「ピープルvsジョージ・ルーカス」という映画がある。2010年に公開されたドキュメンタリーで、スターウォーズという偉大な映画のファンと製作者の間の確執を描いた作品だ。
旧三部作の完結から16年ぶりにスタートした新三部作も完結し、2015年公開の続三部作の情報がまだでていない時期に制作された。ファンにとって、製作者のジョージ・ルーカスはスターウォーズの銀河を作った神であり、自分たちが熱狂的に支持した旧三部作の世界をデジタルリマスターで改変したりジャージャービンクスを持ち込んだりして破壊をもたらす悪魔でもある。どこの世界でもオタクは面倒くさい。
ドキュメンタリー映画の中にはドン引きするようなガチのオタクが次々と出てくる。スターウォーズファンの沼はとても深く、覗き込んでも全く底が見えない。そういう世界なので、各作品を何十回も鑑賞してセリフを暗記するとかグッズで一部屋埋まるとか、そういうレベルでないとスターウォーズオタクだと自称しづらい。なので、自分のことをスターウォーズオタクだとは思っていないのだが、毎回映画館に通い、関連書籍を買い、Blu-rayを買い揃えている私は、世間から見れば十分オタクだろう。
そのような中途半端なポジションのスターウォーズファンとオタクの間に位置する私も、一つだけこだわっている部分がある。
最速で映画館に行くことだ。
流石に旧三部作は年齢的にも映画館には行っていないのだが、1997年から公開された"特別編"(旧三部作のリマスター版)以降は、先行上映や最速上映に行くようにしている。
ライブビューイングとか応援上映のような例外はあるが、基本的に日本の映画館は静かなものだ。しかし、「スターウォーズの初回上映」という存在は別格である。他の作品では見られない光景がある。
当然、最新作「最後のジェダイ」も最速のチケットを確保した。