2004年11月14日

NINTENDO DSの受注見込みが年内出荷予定数量の二倍に


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ニンテンドーDSの受注が200万台あるそうだ。(テレビ東京/日経新聞)

情報のおおもとがどこであるのかは分かりづらいが、日経新聞の取材によるもののようだ。日経の記事では任天堂の岩田社長のコメントも掲載されていることからすると、任天堂の広報による発表ということなのだろう。この受注件数というのは予約件数というわけではなく、各問屋ないしは小売り店からの年内の仕入れ数要求量の合計が200万台に到達したと言うことを意味する。

すでに発表されているとおり、任天堂が国内では発売日に30万台、それとあわせて年内に合計100万台の出荷を予定している。つまりは受注の半分だ。するとどうなるか。ある店で年内に合計で200台仕入れたいと問屋に注文を出す。初日には30台入荷する。200に対して30なのできっと当日予約は埋まってしまうだろう。その後週末ごとに少しずつ追加入荷があり、年内に100台が入荷する。残り100台は翌年だ。注文数に対して初日の入荷量はわずか15%になる。

初日の出荷が絞られることは前から分かっていることなので200という数字は年内に売れる台数ではなく、若干上乗せした数値だろう。規模の小さな小売店で過剰在庫を持つことは致命傷になるため、売り切れにならないレベルで在庫を持ち、毎週補充が入ることが望ましい。ソフトほどではないにしても、新発売のハードであれば、初週の売上げはそれ以降と比べてダントツに大きい。そのことを考慮すれば、小売り側が望む入荷数はこうだ。初日に大量に入荷し、それ以降は少しずつ入ってくる、出来れば追加入荷数は臨機応変に上下できるといい。

実際に注文数に対してどういう配分をするのかはわからないが、先ほどの店の例に戻ると、200台売り切るにはきっと1ヶ月以上かかり、初日の30台も少なすぎるかもしれない。これは店としてはリスクが大きい。そもそもゲーム機本体は利益率が低いのだ。

素人がとやかく言う問題ではない。いろいろと事情はあるのだろう。

何はともあれ、発売日よりはそれ以降、年内よりも来年頭のほうがたくさん出荷されるし、手に入りやすい。消費者の購入意欲という面でみるとどうだろう、無線LAN機能を搭載している事を考えると、他の人が持っているのをみて欲しくなる事も多い。だから発売後も購入希望者は結構多そうだ。だが、多くの人は発売日に一番手に入れたいに違いない。さらに言えば年が明けるとその辺も微妙になる。同時発売ソフトをやり尽くし、すでに購入した人もさわる頻度がある程度減るだろう。すると周りの購入意欲にも影響が出てくる。なんだか風が吹けば桶屋が儲かる的な展開になったが、何にせよ年明けにハードを持っていない人にも「おっ」と思わせるソフトがないと厳しい。来年以降のラインナップで発売日が確定しているソフトは一本もない。春予定のものが数本あるだけだ。「キラー」となりえるソフトと言えば「マリオカート」だろうか。だが、これはおそらく年明けすぐには出てこないだろう。ゴールデンウィークになるのではないだろうか。お年玉商戦までは同時発売ソフトで何とかやり過ごすにしても、任天堂の2月3月はいつもラインナップが寂しい。ここで一本インパクトのあるソフトが出れば良い感じなのだがなあ。できれば訴求力のある続編ものがいい。

閑話休題。以前、ニンテンドーDSは月産100万台の生産を行うという報道があった。そしてDSは北米のほうが発売日が早い。出荷量は把握していないが、国内に匹敵するか同程度の規模はあるのではないだろうか。11月21日の北米発売から12月31日まで200万台は作らないと間に合わない。発売日前にある程度作り溜めしてあるのだろう。そこで、北米と日本での出荷ベースが同じだと仮定してみる。11月に北米で30万台出る。12月初週に二本で30万台。合計で60万台で、残りは140万台だが、これは一ヶ月に満たない期間で出荷される。当然出荷中も生産は続くが、月産は100万台だ。んー。もしかして初日にもっと多く回せません?

長々と意味のないことを書いてみたが、実際のところ流通とかそのあたりの事情があるのでそうなっている訳なので、「初日にもっと多く出せ!出し渋ってるんじゃねえよ!予約できなかったじゃないか!ムキー!」なんて叫んではいけない。まだ予約困難な状況というわけではないのだ。

たしかにオンラインショッピングサイトは軒並みアウト。これはショップサイトと既存のリアル店舗の力関係の差だと思う。いまのところ、販売実績の割にはネットでの流通は過小評価されているようで、初日に多く商品を仕入れるなんて芸当が出来る状況ではないようだ。もう少し踏み込んで言えば、発売から日数がたつとどの店でも買えるのにわざわざネットで取り寄せたりしないので、小規模小売店よりもむしろショップサイトのほうが在庫に関して神経過敏だ。だから初日の注文数量をそれ以降の注文見込み数を考慮して増減するようなシステム(推定)だと不利になるわけだ。これはあくまで私の予想。それでもって、アソシエイトやら何やらでよく紹介されたり、送料無料だったりするamazonでは当然数が足りなくて数時間で予約締切りとなるわけだ。
じゃあ、どこで予約をすればいいかというとカメラ店などの大型店舗以外のゲームショップがよい。大型店舗はポイントによる実質的な割引があったり安心感があるので売り切れしやすい。実際に予約を閉め切った店も多い。だが、ちょっと寂れたようはゲームショップであれば好評予約受付中だ。そういう店でも独自のポイントシステムがあったりするので、活用するのも良いだろう。ゲームボーイアドバンスが発売された時も似たような状況だった。売っているところは全色そろっているのに、売ってないところは1台もなかったりした。きっと予約をしなくてもDSは普通に手にはいるだろうが、予約しておくことが望ましい。予約が面倒でも1週間待てばおそらく大丈夫。その1週間で他の人による同時発売ソフトの評価を見ておくのも良いだろう。

その辺をふまえた上で先の記事をもう一度読んでみる。

「各店でインターネット経由での予約が一杯になるなど順調に推移している」(岩田聡社長)

たしかに。インターネット経由での予約はね。
他はどうなの?

その各販売経路での予約状況を分かってるなら予約が殺到している方に初日分を多く回したり便宜を図ってくれないかなあ。


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この記事の前後の記事
2004年11月21日:NINTENDO DS、本日発売!
2004年11月11日:さわるメイドインワリオ、ピクトチャットの公式サイト開設

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コメント

思いきって300万台作れば良いのに。DSは100万台初期に作っても売れ残り無さそうだしね。


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