2012年12月16日

ミーバースはゲームに革命を起こすか


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Wii U発売され1週間。毎日楽しく遊んでいるが、一番起動頻度高いのが、Wii Uに搭載されたSNS、Miiverse(ミーバース)だ。
簡単にいえばWii Uで遊んでいる最中にいつでも呼び出せる任天堂専用のTwitterのようなものだ。

使い方は非常にシンプルで、ゲームプレイ中にゲームパッド(もしくはリモコン)のHOMEボタンを押して出てくるメニューから呼び出すだけ。

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Wii U本体に備わっているフレンド機能とは別に、「フォロー」機能があり、好きなユーザを1000人まで登録できる。
別々の機能なのに似たようなシステムなのでわかりづらいが、フレンドはネット対応ソフトでの対戦やWii Uチャットを行うための機能で、フォローはその人のミーバース投稿を見るための機能だ。
余談だが、フレンド機能についてはわかりづらい部分やユーザインタフェイスが直感的じゃない部分があり、改善の余地を感じる。

現時点でミーバース上で使える機能は以下の様な感じ
・コミュニティへの投稿(文字、手書き、スクリーンショット、ネタバレ有無)
・コミュニティ内の投稿一覧の閲覧
・フォロー相手の投稿一覧の閲覧
・投稿に対する「そうだね」の送信
・投稿へのコメント
・フレンドに対してのメッセージ送信

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スクリーンショット付きの投稿は、HOMEボタンを押した時点でのテレビ画面もしくはゲームパッドの画面を選ぶだけ。
※画面はカラオケUでもりあげグッズ(きいろい声援)を選ぶところをミーバースに投稿したもの。

投稿に反応があればおしらせで通知が来る。

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コメントが付いた場合は、それに対する返信も可能。
投稿者本人のコメントは右側に表示され、緑色になる。

実際のところ、手書きで気合入れた絵を書こうとしても途中で挫折したり気が利いた文章が思いつかなくてあまり投稿はしていないのだが、人の投稿を見るほうがとても楽しい。

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ミーバースには現在、コミュニティに関連付けない投稿ができなくなっている。
かならず何らかのソフトに関連付けられた投稿を行う必要がある
(フレンド募集!みたいな、無関係なものもちらほらあるが)

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NEWスーパーマリオブラザーズUではノーミスでクリアしたり、複数回ミスしたりするとミーバースへの投稿が促されるため、マリオUコミュニティではクリアの喜びや、ミスの悲しみが多く投稿されている。


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ゲーム内でもミーバースの投稿が表示され、他の人のコメントを見ることができる。
フレンドのコメントは優先的に表示されるようだ。

また、コミュニティ内で人気順に投稿をソートする機能があり、これが楽しい。

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Miiに緑色の目印がついているのは開発者等の"中の人"の投稿のようだ。

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白黒、ペンの太さを選ぶ以外の機能なしのシンプルなシステムなのに、恐ろしいクオリティの手書き投稿が行われてびびる。

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Wii U起動直後に表示される「わらわら広場」に登場するのも、このランキング上位の投稿がメインのようだ。
所有していないソフトを楽しんでる人たちの投稿が見えるのは非常に良い。

まだまだ、システム的に追加すべき機能がたくさんある感じだし、安定性でもまた完成度が高められる印象ではあるが、現時点でもゲームとの接し方を変革させそうな風格がある。
自分はわりとWebサービスの「これは当たる!」「これは話題になってるけどすぐ潰れる」の匂いを嗅ぎ分けるのが得意で、ミーバースから感じた匂いは前者だ。

いままで、ゲームの楽しさを共有するには、ゲームをプレイしたあとで友人と話をするか、パソコンや携帯電話を使ってSNSに投稿する必要があった。
ゲーム専用のSNSが、ゲームを中断させずにHOMEボタンを押すだけで呼び出せるし、ソフトウェアキーボードも使えてお絵かきもできる。このシンプルさと、親和性の高さから得られる一体感は強烈だ。
正直なところ、不満もあるが、親和性の高さがそれを補うのに余りある感じだ。

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使い始めたばかりという目新しさもあるが、プレイ中に何度も何度もミーバースを覗いてしまう。
おそらく、マリオやニンテンドーランドなどのソフトよりRPGなどのほうが親和性が高いだろう。これから楽しみだ。

ミーバースのコミュニティは自分が持っていないソフトも見ることができる。海外もだ。
今後、ソフトのラインナップが増えると未所有のソフトの盛り上がりを見て物欲が湧いてくることも出てくるだろう。

今後、ミーバースはWii U以外にも開放するという。
そうすれば更に楽しくなる。

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また、このSNSは任天堂やゲームメーカーにとっても強力な武器となる。
ユーザの感想がリアルタイムに、ゲームの進捗状況とセットで得られる。生の声がどんどん飛び込んでくるのだ。
今までできなかったことだ。

性別や生年月日の入力が行われたユーザIDとヒモ付けされているので、貴重なマーケティング資料となる。
どの世代のユーザがいつ、ソフトを買って、何時にゲームをプレイして、どの程度までクリアしたのか発売直後からデータが集まってくる。

任天堂にとってこれは強力な武器となるし、仕様上サードパーティのソフトの情報も任天堂が握るわけで、これはあるいみトロイの木馬だなあと思った。
ただ、週刊少年ジャンプのアンケート至上主義のような罠もあるので、最大公約数的なゲームが乱立することになりかねない。うまいぐあいに運用してくれることを祈ろう。


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