Wiiの今年度販売予想は600万台、価格は25,000円以下に

任天堂は25日、平成18年3月期決算短信(pdfファイル)を自社サイト掲載した。その中でWiiの2006年度の国内外販売予定がハード600万台、ソフト1,700万本であることが明らかにした。また、決算発表に伴い発表会見を行い、その会見の席上で、森仁洋専務取締役が、今年中に発売を予定している新型ゲーム機「Wii」の価格が25,000円以下、250ドル以下であると語った。具体的な価格や発売日は発表されていない。

おそらく近日中に、正式に価格発表が行われると見られるが、大方の予想通り過去の据え置き型ハードとあまり変わらない額に収まりそうだ。25,000円と250ドルを同列で扱っているが、現在の為替レートやニンテンドーDSの日米価格差などから推測すると、日本円で25,000円なら、北米では200~220ドル程度になる可能性が高い。仮にこのままの価格で発売されるとなると、日本での価格が意図的に下げられた金額設定ということになりそうだ

価格については「まあ、こんなもんだろう」という印象しか受けないが、2006年度中の販売予想で、なかなか強気の数字を出してきていることが気になる。Wiiは今年の第4四半期(2006年9月~12月)発売ということなので、2006年度内の販売予想ということは3~6ヶ月間に600万台売り上げるつもりということだ。意図したかどうかは不明だが、プレイステーション3の初年度販売予定数量も同じく600万台である。また、Wiiのソフトの販売本数は、初年度で1,700万本予定。これは、ハード1台に対して2.83本である。

これらの数字の持つ意味を紐解くために、過去の決算短信を元に、それぞれのハードの予想販売台数と実際の販売台数などを年度別に一覧表にしてみた。

ゲームボーイアドバンス(2001年3月21日/9,800円)
ゲームボーイアドバンスSP(2003年2月14日/12,500円)
ゲームボーイミクロ(2005年9月13日/12,000円)
年度2000200120022003200420052006
ハード予想
1,9002,0001,4001,020250
ハード実績
1071,7091,5651,7591,540833
ハード累計
1071,8162,3945,1406,6797,5137,763
ソフト予想
5,7006,0007,0005,0503,000
ソフト実績
2734,7054,0517,4898,4575,936
ソフト累計
2734,9787,12218,37926,83632,77235,772
装着率
2.552.743.223.584.024.364.61
国内タイトル数
2514320515616576
北米タイトル数
149221145181170
その他タイトル数
203142135170
ニンテンドーゲームキューブ(2001年9月14日/25,000円)
年度
 200120022003200420052006
ハード予想
4001,200600450280
ハード実績
380576502392235
ハード累計
3809551,4571,8502,0852,085
ソフト予想
1,0003,6005,0004,5003,4501,500
ソフト実績
1,4374,6144,7374,8423,279
ソフト累計
1,4376,05110,78715,62918,90820,408
装着率
3.786.347.408.459.079.79
国内タイトル数
2277894337
北米タイトル数
421591259984
その他タイトル数
1501278067
ニンテンドーDS(2004年12月2日/15,000円)
ニンテンドーDS Lite(2006年3月2日/16,800円)
年度
    200420052006
ハード予想
3501,2401,600
ハード実績
5271,146
ハード累計
5271,6733,273
ソフト予想
1,5003,5007,000
ソフト実績
1,0494,995
ソフト累計
1,0496,04413,044
装着率
1.993.613.99
国内タイトル数
26147
北米タイトル数
1897
その他タイトル数
1684
Wii(2006年第4四半期予定/25,000円以下)
年度
      2006
ハード予想
600
ソフト予想
1700
装着率
2.83

 ※売り上げの単位は万台・万本、タイトル数の単位は本
 ※装着率は「ソフト累計÷ハード累計」
 ※緑色で表記した2006年度の累計、装着率は予想値
 ※赤字は予想を下回った実績値、青字は予想を上回った実績値
 ※ゲームボーイアドバンスシリーズ、ニンテンドーDSシリーズの台数はそれぞれのハードの合算
 ※販売予想台数(本数)は、前年度決算時のもの。中間決算などで修正が行われることがあるが、それは考慮していない。
 ※ゲームボーイアドバンスの2001年度は10日間の実績。
 ※ゲームボーイアドバンスの2001/2002年度の予想は資料なし。

