映画上映中に食事ができるプレミアムダイニングシネマを体験してきた
キンプリことKING OF PRISM by PrettyRhythmを20回弱観に行った結果、「そろそろ別の映画を観たいな」と思うようになり、他の映画を探しているときに上映中に料理をオーダーして食事ができる「プレミアムダイニングシネマ」というだいぶ狂った感じの上映方式を発見したので、特殊上映大好き人間としては行くべきだろう、行くしかないと決断し、たまたま休みだった平日の昼間っから映画館にご飯を食べに行った。忘れがちなので念のため記載しておきますが、N-Stylesは任天堂ファンサイトです。
プレミアムダイニングシネマは、福岡市にあるユナイテッド・シネマ・キャナルシティ13で4月23日に開始されたばかり。映画を観ながら本格的な食事ができるシアターは日本初という。
シートが2種類あり、スクリーンに近い側がカジュアルシート46席。こちらは2800円で1,000円の食事券つき。映画単体で考えると割引なしの通常大人料金と変わらない。座席は2席ずつペアになっていて、固定テーブルと手元を照らすライトがある。
後方の座席は、リクライニング機能のついたラグジュアリーシート。2席ずつ背の高いパーティションで区切られており、それが6組、合計12席ある。
1席ずつ可動式のテーブルにライト、荷物置き場が備え付けられている。価格は3,800円に1,500円の食事券が付属するので、食事代を抜けば500円ほど割高となる。
どちらの座席も、基本的にペアでの利用を前提とした作りなので、お一人様が予約している隣のチケットを取るとものすごく気まずいことになる。気をつけよう。二人で料理をシェアしあうなら、カジュアルシートの方が便利。
もともと129席あったシアターを半分以下の58席に減らしているだけあって、通路もかなり余裕がある感じ。とくにラグジュアリーシートはわずか6席でスクリーンの幅と同じスペースを確保しており、広々としている。
今回は、せっかくなのでラグジュアリーシートを利用。
体格のいい人もゆったり座れそうな座面の広さがあり、リクライニングは背もたれとフットレストの両方が別々に操作できる。結構な角度まで倒れるが、倒しすぎると食事ができない。そのため、鑑賞中に何度か操作することになったが稼働音は気にならないレベル。
エキスポシティにレーザーIMAXを観に行ったときに体験した109シネマズのエグゼクティブシートより座り心地が良かった。
参考:エキスポシティのレーザーIMAXで体験するフォースの覚醒は最高だ! | N-Styles
普通の映画は、上映スケジュールで上映開始時間が告知されるが、プレミアムダイニングシネマの場合は30分前の時間が告知される。その30分前のタイミングで入場開始となる。これは、チケット発券時に説明が表記されるのだが若干わかりづらい。普通の映画と同じように告知された時刻の少し前から入場できると思って、早めに来てしまうと入場開始までロビーで待ちぼうけを食らってしまう。
入場時間(上映開始30分前)に入場するが、この30分間はスクリーンに予告が流れ、上映開始時間になったらすぐに本編が開始される。そのため、実質的な待ち時間は普通の映画とさほど変わらない。
その間にメニューを見てオーダーシートに記入する。
価格帯としては以下の様な感じ
・前菜:500円/1,000円
・軽食:750円
・メインディッシュ:1,000円
・フードのセットサラダ/スープ:250円
・アルコール:500円/750円
・ノンアルコール:500円(ミネラルウォーターのみ250円)
・デザート:500円
・デザート+ドリンク+アイスセット:1,000円
すべて250円刻みになっているのは、食券が250円単位のものしかないためだ。
このようなざっくりとした価格設定のため、ものによって割高感を強く感じる部分が出てくる。プレミアムモルツとコーラが同じ価格なので、アルコール飲めない人間には若干不利。
せっかくの体験なので、金額のことは気にせずノンアルコールカクテルと生ハムとサラミの盛り合わせで、チケット付属の1,500円分を使用。
原木で生ハムを買うぐらい生ハム好きなのだが、十分満足できるクオリティだった。
参考:生ハム原木を買ってはいけない | N-Styles
そこら辺の飲食店でもこれを出すなら1,000円弱は取ってもいい感じ。少なくとも、映画館の売店で出すレベルの料理とは格が違う。
料理はロイヤルホールディングスが協力しているとのことで、ファミレスの中でもクオリティの高いロイヤルホスト並の味は確保できている感じだ。
少し残念なところは、食器が金属製のナイフ・フォーク・スプーンしかないのでカチャカチャ音が気になるところ。箸もあると良いのだが。
ちびちびと生ハムとサラミを頂いているうちに上映が始まる。
今回観た映画は「シェフ~三ツ星フードトラック始めました~」という作品。
すでにDVD/Blu-rayが発売されているのだが、料理をテーマとした作品ということで、プレミアムダイニングシネマの最初の週にリバイバル上映しているようだ。
現時点で朝にズートピア、夕方にコナン、夜にスーパーマンvsバットマンを上映している。シェフは、お昼ごはんにちょうどいい時間。
今週末からは作品がいろいろ入れ替わって、テラフォーマーズが夕方に入る予定なのだが、これ…飯食いながら観る作品か???
