由での体験版配布対応
※配布元は対応ソフト搭載のDSや店頭など
インターネット経由ボイスチャット対応
スリープ時に無線呼び出しで起動/通信開始
内蔵機能 XMB(クロスメディアバー)によるメニュー
音楽再生
動画再生
写真表示
UMD Video再生
UMD Audio再生
メモリースティックデュオリーダ機能
(PCとのUSB接続時)
ピクトチャット内蔵
起動モード切替機能
言語切替え(6カ国語)
リアルタイムクロック
アラーム機能
タッチスクリーンキャリブレーション
対応メディア UMD
(PSPゲーム/UMD Audio/UMD Video)
メモリースティックデュオ
ニンテンドーDS専用カード
ゲームボーイアドバンス専用カートリッジ
付属品 ACアダプター
バッテリーパック
※以下はバリューパックのみ
メモリースティックデュオ32MB
専用リモコン付きヘッドフォン
専用ソフトケース&ハンドストラップ
ACアダプタ
タッチペン(2本)
タッチストラップ
ソフト 年内に21タイトルを予定
SCE発売タイトルは5,040円予定
同時発売12本/年内合計14本
任天堂タイトルは4,800円(一部3,800円)
出荷/販売目標数 初期出荷20万台
国内で年内50万台出荷
国内で年度内100万台出荷
※2004年10月27日、会見にて
世界で年度内300万台生産出荷
※2004年4月27日SCE発表
国内で発売日30万台出荷予定
国内で年内100万台出荷予定
※2004年10月27日任天堂発表
世界で年度内本体350万台販売
世界で年度内ソフト1500万本販売
※2004年3月期の連結業績発表資料より

国内年内受注は200万台超(2004.11.11現在)
国内年内出荷は100万台を超える見通し
全世界年度内出荷は本体400万台に上方修正
※2004年11月12日各紙報道より
全世界年度内出荷を本体500万台に再度上方修正
※2004年11月25日各紙報道より

実際の初日出荷は57万台
12月6日時点で50万台以上販売
北米と合わせ100万台超え
年内世界出荷"目標"を280万台に上方修正
※発売後の各紙報道より

※上表は2004年12月09日に加筆訂正した

さすがに19800円のインパクトは強い。だが、メモリースティックすら付けず、ゲームのセーブすら出来ない状態になるまで付属品を削ることで、価格を極限まで切りつめているわけで、実質的にはバリューパックの購入のほうが現実的だ。双方ともギリギリの価格で勝負しているはずなので、小売り仕入れ値と販売価格の差はほとんど無く、値引き販売はあまりされないと思われる。この状態での内税/外税の差は結構大きい。PSPとDSとの価格差は1万円以上、1.7倍強の差になっている。
携帯用ハードと言うことで同じ土俵のようでもあるが、方向性は大きく異なる。PSPは付加価値で、DSはゲームそのもので勝負をかけている。PSPの入出力端子などの充実度には目を見張るものがある。なんでここまで充実する必要があるのかと疑問に思うほどだ。一部の端子(赤外線端子など)はPS2の内蔵HDDのようにモデルチェンジで排除されちゃうんじゃないかと思うぐらいの充実っぷりだ。情報家電としては完全武装と言える。逆にDSはユーザインタフェイスの充実度が凄まじい。2画面にタッチスクリーン、そのうえ内蔵マイクまで付いている。これらすべては、ゲームを楽しむために用意されたものだ。

家庭用ゲーム機では競合することは大きな問題だった。今でこそ3系統も4系統もビデオ入力端子がテレビに付いているが、基本的にテレビの前にはゲーム機は1台しかない。その場を巡って大きな争いが起き、かつては任天堂が、そしていまは多くの家庭ではその座にPS2が居座っている。
だが、携帯機では同時に持運ぶことはないにしても、複数台所有していることは特に問題になることではない。PSPもDSも欲しければ買えばいいのだ。ただ、いままでは任天堂ハード以外の携帯ゲーム機が皆無に等しい状況だったのでゲームボーイだけ持っていればよかっただけにすぎない。

ただし、ソフト込みで2万円と3万円の生活に必要のない商品をホイホイと買える人ばかりではない。仮に時期をずらして将来的に両方を買うにしても、やはりどちらを先に買うかで競合してしまう。そうなってくるとコンテンツでの勝負となる。いったい何で遊ぶかだ。本体の機能が充実しているからと言って、内蔵の機能だけでずっと遊べるわけもなく結局のところハードはただの器だ。片方は大きな器を並べた、もう片方は見たこともないような形の器をいくつもテーブルにおいた。さて、この器にどんな食材を盛りつけよう。