まったくの余談だが、ゲームボーイシリーズは発売から11年で1億台の大台を突破したが、2006年中には、ニンテンドーDSを含めたゲームボーイアドバンスソフトが動作する携帯ゲーム機の合計台数が、1億台を突破しそうだ。2001年の発売から5年強、旧ゲームボーイの2倍のペースである。なんとも恐ろしい。

話がそれすぎた。閑話休題。
表を見れば分かるが、携帯ゲーム機は装着率が低く、据え置きゲーム機は高い傾向にある。…これは旧ハードとの互換性の有無も関係していると考えられる。Wiiは、ゲームキューブ並の装着率を想定していると考えられる。ただ、9月発売のゲームキューブより10~12月発売のWiiはどうしても1本体あたりのソフトの売り上げは落ちる。初年度のソフト販売本数が1,700万本というとかなりの本数に見えてしまうが、装着率で2.83ならわりと妥当かもしれない。

ハードの売り上げ台数の600万台というのはどうだろう。同時発売ソフトに恵まれず、スタートダッシュで大きくつまずいたゲームキューブが380万台、2005年にTouch!Generations旋風がゲーム業界の常識を覆す直前のニンテンドーDSが527万台。それを超える600万台は、一見すると強気だ。しかし、ゲームキューブやニンテンドーDSとは違って、Wiiには好材料がそろっている。

Wiiの好材料の一つは、ニンテンドーDSで任天堂が積極的に行っている非ゲーマー層の掘り起こしが驚くほど効果的に働いていることだ。大人のDSトレーニングなど、多くのソフトが100万、200万と驚異的な売り上げを続けており、今までゲームに興味の無かった人たちが次々とニンテンドーDSを買い漁ることになり、半年近く入手困難な状態が続いている。そのニンテンドーDSと同じ思想を受け継いでいるWiiは確実に受け入れられると、任天堂は絶対的な自信を持っている。その自信が600万台という数字に表れている。思い返せば、ゲームキューブのコントローラで、ボタン一つでも遊べるゲームにしたいという考えからAボタンを大きくしたときからずっと、任天堂の主張には一切のブレがない。もっと多くの人に、もっと簡単に、ゲームを楽しんで欲しいという主張だ。まだ、ゲームキューブの時には、思い切りが足りなかったが、ニンテンドーDSではさらにその思想を推し進めてボタン操作を捨て、さらにWiiでは片手で遊べるようにした。NINTENDO64でトップシェアを奪われた任天堂が、10年間思い悩んだ結果たどり着いたのがこのWiiだ。任天堂が弱気になるはずがない。

もう一つの好材料は価格。25,000円以下…おそらく19,800~25,000円の範囲内になるが、これは過去の任天堂の据え置きハードの価格と同じで、大方の予想通り。はっきり言えばインパクトがない。絶対的に見ると印象の薄い価格だが、相対的価格は圧倒的に安い。相対的価格というのは、当然プレイステーション3と見比べての金額だ。Wii本体にコントローラを人数分、ソフトを数本つけてもプレイステーション3より安くなるのは明らかで、これはかなりのインパクトだ。本体価格に限れば、Wiiの価格設定とプレイステーション3のモデルによっては、3倍かそれ以上の価格差になる。3倍も差が付けば、よほど商品価値に魅力を感じない限り安い方に手を伸ばしてしまうのではないだろうか。今年の年末商戦では、性能 vs 価格&独自性の勝負が繰り広げられることになる。明確なコンセプトの違いで性能争いから一歩退き、次世代機ではなく新世代機と主張するWii。それに、ミスターアメリカとホーガンぐらいの明らかな差があるXbox360とPS3。一見すると三つ巴の3択のように見えた構図だが、まずは「Wiiとそれ以外」という2択が行われ、そのあとでWiiを選ばなかった人たちが、さらに「3か360か」の2択をすることになりそうだ。

おそらく近いうちに正式に価格が発表される。その際に他の未公開情報が明らかになるかもしれない。600万台の本体と1,700万本のソフトを数ヶ月で売りさばくための秘策の片鱗も見えてくるだろうか。

「Wiiの今年度販売予想は600万台、価格は25,000円以下に」への19件のフィードバック

  1. ドコのメーカーも儲けたいのは当たり前の話ですが、任天堂には儲けたいという欲よりも、ゲームユーザーの年齢の幅を広めたいという思いがよく伝わってくる。
    改めてとても良いメーカーだと思いました。

