E3でWii Uの新タイトルが続々登場
日本時間6月6日午前1時にE3の任天堂カンファレンスが開催され、多数のWii Uソフトが発表された。
例年とは異なりNintendo Directで本体情報先出しというサプライズがあり、E3ではソフトウェア紹介が中心となると予告されていた。
先日開催のNintendo Directについてはこちらの記事参照。
3DSソフトの紹介もほとんどなく、本当にWii Uソフトの紹介ばかりのカンファレンスとなったが、それでもボリューム満タンで、サードパーティも含めて多数のソフトが用意されているようだ。
宮本茂氏が控え室で台本を見るシーンから映像スタート。
手前にピクミンたちが走っている。
ピクミン3
というわけで、最初のソフト紹介はピクミン3
ピクミン1・2では、画面を引きすぎるとピクミンたちが小さすぎて見えないという問題があり、視点に大きな制約があったとのことだが、ハイビジョン化することで、引きの画面も使えるようになったという。
ズームアップすると、ピクミンたちや周りの風景が細かく描かれていて、今までの作品とは一線を画するグラフィックとなっている。アリが餌を運ぶようすを見ているような感じ。
新しく加わるのは「岩ピクミン(ROCK PIKMIN)」
頑丈なので硬いものを壊すときに投げつけるといい。
操作方法はWii UゲームパッドもしくはWiiリモコンプラス+ヌンチャク
リモコン操作だと、より直感的にプレイできるが、ゲームパッドは画面でマップ表示もできるのでどちらも一長一短がある
4人のキャラクタを操作できるが、その4人に前作までの主人公であるオリマーは含まれないという。
キャラクタの切り替えはゲームパッドの画面タッチでも可能。
規定時間にフルーツを多く集めるモードもある。
NewスーパーマリオブラザーズU
続いて紹介されたのはNewスーパーマリオブラザーズU
夏にNewスーパーマリオブラザーズ2が発売されるので同時発売はないかな?さすがに半年もあけずに連続で2Dマリオ2本はつらい。
NewスーパーマリオブラザーズWiiと同様、4人プレイ対応。
先日のMiiverseプレゼンで紹介していたように、ネットワーク対応で、他のプレイヤが残したメッセージなどを見ることができる。
エレクトロプランクトンを意識したような葉っぱの色が変化する場面があった。考え過ぎかな。
サードパーティ製タイトル
続けてサードパーティ製ソフト紹介。
バットマン・アーカムシティ・アーマードエディション、Scribblenauts UNLIMITED(マクスウェルの不思議なノートの最新作)など。
Scribblenautsはマルチプレイモードも搭載している。3DSでも発売予定。
Wii Fit U
任天堂ソフト紹介に戻って、次はWii FitUの説明。
テレビを見ながらでも手元の画面だけでトレーニングや測定ができるのは、去年紹介したとおり。
更に新機能が発表された。
「フィットメーター」という名の携帯型センサーが同梱される。
歩数計だけではなく、運動強度を測れる活動量計だ。
タニタやパナソニックが発売している活動量計と同等の機能を持っていると思われる。
任天堂が単なる活動量計を同梱するわけはなく、当然赤外線通信に対応しており、ゲームパッドの赤外線ポートと通信して日常の消費カロリーを保存することができる。
今までのWii Fitシリーズ同様、運動の履歴は蓄積される。
今回は更に、ゲームパッドのカメラを使って、毎日自分の顔を撮影することも可能。
「この日は顔色が悪かった」とか、記録しておく感じか。この機能は好みが分かれそう。
新録のゲームは
・リュージュ:バランスWiiボードに腰掛けて体を傾けてコースを滑る
・スカイハイジャンプ:タイミングよく膝を曲げてトランポリンをジャンプ、重心を傾けて中心に降りるのを繰り返し
・ウエイター:ゲームパッドをトレイに見立てて、足踏みで客のところまで料理をこぼさないように運ぶ
など
SiNG
まだ仮題だが、カラオケソフト「SiNG」も発表された。
テレビ画面とゲームパッドに歌詞が表示される。マイクは同梱だろうか?