ゲームだけに限れば、PSPには綺麗な大画面液晶と携帯機には余りある処理能力を持ち運べるという魅力あり、DSには豊富すぎるインタフェイスがある。それぞれ一長一短でどちらが優れているとも言い切れない。触ってもいないゲームを批評するのは愚の骨頂だが、あえて双方のラインナップを評価すると、魅力を生かし切れていない凡庸なソフトばかりだ。
PSPのソフトの大半は「べつにPS2でもいいじゃん」というソフトばかりだし、DSのソフトもミニゲーム集や一発芸のようなソフト、「無理にタッチスクリーン使う必要ないだろ」と言いたくなるようなソフトが多い。PSPは携帯機であるメリットが少しも考慮されていないように見え、逆にDSはコンセプトを前面に打ち出しすぎてユーザを置き去りにしている感が強い。
結局のところ、直接触ってその評価を変える、もしくは文句なしに面白そうだと思わせるソフトを作り出すしかない。しかし、それは容易ではない。そんなことが簡単にできるようであれば、もっとゲームは売れている。

それぞれ逃げ道は用意してある。PSPではUMD Video/Audio規格の動画や音楽を再生でき、メモリースティックに入れた画像や動画、音楽の再生もできるという。DSでは通信ケーブルが使えないながらもGBAのソフトが動く。さらに言えば、PSPとDSの外にも逃げ道は用意してある。PSP発売と同じ時期にPS2では大作ソフトがいくつも発売される。任天堂はゲームボーイアドバンスSPを買いやすい値段にした。結局、まだ用意した器を飾る食材に自信が持つことが出来ないのではないだろうか。

この状態では拍子抜けするような、盛り上がりにかけた年末商戦になるのではないだろうか。均衡状態のまま年が明け、勝負を決しないまま時間だけが過ぎていく。ある日突然どちらかの陣営にキラーコンテンツが現れ、一気に均衡状態が崩れる。そんなシナリオが目に浮かぶ。携帯ゲーム機戦争はもうしばらく楽しめそうだ。



追記:この記事の続きとして、両ハード発売直後の状況を書いてみました。PSPとニンテンドーDSを比べてみた その2

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コメント

いずれにせよ。携帯ゲ―ム戦争はどっちが勝つかじゃなくて引き分けで終わるでしょう。DSはガキ以外のユ―ザ―を意識してていいハ―ドになると思うけど任天堂以外の会社はDSを単なるガキ用ハ―ドとみてガキ用ソフトをDS、それ以外はPSPっつ〜ステレオタイプな戦略に出ると思うから。ま〜読みが外れてもDSは間違いなく成功するでしょ?ガキ殺しのポケモンがあるんだし。

個人的に任天堂がなぜ異質な戦略を行ったかというと、PS陣営に差別化を図らせるためには、操作性や斬新さで新しい道を作ることで作り手ややり手に二つの選択肢を与え、個性を出すためだと思います。今までのようにボタンを押すだけの操作では全部の会社がやっていることですし、それではみんな人気のあるほうに流れてしまうので、形を変えればそれぞれ違うものができやりたいほうにそれぞれうまく分散すると思うので今回のようなことをやったのではと。新ジャンル開拓ならDS、オーソドックスならPSPなはずなので今までのような年齢層での行き詰まりは解消されるのでは??DSも空気は子供かもしれませんが、タイトルややることが大人向きな部分も増えてますしね。PSPは、ゲームより別な部分でファンを獲得するでしょうね。

DSの方がゲームの可能性を広げたという点で評価できると思う。ただPSPも価格ではかなりがんばっていると思うのでそれなりに残っていくのでは。
私は両方買って両者のどちらが勝者かじっくり見極めたい

結局のところ、任天堂の携帯ゲーム市場に刺激を与え、活性化させるためにはPSPの存在はなくてはならないものかと。予想ではDSが天下な感じもしますが、PSPは今までの根性なしハードとは違う雰囲気を持ってるのでDSと一緒に90年代後半並の活気を復活させてほしいですね。

やっぱりDSかなと思います
販売台数が多いところや新感覚のゲームとか
今までになかったゲームじゃないでしょうか

私はDSの方を買います。
画質は断然PSPが上ですが、
DSのソフトに好きなのが出るからです。

dsしける。断然psp。ラチェクラとかでてほしー!

タッチ画面とかいらんとおもわへんのかなー。        二画面無理な使い方してるソフトもあるしー。       やっぱ、psp。買うのもpsp。

DSのタッチパネルだけど触ると汚れるね。
あと片手で本体持ってタッチパネルって結構重くて
しんどいよね。
タッチパネルの操作性が悪いのでPSP買います。


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