  2. 同感です。GC時代は、あたりにも退屈だったので、ついPS2を買ってしまいましたが、WiiはきっとPS3を買う必要の無い、最高のハードになると確信しています。・・まぁ、あの値段じゃ暇でも買う気にはなれませんがね。

  3. 本体価格は問屋で18000との噂です。
    いちよう知り合いの話なんでうそではないと思います。話は変わりますが先日たまりかねて×箱360買っちゃいましたけどかなりいいです
    WIIも日本以外の国でも沢山売れるといいなぁ

  4. 全くゲームに興味無かったのにwiiは異常に気になる。これプレイするのは親子でってイメージがある。久しぶりに任天堂が暖かみを感じさせる物を作ったな

  5. 値段は二万五千円くらいでちょうどいいしインターフェイスも画期的。あとはGCみたいにソフト不足にならないことを願います。そうなればGCの二の舞いになっちゃう。

  6. 個人的な意見ですが、GCのソフトラインアップは任天堂ファンの目から見ても退屈なものだったと思います。目玉である筈のマリオやゼルダも64版に劣るものでした。期待していたFFCCも、明らかに本家FFと比べて力が入っていなかった上に、評判も悪かったですし、テイルズやバイオといった有力タイトルも売り上げが伸びず、PS2に移植されるとう最悪な結末を迎えてしまいました。GCは過去の任天堂ハードの中で最も最悪なマシンだったと思います。もしWiiがGCより映像が強化されただけのマシンだったら僕は任天堂ファンをやめていたと思います。

  7. ゲームキューブは作戦に失敗したんですよ。スマブラだってあるし。映像のキレイさはどのハードにも負けないですね。何故売れなかったのかはやはり、発売時期と出版タイトルの差ですね。あと、流行が無かったから。

  8. ファミコン→スーパーファミコン→ニンテンドウ64でコケた任天堂。プレイステーション→プレイステーション2→プレイステーション3でコケるかもしれないソニー。同じメーカーが出すハードの熱気は三回以上続かないのかも?まだ分からないけどね。でもPS3はPS2ほどの熱気は生まないと思う。思えば92~95年あたりは、ゲームが楽しくて仕方なかったなぁ。

  9. 今は任天堂のペースだと思いたいんですけど、GCで失った信用はかなりでかいと思いますよ。もし、DSの快進撃が無かったら僕は、もう一度任天堂を信じてみようとは思わなかったですし。それに、なんだかんだ言ってもPS3にはメタルギアやらバイオやらFF13やらが揃ってますからね。六万円弱なんて、まともに働いてる社会人には安いもんですよ。やっぱり強いと思いますよ。PS3は。僕は買わないけど。

  10. そうですねぇ…私はSONYより任天堂が好きなのでどうしてもSONYを客観的に見てしまいます。
    売れる量はWiiだと思うのですが、売り上げはわからないですね。そういえばFF12では戦闘が全く変わり、好き嫌いの激しいゲームになってしまったんじゃないかと思いますね。売り上げも発売当時は爆発していたのに一ヶ月後には型落ちしてます。そういう事を考えるとFFも人気が下がりましたし、メタルギアも売り上げレベルはテイルズだと思いますね。PS3でDQ9が出るとなると話が変わりますが。
    改めて思ったのですが、シリーズ作は強力ですねぇ。

  11. PSPは所詮、ソニーが任天堂から携帯ゲーム機市場の座を奪いたいが為に作り上げた寒いマシンなんですよ。見た目もGBAと対して変わらないし、携帯ゲーム機なのに高いし、何かもうだるいです。しかも、また名前に「プレイステーション」の冠がありますし。この冠が無いと何も出来ないんでしょうか。

  12. SONYは、名前が強いんだよ。会社もSONYって名前にしてから有名になったし、ウォークマンとかも名前売れたしネ。だから、プレイステーションって言う名前のブランドも貴重なんだよ。ワシもニンテンドーの方が分かりやすくてオモシロイと思うけど、やっぱりSONYは映像のクオリティーだネ。家族や友達と楽しむならニンテンドーで、クオリティーを楽しむならSONYだと思うよ。あっでもモンハンはプレステか。

  13. SONYは名前が強いなんて事は誰でもわかってますよ。ですが、任天堂みたいに名前を使わずに販売してみる勇気も必要かと思いますね。

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