2006年12月01日

レビュー:Elite Beat Agents


スポンサーリンク

タイトル:Elite Beat Agents(エリートビートエージェンツ)
発売:Nintendo of America
開発:株式会社イニス
発売日:2006年11月06日(北米発売日)

Wii発売日前日に先月発売されたニンテンドーDSの、それも海外発売ソフトのレビューをやっちゃう間の悪さ!…というわけで、「押忍!闘え!応援団」の海外版というか、もはや続編としか言いようのない仕上がりになった「Elite Beat Agents」の紹介。ちなみに★★★を全曲クリアして、今はElite Beat Divasを攻略している途中だ。

そもそも応援団がどういうゲームかというと、音楽に合わせて画面上に現れるマーカーをタイミング良く押していくだけのゲーム。非常にシンプル。それでいてとにかく面白い。セールス的にはそれほどかんばしくはなかったが、その内容の異常とも言えるほどのオバカっぷりと適度な難易度が、ゲーマー心を良い感じにくすぐるのか、熱狂的なファンが多い。日本での評判を聞きつけて輸入してプレイする海外ゲーマーも多かったという。

そこで、満を持して登場したのがこのエリートビートエージェントだ。日本の曲をそのまま出してもしょうがないので全曲総取っ替え。応援団という存在が理解されないので、特殊工作員に変更、それにあわせてストーリも全部修正、不満のあったシステムも大幅に改良した。まあ、なんというか普通に続編だ。

北米仕様なので、当然のごとくパッケージもマニュアルも、ゲームの中身もぜーんぶ英語。
まあ、このソフトを国内で買っているのは、わざわざ割高な代金を支払って購入しているぐらいの応援団好きなわけだから、マニュアルが読めないことぐらいどうって事ないし、そもそもこのソフトのストーリはあってもなくてもどうでもいいような感じではあるので言語の壁はそれほど気にすることではない。

最大の改良点はイントロスキップだろうか。前作(あえてこう表現させてもらう)では、曲の冒頭から、演奏の始まるところまで延々と流れるムービーをスキップできずにただ眺めるだけだったが、今回は画面の右下をタッチすることで、「Ready,one two three go!」のところまでスキップできるようになった。これはありがたい。超ありがたい。

収録楽曲は割と日本のテレビ番組やCMでも多用される、スタンダードなナンバーが多いのでなじみやすいかと思う。前作は175Rの曲が本人歌唱で収録されていたが、今回は全員本人以外がうたっている。まあ、この豪華な顔ぶれで全部本人だったらソフトの価格がものすごいことになりそうだが。

Walkie Talkie Man - Steriogram
Makes No Difference - Sum 41
Sk8er Boi - Avril Lavigne
I Was Born to Love You - Queen
Rock This Town - Stray Cats
Highway Star - Deep Purple
Y.M.C.A. - Village People
September - Earth, Wind and Fire
Canned Heat - Jamiroquai
Material Girl - Madonna
La La - Ashlee Simpson
You're the Inspiration - Chicago
Let's Dance - David Bowie
The Anthem - Good Charlotte
Without a Fight - Hoobastank
Jumpin Jack Flash - Rolling Stones

以下、隠し楽曲
Believe - Cher
ABC - Jackson Five
Survivor - Destiny's Child

音ゲーの続編ではどんな新曲が入っているか?というのも重要だが、その新曲がどのような譜面なのかということはそれ以上に重要だ。この作品では譜面というのはマーカーの配置と言うことになるが、これが退屈なワンパターンの配置だと、せっかくの新曲も台無しになってしまう。

理想は初見でもある程度叩けて、それでいて引っかかりやすい罠があり、その罠も数回のプレイで越せるようになること。また、タイミングを外す要素がところどころにちりばめられていて、パーフェクトプレイをそれとなく阻止してくれると、もうたまらない。自分のお気に入りは難易度★★★のSeptemberとSurvivor。曲のテンポが良いし、譜面が秀逸なんだ、これが。Jumpin Jack Flashの最終パートも狂っていてなかなか楽しいが、そこまでたどり着くのが大変だ。

レビューがよりディーブな方向に突き進みつつあるが、実はこのソフト、前作をプレイしていない人は一切お断りというゲームではない。前作未プレイの人は、前作をすっ飛ばして今作をプレイしたほうが良いと思う。というのも、先ほど書いた前奏スキップの未実装がけっこうキツイからだ。

前作も今作も、最終曲の譜面がなかなか手強いうえに、判定がシビアで、クリアは非常に困難になっている。リトライに30秒かかってしまう前作は、正直言って苦痛に感じてしまう可能性のほうが高い。何十回とリトライしてもそれほど苦痛に思えない今作から触ったほうが楽しめるかと思う。それに、JPOPを収録した前作は、曲の旬を逃してしまっている感が少なからずある。

もちろん、前作を楽しんだ人にもオススメだ。オススメというか、前作でチアを出すまでにやりこんだ人は購入する義務があると思う。新曲だし新システムだし、譜面も叩いていて気持ちいいぞ!買え!ぜったいに買え!買わないと損するぞ!

また、今作では1カード対戦機能も追加されている。対戦では専用のキャラクタとストーリまで用意されていてなかなか楽しい。対戦中に相手の様子が分かるようになっているのも微妙な改善点だ。複数カードを持ち寄れば、さらに楽曲が増え、対戦の他に協力プレイも可能になる。これもなかなか楽しい。

さらに、今作では振動カートリッジに対応するという微妙な改善点もある。正しいタイミングでタッチするとブルッと軽く震え、ミスをするとブルルッと大きく震える。まあ、それだけといえば、それだけなのだが…。これはあくまでオマケと考えたほうが良さそうだ。

秋葉原などの電気街では並行輸入されたパッケージが店頭で売られているようだが、地方では入手しづらい。ネット通販を利用したら良いかと思う。

例えば、楽天だと、今のところ5店舗ほど扱っている店があるが、4,980円~7,140円と幅がある。送料込みの店もあるので、よく確認して購入するといいだろう。


スポンサーリンク


この記事の前後の記事
2006年12月02日:Wii発売!
2006年11月30日:ニンテンドーワールド2006Wii体験会に行ってきました

最新記事
2024年02月20日:3万アカウントの凍結を見届けた 趣味としてのTwitter(X)スパム報告
2023年06月25日:任天堂株主総会レポート2023
2023年06月21日:レビュー:ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム
2022年06月30日:任天堂株主総会レポート2022
2022年03月15日:Hue Sync Boxで映像とゲームを画面の外から強化する
2021年03月11日:シンエヴァを鑑賞した人たちを鑑賞した[ややネタバレあり]
2021年02月12日:藤子・F・不二雄「ノスタル爺」を読み解く
2021年01月18日:「呪術廻戦」単行本での加筆修正一覧(15巻まで)
2020年09月28日:「2.5次元の誘惑」がとにかく熱い
2020年04月08日:緊急事態宣言が発令された日の雑感


コメント

いつか日本で発売してくれると信じている。願っている。

 ここ見直してたら猛烈に欲しくなってきましたねぇ・・・
 
 応援団では、かなり前奏で疲れて、うんざりしてたので個人的には飛ばせれば相当快適なはず・・・

 日本で新作でても、この選曲はないだろうから買いだと思いつつ、送料と手間考えてどこで買おうかしら・・・・


- N-Styles -