ゲームパッドに歌詞を出力する必然性が分からないが、カラオケボックス同様、他の人が歌っている間に次の曲を予約できる機能もあるのかもしれない。
同じ発音で、大文字小文字の構成が同じ「CiNG」(アナザーコードなどの開発会社)と何か関係が?!と一瞬思ったが全く無関係だろう。ちなみにCiNGは2010年に破産。
3DSソフト
Wii Uのソフト紹介だけと言っていたが、少しだけ駆け足で3DSソフトも紹介された。
Newスーパーマリオブラザーズ2
ロゴも敵もマリオも金色で、フィールドもコインばかりでゴージャス感がすごい。
やたらと出てくるコインを集めるシステムになっているようで、この量だと100コイン1UPシステムじゃない別の何かだろうなあと思ったら、普通に100コインで1UPしていた。
ガンガン1UPさせておいてマリオをガンガン殺す感じかもしれない。
発売日は北米で8月19日。国内発売日も近々発表されるだろう。
ペーパーマリオStickerStar(国内タイトル未定)
年末発売予定。
今までどおりのペラペラマリオのゲームだが、今回はSticker(シール)をモチーフにしたシステムとなっている。
パッケージ版、ダウンロード版同時発売。特に明言されなかったが、夏以降は他のソフトもDL版同時発売になると思われる。
ルイージマンション2
年末発売
今回のお化け屋敷は1軒だけではなく、複数あるそうだ。
約10年ぶりの主役、がんばってください。
UBIソフト
WiiUに戻って、UBIソフトのラインナップ紹介。
ジャストダンス4やレゴシティ:アンダーカバーなど。
その中で「ZONBIE U」がなにげに頑張っていた。
テレビ画面にゲームパッドを向けてスキャナーにしたり、スコープになったり、ドアの解錠ボタンになったりする。手元の解錠ボタンを操作している間もテレビ画面ではゾンビが近づいてきていて、2画面の使い方が上手い。
ゾンビ映画で手元の携帯端末の操作に熱中していて、いつの間にかゾンビが眼の前にいるシチュエーション(俗に言うシムラ・ウシロウシロ状態)がゲームで再現できる。すばらしい。
ゲームパッドのカメラを使って自分の顔をゾンビにする誰が得するんだ機能も搭載している。
レジー氏だけではなく岩田社長もゾンビ化。
その他、UBIは合計8タイトルを開発中
Nintendo Land
同時発売ソフトとして明言されたのは「Nintendo Land」
任天堂のタイトルをモチーフにした12種類のアトラクションが体験できるゲーム
一言で言うと「はじめてのWiiに任天堂キャラをのっけたソフト」
収録タイトルで明らかにされたのは以下の5つ
・ゼルダの伝説バトルクエスト
・どうぶつの森 キャンディまつり
・ルイージのゴーストマンション
・ドンキーコングのクラッシュコース
・鷹丸の手裏剣道場
多人数プレイのゲームは、パックマンVSのように、ゲームパッドを見ながら遊ぶプレイヤとテレビを見ながらリモコンを持つプレイヤの間で画面から得られる情報が異なる、非対称の対戦ゲームとなっている。
この手のゲームは非常に楽しいのだが、コンセプトが伝わりにくい。単体では発売しづらいので、こういった詰め合わせタイトルに含めたのは上手いなと思った。
他にもサムスのロゴが広場に見えたので、メトロイドをモチーフにしたゲームもありそうだ。
パノラマビュー
E3中継が終わったかと思ったら録画で岩田社長の録画映像で、追加のゲーム紹介。
今回は本当に情報量が多すぎて、規定の時間内に納められなかったようだ。先に本体情報を出していて正解だったといえるだろう。
基本的にはカンファレンスで流れた映像の追加解説だが、1本だけ追加で紹介された。
去年も軽く映像が流れていた「Wii Uパノラマビュー(仮称)」は、ゲームパッドを動かすとすきな角度で映像が見られるというもの。
あらかじめ360度撮影された映像を流しながらゲームパッドのセンサーを使ってその角度の映像を切り出す感じの仕様となっているようだ。ゲームパッドの映像は、テレビ画面にも出力される。
著作表示を見るとNHKが映像を提供しているようだ。
コンセプトは面白いが、買うか?と言われるとNoだよなあ。アングル替えられるとはいえ、同じ映像見てもしょうがないし。
ソフトとしての開発コストはあまりなさそうだが、映像に金が掛かりそうだからフルプライスのパッケージソフトで出さないと厳しいかもしれないが、ほとんど売れないと思うので、映像ごとにバラ売りにしてダウンロード販売が現実的かも。
複数のゲームパッドサポート?
去年から「ゲームパッドは1台だけしか接続できないの?」という疑問があったが、回答が得られた。
[岩田]Wii U GamePadは1台までサポートされます。2台接続の場合、フレームレートが半分の30フレーム/秒になります。発売時は1台接続のソフトから展開します。#IWata_E3
— 任天堂株式会社 (@Nintendo) June 5, 2012
「Wii U GamePadは1台までサポートされます」といっておきながら「2台接続の場合、フレームレートが半分の30フレーム/秒になります。」と言っていてどっちやねんという感じだが、単なる書き間違いか、技術的には可能だが実際にはサポートしないということなのか、どちらにせよ、仮に2台接続できたとしても、もう1台用意するのはハードルが高いので、サポートするソフトはしばらくでないと思われる。
まとめ
今回のカンファレンス全体の印象としては「それ、別にWii Uでなくてもよくね?」という部分がなかったといえばウソになるが、まあ満足できた。
ハードの機能を活用できるのはハードとソフトを同時に開発していた任天堂だけで、サードパーティは普通のソフトに特殊機能を無理やり載せた感が強いのは毎度のことだが、UBIがゾンビUで結構いい感じに本体機能を活用しているので、今回は割と早い段階からソフトメーカーと密に連絡をとって開発を進めていたのではないだろうか。今回はローンチタイトルからサードパーティソフトに期待してもよさそう。
そう考えると、先日発表されたMiiverseも良い感じに活用しているソフトも出てきてくれると願う。
また、ソフト紹介は今日だけでは終わらず、明日以降もガンガン情報を出してくるようだ。
NFC絡みの発表があると予想していたが、まったくのゼロとは思わなかった。話題性を維持するために今回は発表を控えて発売が近くなって詳しく説明するのかもしれない。
発売日や価格の発表を9月のゲームショウあたりで行なって、そのあたりでNFC関連の情報を出してくることを期待したい。
それにしても、冒頭のバナナとか、変なコスプレとか、今回の岩田さんはなんか変だ。
2012年06月11日:週刊ダイヤモンドのWii U評がひどすぎる件
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