プレミアムダイニングシネマを体験したいという気持ちだけでチケットを取ったのでどんな作品か全く把握せず、予告もチェックせずに観に行ったわけだが、内容も非常に面白く、食事しながら鑑賞するのにピッタリの作品だった。
キューバサンドイッチが1時間後ぐらいに出てくると、この作品を鑑賞済みの同行者にアドバイスをいただき、展開的にそろそろ出てきそうだなというタイミングで追加注文した。ビーフパストラミパニーニなので、キューバサンドではないのだが。まあ、雰囲気だけでも味わえる。
追加注文は手元のオーダーシートに書いて、呼び出しボタンを押すだけ。上映終了30分前にオーダーストップなのだが、告知はないので自分で時間を把握する必要がある。
上映中に給仕の方が通路を行き来し、支払いもその場で現金で行うため、どうしても映画を一部見逃してしまうことになる。伏線が綿密にはられたような作品や、展開の早い作品はこの上映方式にはあまり合わない。今回の映画はコメディなので、ぴったりだ。
あと、どうしても食事の音が聞こえるのでシリアスな作品もあまり合わないだろう。音はある程度仕方がないにせよ、上映中に大きなシャッター音を出してスマホで料理を撮ってた後ろの座席の人達はさすがにスタッフが注意すべきだったんじゃないかな…。後ろに料理が運ばれるたびにシャッター音が聞こえて、「マジかよ…」と真顔になってしまった。
2,000円で250円食券9枚(2,250円分)が買えるので、あらかじめ購入しておくと支払いがスムーズになる。残した食券は後日使用することも可能。半年有効のようだ。
少し余らせたので、半年以内に観に行くつもりだが、次に行くなら二つ星の料理人かな。
パニーニもサラダもスープも非常においしかったし、映画も最後はちょっと泣いたぐらい良い作品だったし、シートの座り心地も最高だったので体験としては大満足なのだけど、やっぱり高いね…。
最低2,800円必要だし、ラグジュアリーシートでガッツリ飲み食いするなら5,000円以上は覚悟しておく必要がある。
最新作を、作品の善し悪しがわからないうちに観に行って、高い金額を払って作品の出来にガッカリしたり、大事なシーンを見落としてしまったりするよりは、安心して見られる過去の名作を復活上映してくれほうがありがたい。とくに、上映時間が長い作品のほうが、オーダー数が増えて利益に繋がるだろう。映画にあったスペシャルメニューを出してくれるとうれしい。
まあ、当面は客引きのためにメジャー系の最新作でプレミアムな体験ができるという売り込み方をしていく必要があるだろう。しかし、4DXシアターでマッドマックスやガールズアンドパンツァーが復活したように、近い将来プレミアムダイニングシネマにマッチした作品が定番化するのではないだろうか。
個人的にはバックトゥーザフューチャー3部作の連続上映をやってくれたら、食事代込みで1万円以上払っても構わないし、伊丹十三のたんぽぽを観ながらチャーハン食べると最高に泣けるだろうし、カリオストロの城を観ながらミートボールスパゲティ食べると最高じゃないかな。
5月2日追記
映画欲が復活したのでズートピアをプレミアムダイニングシネマで観ることにした。ついでに「ちはやふる 上の句」「ちはやふる 下の句」も連続鑑賞
今回はカジュアルシートを一人分予約。
ラグジュアリーシートとは違ってふたりごとのパーティションはなく、固定テーブルが置かれている。
前のスペースは非常に広く、その分前の座席との高低差も高い。たまに料理を運ぶスタッフが横切る以外は、スクリーンを遮るものはない感じ。
前回撮り忘れたオーダーシート。
実は、シアター内での注文の他に通常の映画同様、売店で購入しての持ち込みも可能だ。
ソフトドリンクは売店で買った方が安いし、シアター内では750円のパニーニも売店では500円で買える。ただ、その場合は飲み物は紙コップになる。
連休中のディズニー映画ということで、子供連れも居る。
ズートピア自体は、さすがディスニー映画という感じで、文句のつけようもない。
吹き替えなので、ある程度目を話してもストーリーは追えるから、食事しながらの鑑賞にも良く合う。
一部のジョークが無理矢理感があったので、英語でのセリフが気になる。次は字幕版を見に行きたい。
プレミアムダイニングシネマとは関係ない話になるが、ちはやふるの上下連続鑑賞は大変だった。上の句はキラキラとした青春にもみくちゃにされるような感じで、口元を抑えながらひたすら泣き続けたし、下の句は青春のきらめきに殴り殺されるような感じだった。素敵な作品をありがとう。
余裕があれば夜にキンプリの応援上映をキメようと思っていたが、これ以上きらめきを摂取すると死ぬと思ったので諦めて帰った。
2016年9月5日追記
アンケートに答えたらラグジュアリーシートの招待券が当たったので、ゴーストバスターズを見に行った。招待券なので無料で食事券もついていたが、以前とは価格が変わっていて、ラグジュアリーシート「各種割引込みの通常料金+2000円」で2000円の食事券がつくシステムになっていた。だいぶお得だ。値下げしないと客が入らなかったのだろうか。
ラグジュアリーシートにはブランケットと使い捨てスリッパが置かれていて、かなりリラックスして鑑賞できるようになっていた。これはありがたい。+2000円なら十分"アリ"だ。
また、フォーク・ナイフ・スプーンだけだった食器に割り箸も追加されていた。
2016年05月13日:「手のひらの露1〜3」を読んだ
2016年04月11日:キング・オブ・プリズム「プリズムエリートの集い~福岡編~」レポート
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