ニンテンドーDSブラウザーを使ってみた その2 もっさり感を動画で紹介

まずはDSブラウザの起動から。

初回起動は前述のように簡単な設定(基本的には○を3回押すだけだが)を行う必要がある。2回目以降の起動は非常に軽快。普通のニンテンドーDS用ソフトとさほど変わらない。さすがにネットに繋ぐ時や、ページを表示するまでは多少時間がかかるが、表示が開始されるタイミングは非常に早い。

素早くページが表示されるのは、読み込み途中のページも表示してくれるからだろう。最初は思いっきり崩れたレイアウトが、読み込みが進むごとに整形されていくのが分かる。

2画面モードでは下画面をスライドすることでスクロール出来るが、処理が追いついていないときはペンの動きにスクロールが追いつかないことがある。

検索フォーム等で使用するソフトウェアキーボードは、qwerty配列のローマ字キーボード、あいうえお順のひらがなキーボード、手書き入力が選択できる。いずれもATOKの予測変換が有効になり、上の動画の例だと「にんて」まで入力した段階で候補に「認定」や「任天堂」が出てきている。これは非常に使いやすい反面、通常の単漢字変換は優先されず、予測変換では出てこない熟語の変換は難しい。

ためしに「きごう」と入力して候補を見たら「記号」しか出てこなかった。多種多様な特殊文字を組み合わせて作る顔文字をこのソフトで再現するのは無理そうだ。

2画面モードで、縮小画面内でペンをスライドさせている間は比較的軽く動作し、拡大画面がうねうねと動いてくれる。しかし、縮小画面自体がスクロールする場合は一気に速度が遅くなる。いったん画面外に出た画像の所に戻ってくると、画像が消えていて、しばらく待たないと画像が出てこない。

画像の表示をOFFにすれば、快適に動作するかというと、そうでもない。もっさり感は多少軽減されているように見えるが、やはり動きは遅い。快適とは言い難い。

画像をOFFにしたあとですぐにONにすると、通信せずにすぐに画像を読み込んでいるように見える。おそらくメモリ拡張カートリッジ内のキャッシュを読み込んでいるのだろう。試しに、画像OFFの設定で起動直後に同じようにYahoo!Japanを開いたが、同じようにもっさりとしていた。メモリ拡張カートリッジ内のキャッシュ保存量と動きの遅さにはあまり因果関係はなさそうだ。

Lボタンを押しているのは、十字キーの動作切り替えだ。通常は十字キーを押してもリンクやボタン等へのフォーカスが移動するだけだが、Lボタンを押してスコープモードに切り替えると十字キーで画面がスクロールできる。また、Xボタンで上画面とした画面の入れ替えが可能だ。

表示レイアウトは2画面の他に、レイアウトを完全に無視してすべての要素を縦に並べる縦長モードもある。こちらは余計なものを綺麗さっぱり省いているおかげで結構快適に動作する。ただ、画像を横スクロールしないように縮小する処理が入るためか、画像が多いページではやはり動きが遅い。

動画に入れていないが、LとRを同時に押すことでコピーモードに入ることが出来る。この状態でAボタンを押すと、上画面が固定されて、スクロールするのが下画面だけになる。上画面をメモ代わりにして、ページ内の離れた場所の内容を見比べることが出来るわけだ。たぶんこの機能は説明書に載っていない。説明書は60ページほどあるが、ちゃんと網羅しているとは言い難い。本当に初心者向けなんだろうか。

コピーといえば、このDSブラウザは文字列のコピーが出来ない。どうぶつの森ですらコピーと貼り付けが出来たって言うのに…。

画像を多用していたりレイアウトが凝っていたりするページがニガテということになると、メーカーのプロモーション用のサイトはあまり快適に閲覧できないことになる。テキスト主体の個人サイト、掲示板、Webメール、ニュースサイトなどであれば、それほどストレスは溜まらないでみられそうだ。それでも、パソコンで見るのと比べると差が激しすぎて補助的な使い道もあまり思いつかない。

ただ、普段PCでネットをやってると分からないが、世の中にはフルブラウザではない携帯電話でblogやったりしている層も結構居るみたいなので、携帯電話からのステップアップにこのDSブラウザーを使ってみるのも良いかもしれない。でも画像のアップロードとか顔文字の使用が出来ないとそういう層から見向きもされないんじゃないかなあ…。